1章 デストロイワールド-Destroy World
[大文字][太字]1章 第3話「暗殺」[/太字][/大文字]
___主な登場人物____
ジーク・デストロイ(主人公)
フレイ・ベルージュ
ディオス・ブラウス
レイス・フロギストン
ハデス・デスサイザー
フレッド先生
_____________
「………騒がしいな……まぁ、そりゃあ騒ぐよな……だって、測定機を壊しちまったからな」
周りが騒いでいたのは、ジークが攻撃した測定機が黒い煙を上げて完全に壊されているからだ。そしてレイス、ディオス、フレイの順で呟く。
「うそ……………」
「そ、測定機を……」
「ぶっ壊した………のか?」
3人が驚いていながらもハデスは黙っている。そして先生が言った。
「測定機を壊すほどの力を持ったものの高校生は…いや、大人でもそういません………これでは、測定の続きができませんね……皆さんすいません、測定はまた直り次第行いますので、一旦教室へ戻りましょう………!」
ジークは静かにその場を去ろうとしたがフレイに止められた。
「おい!お前、能力値〈1〉って言ってたよな?なぜ嘘なんかついた!?」
ジークはそのまま答える。
「別に噓なんかついていない」
「あれは俺はおろか、〈11〉でも出来かねない動きかだぞ。ましてや、高校生なんかにはなおさらできない。それをお前ができるなんて普通じゃないんだぞ!」
ジークは続ける。
「この世には無数といっていいほどのスキルが存在する。中にはスピードや、自身の体を強化するものもある。それらを組み合わせればもはや不可能なんて無くなる」
「じゃ、じゃあお前のスキルを教えろよ!」
「俺は長話が嫌いでな」
そう言ってジークはその場を去った。それを見ていたハデスは言う。
「ジーク・デストロイか……なかなかおもしろそうじゃん……」
ジークは放課後に外を歩いているとハデスに声をかけられた。
「やあやあジーク君、待っていたよ。俺はハデス・デスサイザーだ。知らないとは言わせねぇぜ?」
「あ、はい知ってます……」
「聞きたいことがある。君は何者だ?」
「一般人に決まってるだろ」
「そう答えるか…面白い噓だね」
「別にどうとらえてもらっても構わんが、勝手な解釈を広げたりするのはやめてほしい」
「残念だけどそれは無理かな。だって君の噂はとどまることを知らないよ?」
「どういうことだ」
「あの後、ほかのクラスの奴らは測定できなかった。そして君が壊したことが広まる」
「…………」
「君は早くも人気者だね。先生も言ってただろ?[太字]『測定機を壊すような人物はそういない』[/太字]って。しかもあの測定器は硬化のスキルの能力もかかってる。並な一般人が壊せると思ってるのかい?」
「フレイにも言ったが、この世には無限といっていいほどの沢山のスキルがある。それを駆使すれば、不可能なんてない」
「じゃあ、そんなスキルを持っている君は、世間的に立場も能力値も高いはずだ。僕はおかしいとしか思えないね」
「すまないが、今日は用事がある。少し急いでるから道を通してくれ」
「なるほど、そうやって逃げるんだね。まぁ今日のところは逃がしてあげる。だた、俺は君に興味がある」
「好きにしてくれ」
「いつか一戦まじえることを楽しみにしてるよ」
そうしてハデスとの長いやり取りは終わった。
「やっと行ったか…面倒な奴2人に目をつけられたもんだ。それより、早く行かねぇとな………」
そう言ってジークはとある場所に向かって歩いた。
「来たか……」
ある路地裏に黒い布で口元を覆った黒ずくめの男がいた。
「先輩!」
もう一人同じような姿をした男がその場所にやって来た。
「合言葉を言え」
そう言われた後輩の男は答える。
「上流の蒸留水 取水場で事情聴取」
「よし、それじゃあブツを見せろ」
「これのことですね……」
後輩が手に取った物は名簿のような何か書かれている紙だった。
「よくやった。お前のことは上に伝えておく」
「わかりました」
後輩はそう返事すると心のなかで思った。
(よっしゃー!初任務完了!)
