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私の護衛はちょっぴり不思議。

#1

私のこと

「お嬢。朝っすよ」
声をかけられた私、桜坂 千鶴(さくらざが ちずる)はハッと起き上がった。時刻は午前7時。いつもより1時間も寝坊してしまった。
慌てた私は起こしてくれた者に会釈しようとし、目を向ける。会釈しようとするものの私は首を傾げた。みたことのない者だったからだ。
しかし時間はない。私は不思議に思いつつも会釈をし、そそくさと部屋を出た。

それから私は急いで準備をした。紺と白のセーラー服に着替え、黒い髪を一つにまとめた。そして朝ご飯を食べる。ゆっくりしたいのだがもう出る時刻になってしまっていた。
「じゃあ、行ってくるね。父さん」
「ああ。気をつけろよ」
そんな会話をして家を出る。後ろで「送りましょうか」「お嬢!ついていきますよ」なんて声が聞こえるが振り切って私は家を出た。

私の家系は会話でわかるようにヤグザだ。母親は体が弱く家のとある部屋でここ数年ベットにいる。父親は行く道を外れたり失くしたものを誘い、“前代未聞の強さ”という言葉が似合うほどの組をつくった。それが桜坂組だ。私はその娘。いわゆるお嬢だ。
私はお嬢でも守られるのが嫌いだ。そのため、自分で力をつけ、かなりの強さを持っている。護衛なんて必要無い。

そんな私でも学校ではただの優等生になる。バレていいことなんてない。
「おはよ〜千鶴〜」
学校の近くまでくると私の友人、橘 菜乃花と会う。約束しているわけでもないが、いつも会うのだ。
「うん。おはよう」
いつも通り真面目で大人しい性格を装う。菜乃花には悪いけれど、バレてはいけないのだから仕方がない。

今日の学校も普通。私の装いに騙されているクラスメイトはいつも頼ってくる。ここがわからないとか、これどうするのだっけとか。そう聞かれるということは優等生だという印象を植え付けることに成功しているのだろう。大概の人はいいぐらいの距離感で接してくれる。いい距離感というのはお嬢だということがバレにくい距離ってことだ。しかし、問題は一人。
「おっはよー!ちーずる!」
自分の席に座る私の頭に誰かの頭が乗る。
「相変わらずね。水無瀬さん。」
「水無瀬さんなんて距離遠くない?虹羽でいいって言ってるのに!」
そう。水無瀬 虹羽(みなせ こう)という名を持つ彼だ。彼とは数年同じクラスになっている友人だ。仲良くしたいのだが、こんな抜けているはずの彼はどうしてか変なところで勘が鋭い。とてもといえるほどの危険人物だ。そのため嫌われようと努力するのだが、なぜか上手くいかない。はあ、どうしたものだろう。

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作者メッセージ

一発目からちょっと長くなってしまいました、、
文字の多い小説を読みたいと感じたらぜひ読んでください…
短くできるよう頑張ります!

2024/09/27 00:45

ibuki. ID:≫kplpkj2LkIMuY
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