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溺愛バトル 〜第二期〜

#25

蘇り2

ノア「本当に…やるんだね…?」

結衣「やる。」

ノア「………やるからには、必ず生きて帰りなさい」

結衣「もちろん。まぁ一応遺言として言っとく。
私の尻拭いに付き合ってくれてありがとう、クロノア。そこには感謝しかない。
依織には…私と友達になってくれてありがとうって伝えといて。
あと、結鬼として…一言だけ。これだけは、結鬼として言わないといけない。
クロノア……[明朝体]愛してる[/明朝体]」

これは、私の言葉じゃない。

結鬼の言葉。彼女がクロノアに伝えたかった言葉だ。

ノア「ッ…!…あぁ、私も愛している。ずっと…これからも…」

まごうことなき真実の言葉。

にこ、と結鬼が私の心の中で微笑んだ気がした。

もう未練はない。

結衣「スゥ…ハァ…[漢字]生死の天秤[/漢字][ふりがな]ライフオアデスバランス[/ふりがな]!」

一気に視界が真っ暗になり、私は気を失った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
魔法を使ってしばらくすると、目が覚めた。

そこは、暗闇の中だった。

本当に何もない、無の領域。

いや…何かいる。

人間。紛れもなく人間の形をしている。

結衣「依織…!」

私にはわかった。あそこにいるのは依織なのだと。

結衣「依織…!!依織ッ!!」

大好きな友達の名前を必死に叫びながら走る。

でも、追いつけない。

走っても走っても、近づけている気がしない。

結衣「依織!いおりぃ!!!」

その瞬間。依織と目が合った。

依織「結衣…?そこにいるの…?」

結衣「依織っ…!」

依織「結衣!」

依織がこっちに向かって来てくれた。

今度はちゃんと近づける。

結衣「依織…」

依織「結衣…っ!ど、どうしてここに…?」

結衣「依織を助けに来たのよ…。…依織は?」

依織「ずっと彷徨ってたんだ。…そこで結衣の声がして…」

そうか…。本当に、見つけられてよかった。

結衣「そうだったんだ…。あ、お父さんを見なかった?魔王っぽい格好をした人?なんだけど…」

依織「…?見てないけど…」

結衣「そう…」

そんな話をしていると、すぐ側にポータルのようなものが開いた。

帰り道ということか…?

結衣「依織、行こう。帰ろう。」

依織「…!うん!」

依織と手を繋ぎ、ポータルへ入ろうとする。

結衣「あれ…?」

足が動かない。

そもそも、体自体動かない。さっきまで動いていたのに。

というか、体が沈んでいるような…?

依織「結衣!?」

慌てて沈んでいく私を引き抜こうとする依織だが、力が足りないようだ。

魔法も、生死の天秤使用者だからか使えない。

…完全に詰みだ。

結衣「依織、行って」

依織「っ!?な、何言ってるの結衣…?ボクらは、一緒に…」

結衣「もともとこの魔法は、成功例がほとんどないんだ。
成功する確率なんて、微塵しかない。こうなるのも覚悟してた。ほら、早く行って」

無理に口角を上げたが、顔が引き攣った感じがして気色悪い。

依織「無理だよ…。ボクにはそんなこと…できな…」

結衣「いいや、できる。あんたは強いでしょ。すごく。さぁ、早く」

依織「いやだよ…。ボクだけ……」

結衣「いいから行けよ!!私はあんたのこと信じてるから!きっとまた見つけてくれるって…」

依織「どういう意味…」

その刹那。誰かが依織を掴み上げ、ポータルに放り込んだ。

結衣「…?」

目の前の人物は見覚えのある顔だった。

結衣「っっ……お父さっ…!!」

王魔「心配かけたな、結衣」

結衣「パパぁぁ…っ!!」

王魔「よかった、見つけられて。さ、結衣も行こう」

肩まで沈んだ私を軽々と引き上げ、王魔はポータルの中に手足を突っ込んだ。

そして、私たちの体は光に消えた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ノア「……ん…!……さん…!結衣さん!」

