少女の名はエウレカ。魔女学校の生徒です。これから立派な魔女になるために、モルガナの家でくらしています。この魔女学校の先生モルガナが、今日の授業は悪魔を呼ぶ魔法だと生徒達に教えました。ワクワクを抑えられないエウレカは
「モルガナ！私、一番にやっていいかしら？ワクワクが抑えられないの！」と胸が張り裂けそうなくらい元気な声で言いました。
「エウレカ、わかりました。でも、無茶はダメですよ。もし他の生徒達を傷つけるような真似をしたら、そく退学ですからね」とモルガナが冷たい声で言いました。
「はあ〜い」とエウレカがいつものことにがっかりして言いました。
「エウレカ、ついて来なさい。みなさんは、エウレカのレッスンが終わるまで静かに今日の魔法について調べておきなさい」とモルガナが生徒達に言いました。
「はい！」と生徒全員が声を揃えて言いました。
「いい返事ね。では、よろしく頼みますよ」とモルガナが言いました。生徒達はコクンと頭を上下に下げました。
「モルガナ、早く行こ？」とエウレカがモルガナの手を引っ張って魔法練習のところへ行きました。
「さあ、レッスンを始めます。きちんと髪を使うのですよ」とモルガナが注意しました。
「うん！わかってるわよ。ようし」エウレカはいつもの授業よりとても張り切っていました。
「エウレカ、いつもより張り切っていますね。調子に乗ったらダメですよ」といつもより張り切っているエウレカにモルガナが言いました。エウレカが、手に魔法を貯めます。
「アクマル・スポーン・ファースト」とエウレカが呪文を唱えました。地面にボワッと魔法陣が現れて、悪魔が出て来ました。悪魔はエウレカに襲いかかって来ました。髪でうまく操ることができず、悪魔は凶暴になってエウレカに向かって来ました。「きゃああああああ」とエウレカが叫びました。悪魔はエウレカに飛びつく前にパッと消えました。悪魔は人間の世界では生きることができないのです。「ふ〜〜」とほっとしてエウレカが言いました。
「エウレカ」とモルガナの冷たい声が耳に入ってきます。「は、はい」と言いながら、ゆうっくりとモルガナの顔を見ました。
「私はさっき言いましたよね？髪できちんと操れと。なぜそれに集中しなかったのですか？」とモルガナが次々に質問して来ました。
「えっと、え〜っと。それはですね……油断しました」とエウレカが正直に答えました。
「ふふふ、よろしい。失敗は成功のもとですからね。わかっているのならばそのことに以後、気を付けるように」とモルガナがニヤッとしながら言いました。
「なっ何よ。なんで笑うのよ。失敗したのよ？モルガナ、ちゃんとしてよ」と顔を頬をふくらませて言いました。
「ええ、そうですね。でも、周りに被害が出なくてよかったですね。次は誰もいない、私達の家でしましょうね」とにっこりと笑みを浮かべてモルガナが言いました。
「うん。じゃあ、次の生徒を呼んでこなくちゃね。さっ、行こ行こ？」とエウレカがまたモルガナの手を引っ張りながら学校の方へ走って行きました。「こらこら、校内は走ってはダメですよ。気をつけて歩いてください。時間はまだまだありますから」とモルガナが汗をかいて言いました。
「ごめんなさい。歩いて行かないとね」とエウレカが言いました。