心の中で言い終えると、背後から青い線の模様の黒い戦闘スーツのようなものを着た男が後輩に銃を向け、言った。
「随分うれしそうじゃないか。でもこんな言葉聞いたことはないか?[太字]『帰るまでが遠足』[/太字]って」
それはジークだった。そしてそう言うと、後輩めがけて
引き金を引いた。
「逃げろ!」
先輩の男がそう言う頃にはもう遅かった。後輩はその場で倒れている。そしてジークは言う。
「悲しいよな…こんなあっさりと目の前で後輩が消えるなんて…だが、情報を奪ったからには、生きて返すことはできないんだよ」
「お前も……同じ運命に合わせてやる!」
先輩の男はジークに殴りかかるが、避けられる。
「やめておいたほうがいいぞ」
「うるせぇ……消えろ……」
ジークはあの測定の時に使った剣を取り出す。
「だってお前、弱すぎるし……」
ジークは先輩の男に向かって斬りかかった。すると、ジークの方から長いマフラーのようなものを首に巻いて、中折れ帽を被った男がやって来た。
「よくやった。やはりお前は任務を数秒で片付けるな」
するとジークは言う。
「テトラさん……俺は本当に人間なのでしょうか?任務をこなしていくうちに、人を殺すことにためらいがなくなってきてるんです。今ではこんなにも素早くできるようになって……俺は自分が怖いです」
「すまないなこんな任務ばかり………だが、この世界に『スキル』がある以上、このようなことをしなければならない世界がある。お前は汚い世界に足を踏み入れてしまっただけだ。強いが故に………な…………」
「……俺はこの世からスキルを消す。そして何もない世界に塗り替える。そのための………犠牲ですよね」
「あぁ…………絶対にやり遂げて見せよう。今日はこれで任務終了だ。帰還してくれ」
「わかりました。ではまた後日」
そう言って[太字]『テトラ』[/太字]という人物は去った。しかし、誰かに見られている気配をジークは見逃さなかった。
「はぁ………いつから見てたんだ。[太字]『メニス』[/太字]」
そこには紫の服を着た男が立っていた。
「へへへ……気づいてたか。お前くらいになるとこんなん朝飯前だもんな。な、最強さん」
[大文字][太字]1章 第3話「暗殺」 終わり[/太字][/大文字]
___主な登場人物____
ジーク・デストロイ(主人公)
フレイ・ベルージュ
ディオス・ブラウス
レイス・フロギストン
ハデス・デスサイザー
フレッド先生
_____________
「………騒がしいな……まぁ、そりゃあ騒ぐよな……だって、測定機を壊しちまったからな」
周りが騒いでいたのは、ジークが攻撃した測定機が黒い煙を上げて完全に壊されているからだ。そしてレイス、ディオス、フレイの順で呟く。
「うそ……………」
「そ、測定機を……」
「ぶっ壊した………のか?」
3人が驚いていながらもハデスは黙っている。そして先生が言った。
「測定機を壊すほどの力を持ったものの高校生は…いや、大人でもそういません………これでは、測定の続きができませんね……皆さんすいません、測定はまた直り次第行いますので、一旦教室へ戻りましょう………!」
ジークは静かにその場を去ろうとしたがフレイに止められた。
「おい!お前、能力値〈1〉って言ってたよな?なぜ嘘なんかついた!?」
ジークはそのまま答える。
「別に噓なんかついていない」
「あれは俺はおろか、〈11〉でも出来かねない動きかだぞ。ましてや、高校生なんかにはなおさらできない。それをお前ができるなんて普通じゃないんだぞ!」
ジークは続ける。
「この世には無数といっていいほどのスキルが存在する。中にはスピードや、自身の体を強化するものもある。それらを組み合わせればもはや不可能なんて無くなる」
「じゃ、じゃあお前のスキルを教えろよ!」
「俺は長話が嫌いでな」
そう言ってジークはその場を去った。それを見ていたハデスは言う。
「ジーク・デストロイか……なかなかおもしろそうじゃん……」
ジークは放課後に外を歩いているとハデスに声をかけられた。
「やあやあジーク君、待っていたよ。俺はハデス・デスサイザーだ。知らないとは言わせねぇぜ?」
「あ、はい知ってます……」
「聞きたいことがある。君は何者だ?」
「一般人に決まってるだろ」
「そう答えるか…面白い噓だね」
