# 完璧令嬢は悪女を演じる .
「婚約破棄の件、承知致しました。」
「............. は?」
それでは、と社交スマイルで微笑み、踵を返して退出しようとした。
だが、承諾されると想定していなかったのだろうか。
想定外の出来事に、元婚約者様が慌てた口調で私に呼びかける。
「...待て●●!! 」
「いかがしましたか、"アイリス様"。」
「...それと、もう婚約者関係ではないのですから呼び名を改めて下さいませ。」
[斜体]『婚約者以外の者が、令嬢、令息を呼称してはならない。』[/斜体]
貴族でも平民でも共通するマナー。
( ... まあ、[漢字]かの令嬢[/漢字][ふりがな]ロミリア嬢[/ふりがな]は常識の如く破っていたけれど。 )
俯いたまま何も発さない彼。
「 ... では 詳しい書類は後程父からお送りいたしますので。」
「 ロミリア嬢とお幸せに。 」
軽くカーテシーを行い、大広間の扉を開いて退出した。
「[小文字] ... [/小文字]」