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何故か音駒が因縁のライバルみたいな感じです。
まぁ、世界線おかしいです

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二次創作
君にサーブ!

#4

4話 あの背中に届きたくて

土曜日の午後。体育館の空気が、いつもより少しだけピリッとしていた。
明日は練習試合。相手は、「音駒高校」。

「“負けたくない”って気持ちが強すぎると、逆に空回りするんだよね〜」
及川先輩がポツリとつぶやいた。

 

その日の彼は、いつもとどこか違っていた。
キラキラした笑顔はあるけど、目の奥にふと影がよぎる。

「チビマネちゃん、これ今日の練習メニュー」

「はいっ、ありがとうございます!」

でも、その渡し方も、どこかぎこちない。

 

(なんだろう……もしかして、緊張してるのかな)

私はそっと、松川先輩の近くに寄った。

「あの、今日の及川先輩って、なんだかちょっと……」

「……あー、わかった?まあ、あいつなりに気張ってるんだよ」

松川先輩は、少しだけ困ったような笑みを浮かべた。

「音駒って、昔からライバルみたいなもんでさ。特に、同じセッターの孤爪くんには、色々と思うとこあるらしいよ」

「思うところ……」

「うん。勝ちたいって思えば思うほど、背負い込むんだよ、あいつ」

 

ふと、視線の先にいる及川先輩を見る。
誰よりも声を出して、誰よりも指示を飛ばして、誰よりも…孤独そうだった。

 

◇ ◇ ◇

 

その日の帰り道。体育館の戸締まりを終えたあと、私は一人でノートに練習記録をまとめていた。

「……チビマネちゃん、真面目だね」

背後から声がして、振り返ると、及川先輩が体育館の入口に立っていた。

「えっ、及川先輩……?もう帰ったんじゃ……」

「んー、なんか……帰る気にならなくて。っていうか……チビマネちゃんに、会いに来ちゃった?」

「な……っ、なな、なに言ってるんですかっ!」

「ふふ、冗談。でもさ、ちょっとだけ……話、してもいい?」

 

◇ ◇ ◇

 

「……怖いんだよね、俺」

 

不意にこぼれた、彼の本音。

「エースとか、キャプテンとか……そんな肩書き、時々重すぎて。負けたらどうしようって、思っちゃう」

「……」

「でも、笑ってなきゃいけないでしょ?俺が不安そうだったら、チームまで揺れるし」

彼の声は、ほんの少しだけ震えていた。

私は気づけば、ノートをぎゅっと閉じて、前を向いていた。

「私、マネージャーになります!」

「えっ……?」

「仮とかじゃなくて、本物のマネージャーになります!……だって、先輩のこと、放っておけません!」

「……チビマネちゃん……」

「私、プレーはできないけど……でも、“及川徹”を支えるくらいには、強くなりたいです!」

 

一瞬の沈黙。
そのあと、彼はゆっくりと立ち上がり、ぽん、と私の頭に手を乗せた。

「……ありがと。チビマネちゃん、頼りにしてるよ」

 

そう言って笑ったその顔は――今日一番、優しい顔だった。

2025/05/26 01:51

宮歩夢 ID:≫ 19ZQABSFMiPlU
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