「クリスちゃんすごいね！」
「カントーでも最強？」
うんざりしてきた。
友人たちから送られてきた言葉の数々。いつもの私なら喜んで返していただろう。
しかし、気が乗らない。なぜか…遡ることワタル戦…


扉を開けた私は、ワタルとの勝負になった。
でも、すぐに勝ってしまった。
四天王…もしかすると、ジムリーダーのほうがだいぶ強いかもしれない。
あっさり私はカントー最強になった。


「どうしよ…」
もうやることがない…
とりあえず、ホームステイ先に帰ることにした。

マサラタウンにある一軒家。
ここが私のホームステイ先。ハナコさんのお家だ
「あらクリスちゃんおかえり」
ハナコさんがお茶を入れてくれた。
「…」
ハナコさんは喋らない。何かを考えているようだ。
「どうしたんですか？」
「息子のことを思い出してね…ちょうど今年で19歳かしら。」
「小さい頃は元気な子でね、人一倍やんちゃだったの。」
「１１歳で冒険に出たのだけど、まだ幼くて、刺激が強かったみたいなの。」
「それからめったに連絡しなくなって、前に来たのは二年前ね。」
「グリーン君から話は聞いているけれど…」
心配そうだ。
「…まだ冒険しているんですか？」
「シロガネ山で暮らしているとは聞いているけど、私はバッチをそんなに持ってなくて…」
あえないんだ。子供と会えないなんて悲しいに決まってる。私だってポケモンたちに会えないなんて言われたら、絶望するだろう。
そうだ！
「…私」
「私、行きます！シロガネ山に行って息子さんを連れてきます！」
ハナコさんは驚いた様子で言った。
「気持ちはうれしいのだけど、無理はしないでほしいわ」
「大丈夫です！チャンピオンは伊達じゃないんで！」
新たな目標ができた。
しばらく考えた後、ハナコさんは、
「じゃあ、シロガネ山への道と、息子…レッドについてはグリーン君に聞いてくれる？彼はレッドと今連絡を取れる唯一の人なの。」
「はい！」
よし、
「行ってきます！」
こうして、私は、新しい冒険に出た。