好きです、殺させて下さい。
[太字][大文字][中央寄せ]イチにちめ[/中央寄せ][/大文字][/太字]
誠汰「あっ晃汰くんおかえり」
Switch片手に寝そべったままの弟、雲居誠汰。
変わらない誠汰の姿に乱された気持ちがリセットされる。
「ただいま。今それなにやってんの?」
誠汰「テトリス。晃汰くんもやろうよ」
「それ嫌いだから無理。マリカーしようぜ」
べえっと舌を出し、眉をひそめて見せる。
そう、1話で言った通りゲームはあんま上手くないんだ。
しかもテトリスとか論外。
頭使うものとかぜったいだめ。
それを分かってて誘ってくる誠汰はきっと腹黒なんだと思う。
視界の端に映ったグレーのレターパックにはとりあえず
目を向けないようにして誠汰のゲーム画面を凝視した。
今、ポケットに入れられた一週間前の手紙は原型を取り留めてない。
俺が握りつぶしたから。
だから机に置かれたあのグレーは新しいもの。
ということは...___
いや、考えたくないな。
思考を半強制的にシャットダウンしてテトリスを真面目に眺める。
そうしてゲームオーバーを知らせる画面が流れた頃。
誠汰「ねえ晃汰くん。」
ひどく落ち着いた声が鼓膜を震わせた。
誠汰「今日学校でなんかあった?」
ひく、と自覚するほど頬が引き攣った。
逸らされているはずの、ゲーム画面に向けられているはずの目が。
どこか俺を刺しているようで、だから怖かった。
笑顔を浮かべた顔がどんどん引き攣って
肩にかけたままのリュックの持ち手を思わず握る。
「えっがっこ、学校?べつになんとも、ね、なんでもないけど」
はは、なに動揺してんだよ。
ただラブレターもらっただけでしょ。
その内容がすこし不気味だっただけで、それだけで。
誰から送られたかすら分からない手紙。
きれいすぎる文字。
蒼汰が手紙のことを知っていたこと。
さすがに不自然すぎる。
そう思いつつゆっくり誠汰から離れて、
恐る恐ると言った様子で新しいグレーのレターパックを手にした。
嫌な汗が背中を伝う。
触った感覚だけだけれど、前の手紙とは比にならないくらい分厚い。
開きたくない、読みたくない衝動をぐっと堪えて
小綺麗な包装を剥がすと溢れ出てきた数多の便箋。
そこに書かれた内容は、想像を絶するものだった。
誠汰「あっ晃汰くんおかえり」
Switch片手に寝そべったままの弟、雲居誠汰。
変わらない誠汰の姿に乱された気持ちがリセットされる。
「ただいま。今それなにやってんの?」
誠汰「テトリス。晃汰くんもやろうよ」
「それ嫌いだから無理。マリカーしようぜ」
べえっと舌を出し、眉をひそめて見せる。
そう、1話で言った通りゲームはあんま上手くないんだ。
しかもテトリスとか論外。
頭使うものとかぜったいだめ。
それを分かってて誘ってくる誠汰はきっと腹黒なんだと思う。
視界の端に映ったグレーのレターパックにはとりあえず
目を向けないようにして誠汰のゲーム画面を凝視した。
今、ポケットに入れられた一週間前の手紙は原型を取り留めてない。
俺が握りつぶしたから。
だから机に置かれたあのグレーは新しいもの。
ということは...___
いや、考えたくないな。
思考を半強制的にシャットダウンしてテトリスを真面目に眺める。
そうしてゲームオーバーを知らせる画面が流れた頃。
誠汰「ねえ晃汰くん。」
ひどく落ち着いた声が鼓膜を震わせた。
誠汰「今日学校でなんかあった?」
ひく、と自覚するほど頬が引き攣った。
逸らされているはずの、ゲーム画面に向けられているはずの目が。
どこか俺を刺しているようで、だから怖かった。
笑顔を浮かべた顔がどんどん引き攣って
肩にかけたままのリュックの持ち手を思わず握る。
「えっがっこ、学校?べつになんとも、ね、なんでもないけど」
はは、なに動揺してんだよ。
ただラブレターもらっただけでしょ。
その内容がすこし不気味だっただけで、それだけで。
誰から送られたかすら分からない手紙。
きれいすぎる文字。
蒼汰が手紙のことを知っていたこと。
さすがに不自然すぎる。
そう思いつつゆっくり誠汰から離れて、
恐る恐ると言った様子で新しいグレーのレターパックを手にした。
嫌な汗が背中を伝う。
触った感覚だけだけれど、前の手紙とは比にならないくらい分厚い。
開きたくない、読みたくない衝動をぐっと堪えて
小綺麗な包装を剥がすと溢れ出てきた数多の便箋。
そこに書かれた内容は、想像を絶するものだった。
※ダブルクリック(2回タップ)してください