文字サイズ変更

wolf

#11




~第三章~ コバルトとリン




夜はすっかり更けり、人々が寝静まった頃。
明かりは街を照らす満月の光のみ。
そんな中、血相を変えて走る青年がいた。


「ハァ……ハァ……」


後ろからは何者かの足音。
青年はその足音から逃げている。


「何、何だよ!……ハァ……ハァ……俺が、っ……何したってんだよ!!」


訳も分からず、ただひたすらと逃げ惑う。

住み慣れた街のはずなのに、青年はいつの間にか行き止まりへと追い込まれていた。


「っ!」


急いで引き返そうと体を翻すと、足音の人物は直ぐ傍まで迫っていた。


「おい……やめろ!……く、来るな!」


青年の懇願も虚しく、そいつは一歩、また一歩と近づく。

そしてついに、


「うわああああぁぁぁァァァ!!」


斬撃と共に放たれた悲痛な叫び声。

青年が動かなくなるのを確認すると、そいつは何事もなかったかのように去っていった。

残されたのは、恐怖に染まるクロムの顔が満月に照らされるだけだった。

※ダブルクリック(2回タップ)してください

2024/09/27 11:50

edp ID:≫1twJnxLLHxnQU
小説を編集
/ 19

コメント
[0]

小説通報フォーム

お名前
(任意)
Mailアドレス
(任意)

※入力した場合は確認メールが自動返信されます
違反の種類 ※必須 ※ご自分の小説の削除依頼はできません。
違反内容、削除を依頼したい理由など※必須

盗作されたと思われる作品のタイトル

※できるだけ具体的に記入してください。
特に盗作投稿については、どういった部分が元作品と類似しているかを具体的にお伝え下さい。

《記入例》
・3ページ目の『~~』という箇所に、禁止されているグロ描写が含まれていました
・「〇〇」という作品の盗作と思われます。登場人物の名前を変えているだけで●●というストーリーや××という設定が同じ
…等

備考欄
※伝言などありましたらこちらへ記入
メールフォーム規約」に同意して送信しますか?※必須
小説のタイトル
小説のURL