貴方とまた巡り会う
「好き、付き合って」
『ぇっ......』
きっかけなんてなかった。急に国見くんに告白されて、前に進まなきゃって思って、OKして、それで.......
それで?
私、最低なことしてる。好きじゃないのに、好きって言って、重ねて........
ほんと、最低すぎ......
「○○、帰る」
『ちょっと待って!?』
「待たない。早く来て」
『国見くんー!?』
そう言い、遠くなった背中を追いかける私。......あぁ、重症だな。ほんっと
その背中が先輩に見えるだなんて
走っていても、前にいる国見くんのことじゃない、先輩のことを考えてしまう。いやだなぁ.......
先輩の側にいたって、迷惑しか掛けないんだもん。別れたあの時の表情、好きじゃないです。
顔を歪めて、苦しそうに、悲しそうに、愛おしそうに、......ねぇ、やめてくださいよ.......諦めたいのに諦めきれない。そんな顔見たくない。笑顔の先輩が1番、1番
すき
たまに笑って、はにかんで、とても綺麗だったな
《「○○...?」》
昔と変わらない、落ち着いた声が聞こえた。
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