〜河童〜
　河童は、日本の水の妖怪。鬼、天狗と並んで日本の妖怪の中で最も有名なものの一つとされる。力が強く、子どもと相撲をする時がある。また、きゅうりが好きで、[漢字]瓢箪[/漢字][ふりがな]ひょうたん[/ふりがな]が苦手。




　夏休み、僕はおじいちゃんとおばあちゃんが住んでる家に遊びに来ていた。
「おじいちゃん、このトマトでっかい！」
　おじいちゃんは野菜を作るのがすごくうまい。昔、いろいろとお手伝いをしていたかららしい。
　次の日、おばあちゃんと家の近くを散歩をしていると、川の前を通った。
「おばあちゃんが子どものときはよくこの川で水遊びをしてたんだよぉ」
　おばあちゃんと色々話しながら、川の近くを歩いていると……ガシッ
「え？」
　いきなり何かに足を掴まれた。そして僕が足元を見ようとする頃にはもう川の中に引きずり込まれていた。
「しまったぁ！」
　おばあちゃんは焦った様子で何かに向けて[漢字]瓢箪[/漢字][ふりがな]ひょうたん[/ふりがな]を投げた。すると、何かは僕の足を離して逃げていった。
「おばあちゃん、あれは何だったの？」
「あれは河童だよぉ。河童は[漢字]瓢箪[/漢字][ふりがな]ひょうたん[/ふりがな]が苦手だから、投げたら、逃げていくんだよぉ。」
「へぇー」


　次の日の朝、また僕はおばあちゃんと散歩に行こうと玄関から出ると、あの河童？が外で土下座をしていた。
「ねぇ、おばあちゃん。何であの河童が土下座してるの？」
「さぁ」
「昨日は、シカかなにかだと思って、川の中に引きずり込んでしまい申し訳ございませんでした！何かお詫びをさせてください！」
「え？」
「そうだねぇ、じゃあを畑に水やりをしてちょうだい」
　僕が突然の謝罪に戸惑ってる中、おばあちゃんは河童に水やりを頼んでいた。
「ねぇ、なんで水やり頼んでるの？」
「いいじゃない、あっちからやるって言ってるんだからぁ」
「……そうなの？」
「そうよぉ」


　30分後、河童は戻ってきて『他にやることはないでしょうか!?』とかって言ってる。それでおばあちゃんは……
「うーん、じゃあこの子、相撲やってるから一緒に相撲してあげて。」
「え！なんで僕が河童と相撲をしなきゃいけないの？」
「いいじゃない、いいじゃない」
　結局、河童と相撲をすることになった。体が細いから侮ってたけど意外と強かった。
　3日後、河童は毎日きて『相撲をまたしてください！』ってきたから
しかたがなく、相撲をした。でも、意外と河童と相撲をするのは嫌いじゃなかった気がする。
　そして翌日、今日が家に変える日だった。
「「さようならー！」」
「さようならでございますー！！」
　僕は河童たちに別れを告げて、家に帰った。