side のっき

あなたは脆くて大切な光。あなたがいてくれたから私は前を向けた。あなたのおかげで私の持っている力の良さを初めて痛感できた。だから、私はあなたのために尽くしたい。あなたが幸せになるなら最大限の努力をする。幸せになれないのなら幸せにする。その覚悟で今まで生きてきた。

「のっきさんっ！今日は月曜日ですねっ！」
不意に笑顔をかけられても、こちらがどう反応していいかわからない。最近ますます綺麗になったこともあって、最近は話しかけるのにも躊躇している。
「そ、そうですね〜。いかにも月曜日、という感じがしますね。」
できるだけの平静を装えたのではないか。
「そろそろ出ましょうか。なろ屋さんたち〜。行きましょう〜。」
「あぁ、待って、カバン忘れた。」
「え？いやなんでカバン忘れんの？ｗ」
「なろきゅんはドジっ子ですねぇ。」
「違うでしょ、馬鹿なだけじゃない？」
「そらくん単刀直入すぎな？ｗ」
「ほらほら。茶化ばっかするんだったらおいてくぞ〜？」

これが、私にとって1番の楽しみだ。




「あっ。見て。女神様とめろぱかの皆様だ。」　「やっば。どこから見ても保養」　「美男美女すぎて手がでないよ」
..........うるさいなぁ。朝くらいゆっくり登校させてくれないか、と本当に思う。

「あ、もう学校だな。俺とかいにゃんは朝練あるから、先行くな。」
「はいっ！じゃあ、私教室行きますね。」
「いつも言ってるけど、なんかあったら絶対なんか言うねんで。」
「ありがとうございます！じゃあそろそろ行きますね！」
「うん！ばいばい〜。」
私達は●●さんと分かれて教室へ向かった。

side ●●
前までは学校生活が辛かった。誰にも話しかけられずに空気扱いされる。みんなが空気だと思ってるなら空気らしくいよう、と思っていたけど...
「おはようございます、女神様っ！」　「おはようございますっ！」
...よくわからないけど、髪色と瞳の色が変化してから、みんなが話しかけてくれるようになった。それが嬉しくて私は自分からクラスメイトに話しかけられるようになった。

「.....あの。ぶ、文化祭の出し物、決めるので案だしてください...。」
とある授業で、文化祭の出し物を決めることになった。もちろん、私はなろ屋さんたちが来てくれることになっているから、張り切って準備をしたい。...そう、思っていた。
「え〜。なんでもいいでしょ」　「適当にお化け屋敷とかでいいじゃん」　「だる。必要ないでしょ」
.......え？文化祭って、楽しいものじゃ、ないの？
生憎先生がいなかったので、みんなの態度があからさまになっている。
「っ、あ、あのっ。案を...。」
........っ、このままじゃ、委員長さんがかわいそう...。
「わ、私。喫茶店やりたいですっ...！」
すっと、手をあげて私はそう言った。普段は自分から発言なんてしないけど、今は特別だ。
「えっ、女神様やんの？」　「やば、うちらもなんか言お。」　「私も喫茶やる！」
あっ....。良かった。やっぱり、一番最初に発言するの、勇気いるよね。私もすっごく緊張したんだもん。

「あのっ...。女神様っ。ありがとうございます、助かりましたっ！」
『女神様』最近そう呼ばれることが多くなってきた。....名前で呼んでほしいなぁ...。
「あの。女神様じゃなくて、●●って呼んでくれませんか...？」
思い切って、そう言ってみた。
「えぇっ。無理ですよ。めろぱか様に怒られてしまいます。」
「...めろぱかって、なろ屋さんたちのこと？...それは大丈夫です。私のお友達って言えばいいですもんっ！●●って呼んでくださいっ。」
「............じゃ、じゃあ。私は[漢字]赤咲夜瑠[/漢字][ふりがな]あかさきよる[/ふりがな]っていうので、夜瑠って呼んでもらえれば...。」
「！！もちろんっ、夜瑠ちゃん！」

初めての、お友達ができたときのお話。