「別にどうとらえてもらっても構わんが、勝手な解釈を広げたりするのはやめてほしい」
「残念だけどそれは無理かな。だって君の噂はとどまることを知らないよ?」
「どういうことだ」
「あの後、ほかのクラスの奴らは測定できなかった。そして君が壊したことが広まる」
「…………」
「君は早くも人気者だね。先生も言ってただろ?[太字]『測定機を壊すような人物はそういない』[/太字]って。しかもあの測定器は硬化のスキルの能力もかかってる。並な一般人が壊せると思ってるのかい?」
「フレイにも言ったが、この世には無限といっていいほどの沢山のスキルがある。それを駆使すれば、不可能なんてない」
「じゃあ、そんなスキルを持っている君は、世間的に立場も能力値も高いはずだ。僕はおかしいとしか思えないね」
「すまないが、今日は用事がある。少し急いでるから道を通してくれ」
「なるほど、そうやって逃げるんだね。まぁ今日のところは逃がしてあげる。だた、俺は君に興味がある」
「好きにしてくれ」
「いつか一戦まじえることを楽しみにしてるよ」
そうしてハデスとの長いやり取りは終わった。
「やっと行ったか…面倒な奴2人に目をつけられたもんだ。それより、早く行かねぇとな………」
そう言ってジークはとある場所に向かって歩いた。
「来たか……」
ある路地裏に黒い布で口元を覆った黒ずくめの男がいた。
「先輩!」
もう一人同じような姿をした男がその場所にやって来た。
「合言葉を言え」
そう言われた後輩の男は答える。
「上流の蒸留水 取水場で事情聴取」
「よし、それじゃあブツを見せろ」
「これのことですね……」
後輩が手に取った物は名簿のような何か書かれている紙だった。
「よくやった。お前のことは上に伝えておく」
「わかりました」
後輩はそう返事すると心のなかで思った。
(よっしゃー!初任務完了!)
心の中で言い終えると、背後から青い線の模様の黒い戦闘スーツのようなものを着た男が後輩に銃を向け、言った。
「随分うれしそうじゃないか。でもこんな言葉聞いたことはないか?[太字]『帰るまでが遠足』[/太字]って」
それはジークだった。そしてそう言うと、後輩めがけて
引き金を引いた。
「逃げろ!」
先輩の男がそう言う頃にはもう遅かった。後輩はその場で倒れている。そしてジークは言う。
「悲しいよな…こんなあっさりと目の前で後輩が消えるなんて…だが、情報を奪ったからには、生きて返すことはできないんだよ」
「お前も……同じ運命に合わせてやる!」
先輩の男はジークに殴りかかるが、避けられる。
「やめておいたほうがいいぞ」
「うるせぇ……消えろ……」
ジークはあの測定の時に使った剣を取り出す。
「だってお前、弱すぎるし……」
ジークは先輩の男に向かって斬りかかった。すると、ジークの方から長いマフラーのようなものを首に巻いて、中折れ帽を被った男がやって来た。
「よくやった。やはりお前は任務を数秒で片付けるな」
するとジークは言う。
「テトラさん……俺は本当に人間なのでしょうか?任務をこなしていくうちに、人を殺すことにためらいがなくなってきてるんです。今ではこんなにも素早くできるようになって……俺は自分が怖いです」
「すまないなこんな任務ばかり………だが、この世界に『スキル』がある以上、このようなことをしなければならない世界がある。お前は汚い世界に足を踏み入れてしまっただけだ。強いが故に………な…………」
「……俺はこの世からスキルを消す。そして何もない世界に塗り替える。そのための………犠牲ですよね」
「あぁ…………絶対にやり遂げて見せよう。今日はこれで任務終了だ。帰還してくれ」
「わかりました。ではまた後日」
そう言って[太字]『テトラ』[/太字]という人物は去った。しかし、誰かに見られている気配をジークは見逃さなかった。
「はぁ………いつから見てたんだ。[太字]『メニス』[/太字]」
そこには紫の服を着た男が立っていた。
「へへへ……気づいてたか。お前くらいになるとこんなん朝飯前だもんな。な、最強さん」
[大文字][太字]1章 第3話「暗殺」 終わり[/太字][/大文字]
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