side KAITO

「今日、お友達ができたんですっ！」
帰り道。　笑顔でそう言ったのは○○だった。
「友達？いいね〜。誰々〜？」
なろっちは目が、笑っていない....。多分、勝手に男が寄ってきて友達になろう、と言われたからなったのではないか、と変な妄想をしているのだろう。....この場にいる全員、そらくんを抜いて目が、もう完全に死神だ...。そんなことに気を止めず顔写真を○○は見せた。
「赤咲夜瑠ちゃんっていうんです！」
見せられたのは、いかにも○○らしい純愛な女子だった。髪色は黒で毛先だけ赤のメッシュが入っている。瞳も真っ赤だった。
「よかったですね〜！」
「はい！」

○○はそれから、文化祭のことやお弁当のことなどいろんなことを話した。○○と一緒に帰っていないときはなろっちやそらくんが相手の話に気を止めることなく話すけれど、○○が話してくれることが無償に嬉しくなって苦手な聞く側をしていることがはっきりわかる。
と、話に戻るけど、文化祭で喫茶をやることになったらしい。

「なろ屋さんとそらくんのクラスは何やるんですか？」
2年1組はなろっちとそらくんのクラスだ。
「僕たちのクラスは等身大パネルやるよ〜。」
え？等身大パネル？ｗおかしくないか？これには○○も困惑していた。
「のっきさんとかいとさんのクラスは何やるんですか？」
3年3組は俺とのっきたんのクラスだ。
「俺らのクラスはお化け屋敷だぞ。」
........我ながら、普通だ....
「翔さんとかもめさんのクラスは何やるんですか？」
3年2組はサムライとかもめんのクラスだ。
「俺らのクラスはグッズ販売店だな。」
かもめんが少し鼻を高くして言う。
「グッズって、どんなものを売るんですか？」
のっきたんが聞く。

「女神の公式グッズと、俺たちのグッズらしいわ....。」
「えっ、○○のグッズと僕らのグッズ？」
なろっちがそういう。
「なんかこの学校の文化祭いろいろやばいな..？」
俺はそう言うことしかできなかった。

「私のクラスでは喫茶店をやるんです。来てくださいねっ！」
「もちろん行くで〜！」
サムライは威勢のいい声を出した。それに負けてやれない、と思ったみんなも威勢よく声を発した。


＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿あの女子について、少し調べなければな。