「おっ、皆、今日も元気そうだな！いい事なんだぞ！」
にっ、と笑うのはレイン・パターソン先生。
兄の友達の一人であり、保健体育の体育の先生である。
「センセー！今日は何教えてくれんの？実技？」
ニマニマとイヤらしくレイン先生を見つめる男子生徒。
──…汚らわしい。
「ちょっ！？やめるんだぞ！クレカリー！」
「机を蹴っただけです。そこに、汚らわしい蟲がいたもので」
男子生徒を睨む。
ついでに口パクで“二度と言うなよ”と伝えれば男子生徒はビビったように首を上下に振る。
「ん…？そうか、？ならいいいけど…。じゃあ、教科書59Pを開いてくれ！」
楽しそうに始まる保健の授業。
怪我がどうとか。そういう授業。
どんどん、レイン先生のテンションが下がり、真面目モードに切り替わる。
「じゃあここを…クレカリー。答えてくれるか？」
「はい」
答えればレインは特別褒めることもせず、しっかりと頷くだけ。
「正解だぞ。じゃあ、そのまま教科書63P読んでくれるか？」
元気ないつも通りのレイン先生も好きだけれど、こういうレイン先生もまた好き。
まぁ、どちらもまたいつも通り。