二次創作
君にサーブ!
「じゃーん!今日はついに、チビマネちゃん正式紹介デーです!☆」
いつもよりにぎやかなミーティングルーム。及川先輩の号令で、青葉城西バレー部のメンバーが全員集合していた。
「いや、お前の中でのイベントなだけだろ、それ」と岩泉先輩がつっこむ。
「えー、だって!かわいい新入りちゃんなんだから、ちゃんと紹介しなきゃもったいないじゃん?☆」
(……そんな理由!?)
困惑していると、後ろからひょこっと顔を出した長身の男子が声をかけてくる。
「新入りちゃん、緊張してる?……あ、自己紹介遅れた。松川一静。よろしくネ」
「まつかわ……さん……!あの、こちらこそ、よろしくお願いします!」
「んー、そんな固くならなくていいよ。呼びやすい呼び方でいいからさ」
柔らかい笑顔に、ちょっとホッとする。
その隣には、桜のような髪色の男子が立っていた。
「花巻貴大です。チビマネちゃん、って呼ばれてたっけか?及川が名付けたのか」
「は、はいっ……」
「まあ、悪くないニックネームだと思うよ?なんか、似合ってるし」
(うわ、こっちも優しい……!)
すると、少し離れたところにいたらっきょ?を連想させる髪の男子が、じっとこちらを見ていた。
「あ、あの…」
「あ、俺金田一勇太郎です!よろしくお願いします!」
「ゆ、勇太郎くん……!」
「くん付けじゃなくていいですよ!」
「うん!わかった!」
その隣には、スマホを見ながらも会話を聞いてるような男子が。
「ほら国見も!」
「…国見英。……とりあえず、無理しないでいいと思う」
「え……?」
「がんばりすぎると、続かないから。マネージャーも、継続が大事…」
「……は、はいっ!」
短いけど、芯のある言葉。なんかすごく説得力がある。
ちょっと不思議な空気感だけど、すでに優しさがにじみ出てる。
「国見お前珍しいな!?」
「…別に…」
「さっすが、我が青葉城西。イケメンぞろいでチビマネちゃんも惚れ直しちゃうんじゃないの〜?」
「……自分で言うなよ、バカ及川」と岩泉先輩。
「だって、チビマネちゃん可愛いも〜ん☆」
またさらっとそんなことを言ってくる及川先輩に、私はあたふたしながら首をぶんぶん振った。
「か、からかわないでください〜!」
――でも、思った。
このチームの中で、頑張れそうだって。
みんな違うけど、ちゃんと優しくて、ちゃんと支え合ってて。
その夜、帰り道。
私は空を見上げて小さくつぶやいた。
「このチームを、もっと知りたいな……」
それは、チビマネちゃんとしての本当の第一歩だった。
いつもよりにぎやかなミーティングルーム。及川先輩の号令で、青葉城西バレー部のメンバーが全員集合していた。
「いや、お前の中でのイベントなだけだろ、それ」と岩泉先輩がつっこむ。
「えー、だって!かわいい新入りちゃんなんだから、ちゃんと紹介しなきゃもったいないじゃん?☆」
(……そんな理由!?)
困惑していると、後ろからひょこっと顔を出した長身の男子が声をかけてくる。
「新入りちゃん、緊張してる?……あ、自己紹介遅れた。松川一静。よろしくネ」
「まつかわ……さん……!あの、こちらこそ、よろしくお願いします!」
「んー、そんな固くならなくていいよ。呼びやすい呼び方でいいからさ」
柔らかい笑顔に、ちょっとホッとする。
その隣には、桜のような髪色の男子が立っていた。
「花巻貴大です。チビマネちゃん、って呼ばれてたっけか?及川が名付けたのか」
「は、はいっ……」
「まあ、悪くないニックネームだと思うよ?なんか、似合ってるし」
(うわ、こっちも優しい……!)
すると、少し離れたところにいたらっきょ?を連想させる髪の男子が、じっとこちらを見ていた。
「あ、あの…」
「あ、俺金田一勇太郎です!よろしくお願いします!」
「ゆ、勇太郎くん……!」
「くん付けじゃなくていいですよ!」
「うん!わかった!」
その隣には、スマホを見ながらも会話を聞いてるような男子が。
「ほら国見も!」
「…国見英。……とりあえず、無理しないでいいと思う」
「え……?」
「がんばりすぎると、続かないから。マネージャーも、継続が大事…」
「……は、はいっ!」
短いけど、芯のある言葉。なんかすごく説得力がある。
ちょっと不思議な空気感だけど、すでに優しさがにじみ出てる。
「国見お前珍しいな!?」
「…別に…」
「さっすが、我が青葉城西。イケメンぞろいでチビマネちゃんも惚れ直しちゃうんじゃないの〜?」
「……自分で言うなよ、バカ及川」と岩泉先輩。
「だって、チビマネちゃん可愛いも〜ん☆」
またさらっとそんなことを言ってくる及川先輩に、私はあたふたしながら首をぶんぶん振った。
「か、からかわないでください〜!」
――でも、思った。
このチームの中で、頑張れそうだって。
みんな違うけど、ちゃんと優しくて、ちゃんと支え合ってて。
その夜、帰り道。
私は空を見上げて小さくつぶやいた。
「このチームを、もっと知りたいな……」
それは、チビマネちゃんとしての本当の第一歩だった。