二次創作
ハンドレ短編集
仁side
『…』
俺の大切なものはいつも壊れる。なくなる。
「仁!」
「シバ!」
[漢字]旧友[/漢字][ふりがな]大地と縦人[/ふりがな]みたいに。
俺の一言で傷つき、去ってしまう。
『ふぅ、起きるか』
くだらないことは考えるのをやめて、今日も名探偵をする。
・・・
「事件依頼です」
「おっ、やっとか!待ちくたびれたぜぇ」
「おい瑠衣、事件はないほうがいいだろう?」
「それもそうだけどよ?」
事件依頼は暴力団の確保だった。
「おっ、俺たちは負けるはずねえな!」
『はぁ、足引っ張るなよ』
「引っ張んねえよ!」
瑠衣はいつでも陽気だ。
そのくせ、お人好し。
「まあ、早く行くぞ」
『ああ、』
おっさんは…おっさんだ。
『ホークアイズ、出動だ』
暴力団のアジトへ向かう。
「ここか、案外大きいんだな」
廃墟のようなところをアジトにしているらしい。
思ったよりも大きいというのは共感できる。
『ッ、瑠衣は?』
気づいたら瑠衣はいなかった。
「どこに行ったんだ?」
俺は辺りを見回す。
『ッ、おっさん!あっちだッ!』
「わかった!」
瑠衣の髪の毛のようなものが道のように落ちていた。
・・・
バンッッ
『瑠衣ッ』
瑠衣を助けに行った先で見たのは、まさに地獄だった。
暴行を受けたような傷を負った瑠衣が横たわっていた。
その付近には男もいる。
『瑠衣!無事か…』
呼吸はしていた。ただ意識を失っているだけだった。
「お前ら、覚悟はいいか?」
おっさんは物凄い形相で男たちを睨みつけている。
『俺は瑠衣を病院へ運ぶ。任せてもいいか?』
「ああ、任せておけ」
おっさんは俺の師匠。
俺に格闘を教えてくれたやつだ。おそらく平気だろう。
『瑠衣、持ち上げるぞ』
「……」
返事はない。気絶しているのだから当たり前だ。
俺はスカジャンを瑠衣にかぶせてやる。
俺は息を吸い込んで走り出した。
これ以上、俺から奪わないでくれ。と願いながら。
・・・
瑠衣side
『…[小文字]ん、[/小文字]』
目を覚ますと事務所のソファだった。
確かオレって…暴行受けて…
「瑠衣ッ!」
仁がいた。安心し切った顔の、仁がいた。
『おお、仁!どうした?』
オレにはどうして仁がそんな顔をするのかわからなかった。
「よかった…瑠衣…」
仏頂面の仁が顔を歪めて泣いている。
涙をこぼしている。
オレはそんな状況に驚いた。
『じ、仁!?どうしたんだよ』
そう聞いても、静かに泣くだけの仁。
本当にどうしちまったんだよ!?
「瑠衣、起きたか」
『おっさん、これなんとかしてくれぇ』
おっさんに泣きついても、訳をきいても
「瑠衣ならそれくらいわかるだろ」
と返され続けた。
『…』
俺の大切なものはいつも壊れる。なくなる。
「仁!」
「シバ!」
[漢字]旧友[/漢字][ふりがな]大地と縦人[/ふりがな]みたいに。
俺の一言で傷つき、去ってしまう。
『ふぅ、起きるか』
くだらないことは考えるのをやめて、今日も名探偵をする。
・・・
「事件依頼です」
「おっ、やっとか!待ちくたびれたぜぇ」
「おい瑠衣、事件はないほうがいいだろう?」
「それもそうだけどよ?」
事件依頼は暴力団の確保だった。
「おっ、俺たちは負けるはずねえな!」
『はぁ、足引っ張るなよ』
「引っ張んねえよ!」
瑠衣はいつでも陽気だ。
そのくせ、お人好し。
「まあ、早く行くぞ」
『ああ、』
おっさんは…おっさんだ。
『ホークアイズ、出動だ』
暴力団のアジトへ向かう。
「ここか、案外大きいんだな」
廃墟のようなところをアジトにしているらしい。
思ったよりも大きいというのは共感できる。
『ッ、瑠衣は?』
気づいたら瑠衣はいなかった。
「どこに行ったんだ?」
俺は辺りを見回す。
『ッ、おっさん!あっちだッ!』
「わかった!」
瑠衣の髪の毛のようなものが道のように落ちていた。
・・・
バンッッ
『瑠衣ッ』
瑠衣を助けに行った先で見たのは、まさに地獄だった。
暴行を受けたような傷を負った瑠衣が横たわっていた。
その付近には男もいる。
『瑠衣!無事か…』
呼吸はしていた。ただ意識を失っているだけだった。
「お前ら、覚悟はいいか?」
おっさんは物凄い形相で男たちを睨みつけている。
『俺は瑠衣を病院へ運ぶ。任せてもいいか?』
「ああ、任せておけ」
おっさんは俺の師匠。
俺に格闘を教えてくれたやつだ。おそらく平気だろう。
『瑠衣、持ち上げるぞ』
「……」
返事はない。気絶しているのだから当たり前だ。
俺はスカジャンを瑠衣にかぶせてやる。
俺は息を吸い込んで走り出した。
これ以上、俺から奪わないでくれ。と願いながら。
・・・
瑠衣side
『…[小文字]ん、[/小文字]』
目を覚ますと事務所のソファだった。
確かオレって…暴行受けて…
「瑠衣ッ!」
仁がいた。安心し切った顔の、仁がいた。
『おお、仁!どうした?』
オレにはどうして仁がそんな顔をするのかわからなかった。
「よかった…瑠衣…」
仏頂面の仁が顔を歪めて泣いている。
涙をこぼしている。
オレはそんな状況に驚いた。
『じ、仁!?どうしたんだよ』
そう聞いても、静かに泣くだけの仁。
本当にどうしちまったんだよ!?
「瑠衣、起きたか」
『おっさん、これなんとかしてくれぇ』
おっさんに泣きついても、訳をきいても
「瑠衣ならそれくらいわかるだろ」
と返され続けた。