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何故か音駒が因縁のライバルみたいな感じです。
まぁ、世界線おかしいです

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二次創作
君にサーブ!

#9

9話 さよならのネット越し

「青葉城西、コート入りまーす!!」

アナウンスが響くと同時に、会場がざわついた。
今日は準決勝。相手は烏野。
そして――勝てば、決勝の相手は白鳥沢。

 

「行ってくるぜ、チビマネちゃん」

「頑張ってください!勝ってください!」

「うん、もちろん!」

岩泉先輩が力強くうなずいてくれた。
松川先輩と花巻先輩も、それぞれ私に手を振ってくれる。

 

最後に目が合ったのは、及川先輩。

(“俺を見てて”って言ったくせに、そんな目で見られたら、こっちが泣きそうになる)

 

「いってらっしゃい、キャプテン」

「……頼むよ、チビマネちゃん。俺、ちゃんとカッコつけてくるから」

 

そして、試合が始まった。

 

◇ ◇ ◇

 

――1セット目、烏野が先取。

――2セット目、青葉城西が巻き返す。

 

「ナイスサーブ!!及川!!」

「よし、流れきてるぞ!」

 

会場は沸き上がり、応援席もヒートアップ。
私も、手が痛くなるほどタオルを握りしめていた。

 

3セット目――最終セット。点差は常に1〜2点の攻防。

そして、スコアは23-24。

青葉城西、あと1点で――負ける。

 

「……ラスト、止めるぞ!!」

岩泉先輩の叫びが響いた。

 

(お願い……)

 

及川先輩の目が、ボールを、相手を、そして――
私たちの方を、ほんの一瞬だけ見た気がした。

 

サーブ。
ラリー。
レシーブ。
スパイク。
ブロック。
拾う――

 

……だけど、最後の1本。

青葉城西のスパイクは、相手の壁に跳ね返された。

 

「――試合終了!!勝者、烏野!!」

 

 

静かだった。
耳が、遠くなった。

 

コートに倒れ込む岩泉先輩。
しゃがみ込んで顔を覆う松川と花巻。
そして、膝をついて天井を見上げる及川先輩。

 

私の目にも、何か熱いものが溢れていた。

(負けた――)

 

でも、誰もが全力だった。
誰もが、戦い抜いた。

 

私は、タオルと水を持って、コートに駆け寄った。

 

「……先輩……」

「……ごめん、勝つとこ……見せられなかったな」

「そんなこと……ないです。かっこよかったです」

 

及川先輩は泣いてなかった。
けど、その瞳は濡れていた。

 

「……もうちょっとだけ、そばにいて」

「はい」

 

私はそっと彼の隣に座って、黙って空を見上げた。
引退――その言葉が、胸に痛いほど響いていた。

 

◇ ◇ ◇

 

その日の夜。宿舎のベンチで、及川先輩と2人きり。

 

「……引退したら、俺、ちょっとは変わるのかな」

「えっ?」

「……好きって、素直に言えるようになれるのかなって」

 

心臓が、止まりかけた。

 

「……それ、誰にですか?」

 

しばらくの沈黙。そして――

 

「……チビマネちゃんに、だよ」

 

2025/05/26 02:11

宮歩夢 ID:≫ 19ZQABSFMiPlU
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