溺愛バトル[生徒の名前募集中]
レイスが倒れた後の結衣は……。
[大文字][大文字][大文字]ドグン[/大文字][/大文字][/大文字]
結衣「うっ⁉︎ゲホゴホッ!」
結衣(な、何?こんなこと初めて……。まさか、お父さんっ⁉︎)
「いやっ……、なんで?」
いつも冷たかった結衣に、大粒の涙が溢れた。
依織「結衣ちゃん…?」
その場を発見した依織が、すぐ近づいてくる。
依織「どうしたの、結衣ちゃん!」
結衣「依織…。お、お父さんが…っ、パパがっ…」
依織「お父さん…?お父さんがどうしたの…?
……いや、いいよ話さなくて。辛いよね、きっと。
大丈夫!僕がついてるから。ねっ!ボク、好きな子には一途だから!」
結衣「好きって……。あんた、何呑気なこと言ってんの…。
……依織。私、行かないと。
行かなきゃいけないところがある」
依織「え?じゃあボクも一緒に行くよ」
結衣「…無理。危険。(正体がバレるから……)」
依織「行く。意地でも行く」
結衣「………。わかった。死んでも知らないから。それでもいい?」
依織「もちろん」
結衣「………」
結衣は無言で、悪魔の姿になった。
黒い翼、紫色のツノ、白い牙、長い黒色の爪、黒い衣装。
依織「それが、本当の姿なんだね…」
[明朝体][大文字][中央寄せ]綺麗……[/中央寄せ][/大文字][/明朝体]
結衣「……⁉︎これを見て、あんたは綺麗だと言うの…?」
依織「? もちろん!こんな綺麗な生き物、初めて見たよ」
結衣「……あんたが見せる相手でよかった。…行こう」
結衣はゆっくりと依織を持ち上げ、異世界へ繋がる裂け目を作り、
その中へ入りました。
一瞬、ほんの一瞬、二人の視界が真っ暗になりました。
そして、目を開くと……
依織「うわぁ…っ!」
結衣「ここが、私の故郷。私の父が作った世界。
悪魔に寿命は存在しない。歳も取らない」
そう話しながら、結衣は地面に降りた。
最初に依織が感じたのは、地面があったかいこと。
そして、空気が重いこと。
依織(何か嫌なことでもあったのかな)
結衣「つい最近、いや、さっき。
私の父であるこの世界の魔王、王魔が力尽きた。
それで、今は悪魔の最高に気分が悪い」
依織「…!やっぱり……そうだったんだね。
最初に気づいたけど、随分空気が重い」
結衣「そうだよね。でも、だからこそ王女である私がしっかりしなきゃ」
依織「結衣ちゃんかっこい〜っ!」
結衣「呑気なこと言ってないで早く行くよ。ちゃんと掴まってて」
依織「結衣ちゃんひどい……」
しょんぼりしながらも、依織は結衣にしがみついた。
依織(結衣ちゃんの胸、まな板だ〜)
結衣「あんた今失礼なこと考えてたでしょ」
依織「えっ、いや、思…ってないよ⁉︎」
結衣「悪魔は嘘を見抜けるから」
依織「ギクッ」
〜結衣の家〜
結衣「お母さん、戻ったよ」
結愛「あら、今回は随分早いね」
結衣「お母さん、てさ。お父さんのこと…」
私は少し俯いた。
結愛「聞いてる。執事から」
結衣「そっか……」
結愛「全く、身勝手なことしちゃうわよね、あの人。
でも、まっすぐで、曲がらなくてさ。強くて、かっこよくて…。
私、わかってたの。あの人が、天界に行くこと。
わかってたのに…っ何も、言えなかった。行かないで…って言いたかったのに。
私も一緒に戦うって、一緒に行くって、言いたかったのに。
でも、わかっているから、震えて勇気が出なかった。
なんで、私はこんななのかなぁ?悔しい…。悔しいよ…。
結衣、お願い……。魔界を…助けて……っ」
今まで気の強かった母が、女性らしく見えた瞬間だった。
結衣「わかってる。……私も、今回だけは結構怒ってるから」
[中央寄せ][大文字][明朝体]楽しい夜になりそうね……。ねぇ?腐った天界人共[/明朝体][/大文字][/中央寄せ]
悪魔感マシマシに結衣が笑みを浮かべていた。
依織はその威圧感に背筋が凍るようだったー…。
[大文字][大文字][大文字]ドグン[/大文字][/大文字][/大文字]
結衣「うっ⁉︎ゲホゴホッ!」
結衣(な、何?こんなこと初めて……。まさか、お父さんっ⁉︎)
「いやっ……、なんで?」
いつも冷たかった結衣に、大粒の涙が溢れた。
依織「結衣ちゃん…?」
その場を発見した依織が、すぐ近づいてくる。
依織「どうしたの、結衣ちゃん!」
結衣「依織…。お、お父さんが…っ、パパがっ…」
依織「お父さん…?お父さんがどうしたの…?