目を覚ますと、目の前にはクロノアの顔があった。

結衣「ひぇっっ」

顔圧に驚き、思わず変な声が出てしまった。

そうだ、ここは人間界…。私は戻って来れたんだな。

王魔「結衣ぃぃ!!会いたかったよぉ!!」

おまけっぽく蘇った王魔だが、二人同時に蘇生されるのは前代未聞と言っていいだろう。

本当に、奇跡の中の奇跡としか言いようがないな。

結衣「……おかえり…」

がくっ…と安心したせいか私は気を失った。


??「…ん…結…ちゃん」

結衣「ん…ここは…?」

??「おはよう、かしら。結衣ちゃん」

目の前にはラファエルが神々しい姿で立っていた。

結衣「ラファエル…様…?どうして…」

ラファエルは神界にいるはずだろう。

神界には許可なく入れないはずだ。

ラファ「それはもう…!祝いに来たに決まってるでしょう!
二人同時に蘇生なんて今までにない事例だわ!すごいじゃない!」

ラファエルがニコニコするたびに目がチカチカするのはなぜだろうか。

それに早くないか?

私が蘇生に成功したことを知るの。

これも神の力の一環なのだろうか。

結衣「あぁ、それは…奇跡ですよ。本当に。
…まぁ、もしかしたら、結鬼が私を救ってくれたのかもしれませんね」

ラファ「ふふふっ、本当に喜ばしいこと!私も自慢しちゃうわよ〜!」

結衣「勘弁してください…」

ラファ「…結鬼ちゃんも、喜んでいると思うわ。あなたの望みが叶って。
クロちゃんにも愛の言葉を伝えることができたようだしね♡」

結衣「はい、結鬼の力になれてよかったです。
私の性格上、生きている間はあんな言葉言ってなかったでしょうから」

ラファ「そうねぇ、結鬼ちゃんはツンデレだったもの。
そこが可愛いのよ!あの子は全世界に愛されるべき美少女よ!」

私は褒められていないのに、なんだかむず痒い…。

ラファ「あら、そろそろ時間ね。
クロちゃんもあなたのこと心配してるだろうから、長話は今度にしましょ!またね結衣ちゃん!」

結衣として認められた気がするな。

結鬼じゃなく、結衣として。

よかった……。

結衣「……あ」

空。

意識が戻ったんだ。

そこには母…結愛もいた。

結衣「お母さん…」

結愛「結衣…っ!やったわね!!」

結衣「…うん…」

結愛「…ありがとう!お父さんを助けてくれて…!
お父さんが生き返らなかったら私…生きる意味が…っ、本当にありがとう!!」

お母さんがこんなに喜んだ姿、久しぶりに見たかもしれないな。

結衣「こちらこそ…ありがとう。私の尻拭いに…付き合ってくれてさ」

結愛「私は何もしていないよ…。結衣も無事でよかった…」

私と母は、何年振りかというくらい久しぶりに抱き合った。

ちゃんと鼓動が聞こえる。

みんな生きている。

そう思うと、頬に生温かいものが勝手に流れていた。

結衣「ふっ…うぅ……あぁぁぁ…っ依織ぃ…パパぁ…っよかった…よかったぁっ…」

みんな…生きてる…。

私の大切な人は…みんな…。

よかった…。

作者メッセージ

あー平和だなぁって思ったでしょ。
だって二人いなくなられたら困るんやもん。
あとだいぶ前に出てきた大雅いるじゃん?(覚えてる人いないと思うが)
あれメインヒーローじゃなくて脇役です。当て馬です笑
メインヒーローぶってたレイスも当て馬兼サブ悪役ヒーロー的なやつかな…?
で、もうすぐで出て来るんですよ。3人目のメインヒーロー。
一人目依織で二人目クロノアです。気づいてないと思うけど。

2026/04/21 20:43

夢楽 ID:≫ 6sK3RUjRIWMA2
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