文字サイズ変更

魔王とツインメイドのご奉仕生活

#7


 我のメイドブレードと互角に渡り合っているラツンのサーベルだが、なるほど、斬れば斬るほど威力が上がっていっている。やるではないか。
「ククク……中々の剣さばきだ。褒めてやろう」
「やかましいわよ! あーもう! 何で当たんないのよっ!」
 イライラとした声を上げ、サーベルを振るラツン。ふむ。段々と攻撃が単調になってきたな。
「お姉様! 魔王さんに剣筋読まれてますよ~~!
ファイトです~~!」
 レツンがラツンに回復魔法をかけながら鼓舞する。
 姉のサポートに徹する姿か。ククク……よいではないか。
「っせい!」
 キィン! と刃と刃のぶつかる音が甲高く響き渡る。ラツンが気勢を上げていた。
「ってい!」
「お姉様! 腕が大振りです!」
「ってや!」
「お姉様! 右斜めから反撃が来ます!」
 ふむ。なるほどな。剣を交えて大体把握した。
 ラツンが近接型で攻撃役、レツンが遠隔型で支援役といったところか。なかなか連携が取れているではないか。
「ククク……貴様の雑な攻撃を妹がカバーしているとはな。中々出来た妹ではないか」
 我が余裕たっぷりにそう言うと、ラツンはキッと目を据える。
「あったりまえでしょ! あの娘に手ぇ出そうとしたら容赦しないわよ!」
「お姉様……!」
 ラツンの咆哮に、感銘している様子のレツン。姉を想う妹、妹を想う姉。ククク……滾るな。
「だが、甘い」
「うぐっ!」
 我が萌え~~なパワーで剣を水平に一閃する。その力に押されラツンは後退を余儀なくされた。
「お姉様!」
 レツンが急いで駆けつける。
「だ、大丈夫よ。あんたは絶対私が守るから……!」
 ラツンは、ふらつきながら立ち上がる。
「もう終わりか?」
 我が問うと、ラツンがふうと息をつく。
「まだよ。……さすがは魔王ね。やっぱ強いわ。メイドなんちゃらは意味分かんないけど」
「メイドエナジーオーブによりメイドパワーが強化されたメイドブレードのことか?」
 我は、メイドブレードをひょいと上に掲げる。
「メイドメイド多いわよ! ……レツン。私が時間稼ぐからあんたは逃げなさい」
「い、嫌です! お姉様を置いて逃げるなんて出来ません!」
「いいから行きなさい!」
「行きません!」
「あーもうあんたって娘は!」
「お姉様~~!」
 我は双子のすったもんだを見て、ふうと息をつく。
「貴様らに条件を出そう」
 そう、我がわざわざ出っ張った理由がここにある。ククク……萌え~~な理由がな。

※ダブルクリック(2回タップ)してください

作者メッセージ

ククク……勝負あったな。魔王の出す条件とは? 次もよろしくお願いします~~。

2024/10/21 12:10

トモットモ ID:≫cpxyxaAT694vw
続きを執筆
小説を編集
/ 7

コメント
[2]

小説通報フォーム

お名前
(任意)
Mailアドレス
(任意)

※入力した場合は確認メールが自動返信されます
違反の種類 ※必須 ※ご自分の小説の削除依頼はできません。
違反内容、削除を依頼したい理由など※必須

盗作されたと思われる作品のタイトル

※できるだけ具体的に記入してください。
特に盗作投稿については、どういった部分が元作品と類似しているかを具体的にお伝え下さい。

《記入例》
・3ページ目の『~~』という箇所に、禁止されているグロ描写が含まれていました
・「〇〇」という作品の盗作と思われます。登場人物の名前を変えているだけで●●というストーリーや××という設定が同じ
…等

備考欄
※伝言などありましたらこちらへ記入
メールフォーム規約」に同意して送信しますか?※必須
小説のタイトル
小説のURL