……いや、いいよ話さなくて。辛いよね、きっと。
大丈夫!僕がついてるから。ねっ!ボク、好きな子には一途だから!」
結衣「好きって……。あんた、何呑気なこと言ってんの…。
……依織。私、行かないと。
行かなきゃいけないところがある」
依織「え?じゃあボクも一緒に行くよ」
結衣「…無理。危険。(正体がバレるから……)」
依織「行く。意地でも行く」
結衣「………。わかった。死んでも知らないから。それでもいい?」
依織「もちろん」
結衣「………」
結衣は無言で、悪魔の姿になった。
黒い翼、紫色のツノ、白い牙、長い黒色の爪、黒い衣装。
依織「それが、本当の姿なんだね…」
[明朝体][大文字][中央寄せ]綺麗……[/中央寄せ][/大文字][/明朝体]
結衣「……⁉︎これを見て、あんたは綺麗だと言うの…?」
依織「? もちろん!こんな綺麗な生き物、初めて見たよ」
結衣「……あんたが見せる相手でよかった。…行こう」
結衣はゆっくりと依織を持ち上げ、異世界へ繋がる裂け目を作り、
その中へ入りました。
一瞬、ほんの一瞬、二人の視界が真っ暗になりました。
そして、目を開くと……
依織「うわぁ…っ!」
結衣「ここが、私の故郷。私の父が作った世界。
悪魔に寿命は存在しない。歳も取らない」
そう話しながら、結衣は地面に降りた。
最初に依織が感じたのは、地面があったかいこと。
そして、空気が重いこと。
依織(何か嫌なことでもあったのかな)
結衣「つい最近、いや、さっき。
私の父であるこの世界の魔王、王魔が力尽きた。
それで、今は悪魔の最高に気分が悪い」
依織「…!やっぱり……そうだったんだね。
最初に気づいたけど、随分空気が重い」
結衣「そうだよね。でも、だからこそ王女である私がしっかりしなきゃ」
依織「結衣ちゃんかっこい〜っ!」
結衣「呑気なこと言ってないで早く行くよ。ちゃんと掴まってて」
依織「結衣ちゃんひどい……」
しょんぼりしながらも、依織は結衣にしがみついた。
依織(結衣ちゃんの胸、まな板だ〜)
結衣「あんた今失礼なこと考えてたでしょ」
依織「えっ、いや、思…ってないよ⁉︎」
結衣「悪魔は嘘を見抜けるから」
依織「ギクッ」
〜結衣の家〜
結衣「お母さん、戻ったよ」
結愛「あら、今回は随分早いね」
結衣「お母さん、てさ。お父さんのこと…」
私は少し俯いた。
結愛「聞いてる。執事から」
結衣「そっか……」
結愛「全く、身勝手なことしちゃうわよね、あの人。
でも、まっすぐで、曲がらなくてさ。強くて、かっこよくて…。
私、わかってたの。あの人が、天界に行くこと。
わかってたのに…っ何も、言えなかった。行かないで…って言いたかったのに。
私も一緒に戦うって、一緒に行くって、言いたかったのに。
でも、わかっているから、震えて勇気が出なかった。
なんで、私はこんななのかなぁ?悔しい…。悔しいよ…。
結衣、お願い……。魔界を…助けて……っ」
今まで気の強かった母が、女性らしく見えた瞬間だった。
結衣「わかってる。……私も、今回だけは結構怒ってるから」
[中央寄せ][大文字][明朝体]楽しい夜になりそうね……。ねぇ?腐った天界人共[/明朝体][/大文字][/中央寄せ]
悪魔感マシマシに結衣が笑みを浮かべていた。
依織はその威圧感に背筋が凍るようだったー…。