魔女の老後
______ある小さな村にて。
一人の少女が岩に腰がけ、やけに分厚い本を読んでいた。そんな少女の元に幼い少年がやって来る。
「なあ!なんでいつもここで本読んでんだ?」
「・・・・・・すごいどうでもいいことが気になるんだな、少年」
少女は少年の頭を撫でると、
「ここは涼しく、訓練には丁度いい環境なんだ。迷惑をかけるつもりはないから安心してくれ」
少女の言葉に少年は「訓練?」と首を傾げたが少女はただ微笑むだけだった。
少女は読んでいた本をパタンと音を立て閉じる。そして立ち上がると背筋を伸ばし、
「少年、”魔法”は分かるか?」
「うん、オレの村には使える奴はいないけど、魔道具があるから知ってる!」
「せっかくだ。村の皆には秘密な」
少女は岩の上に登り、青が広がる空に腕を伸ばした。
「”フレイム”」
少女の手のひらに炎が現れる。最初は小さかった炎は徐々に大きくなり、少女よりも遥かに大きく膨れ上がった。
「・・・すっげー‼でっけー炎だ‼」
「これが”魔法”だ。王都にはこれくらい余裕で出来る奴が大勢いる。少年も成長したら行くと良い」
少女は岩から降りて、岩に立てかけてあった鞄を持つと、
「じゃ、私はここを出ていくよ。元々長居するつもりなかったし」
「どこ行くんだ?」
「んー適当だな、特に考えてないし」
そのまま去ろうとする少女に少年は大きい声で、
「名前、なんていうだ?」
「______ジェヘナ、覚えていなくていい」
”魔女の豆知識”
この世界には魔道具と呼ばれるものが存在する。
あらかじめ魔力が込められた道具であり、すぐに使用ができる。一般的に生活の中で使われているが、殺傷力が高い魔道具も存在する。
一人の少女が岩に腰がけ、やけに分厚い本を読んでいた。そんな少女の元に幼い少年がやって来る。
「なあ!なんでいつもここで本読んでんだ?」
「・・・・・・すごいどうでもいいことが気になるんだな、少年」
少女は少年の頭を撫でると、
「ここは涼しく、訓練には丁度いい環境なんだ。迷惑をかけるつもりはないから安心してくれ」
少女の言葉に少年は「訓練?」と首を傾げたが少女はただ微笑むだけだった。
少女は読んでいた本をパタンと音を立て閉じる。そして立ち上がると背筋を伸ばし、
「少年、”魔法”は分かるか?」
「うん、オレの村には使える奴はいないけど、魔道具があるから知ってる!」
「せっかくだ。村の皆には秘密な」
少女は岩の上に登り、青が広がる空に腕を伸ばした。
「”フレイム”」
少女の手のひらに炎が現れる。最初は小さかった炎は徐々に大きくなり、少女よりも遥かに大きく膨れ上がった。
「・・・すっげー‼でっけー炎だ‼」
「これが”魔法”だ。王都にはこれくらい余裕で出来る奴が大勢いる。少年も成長したら行くと良い」
少女は岩から降りて、岩に立てかけてあった鞄を持つと、
「じゃ、私はここを出ていくよ。元々長居するつもりなかったし」
「どこ行くんだ?」
「んー適当だな、特に考えてないし」
そのまま去ろうとする少女に少年は大きい声で、
「名前、なんていうだ?」
「______ジェヘナ、覚えていなくていい」
”魔女の豆知識”
この世界には魔道具と呼ばれるものが存在する。
あらかじめ魔力が込められた道具であり、すぐに使用ができる。一般的に生活の中で使われているが、殺傷力が高い魔道具も存在する。
※ダブルクリック(2回タップ)してください