＿＿＿＿＿僕らが一緒に住んでいる理由

確かに、最近はなじみすぎて考えていなかった。私が今ここに住めている理由や、みんなもここに住んでいる理由。
そして翔さんは口を開く。
「ほんまに詳しい情報は、俺らも知らんねん。知ってるのは＿＿＿＿＿＿

「僕だね。」
なろ屋さんは静かにそう言った。
詳しい情報...？どういうこと...？
「長くなっちゃうけど、いいかな。」
「はい、真実が知れるなら。」
私は、なにがあってもこの家から動かないつもりだから...

なろ屋さんはひたすら淡々と話していった。
「僕もね。のきと同じ家出っ子なんだ。理由は、利用されていたから。もちろん最初は愛されてたはずなんだよ。でも、時がたつにつれて自分で言うのもなんだけど、結構できる子だった僕は父親の会社の跡取りとして利用させられ始めたんだ。僕はその時思ったんだ。利用するなんて許せない。だったらこの家の半分のお金を盗んで同じような目にあった人と一緒に傷をおぎないあいながら暮らしたい！...って。」
「あの...。水さすようでわるいんだけど、お金っていくらなの...？」
そらくんはそう言った。確かに、少し気になる線はある。
「...僕の貯金を合わせて、ざっと5億ちょい...かな。」
「えっ！？なろぴってそんなにお金持ってたの...！？」
かもめさんは冷や汗をかいて言っている。確かに、びっくりだ...。
「あぁ、いや。家がお金持ちだったから...。」


「っていうわけで僕と似てるようで似てない今の7人が揃ってるんだよ。」

今のところ、みんながなんでここにいるのかはかいとさんとなろ屋さんとのっきさんしか理由はわからないけど...。なろ屋さん、傷をおぎないあいながらって言ってたよね。じゃあ...。
「なろ屋さんさっき、傷をおぎないあいながらって言ってましたよね...？」
「ん？ああ、そうだねっ。」
「じゃあ。今まで以上に、もっともっと仲を深めておぎないあいませんか。」
「....どういうこと？」

[大文字]「みんな傷ついてるしんがたくさんあるわけなので、そこに絆創膏を貼っていくようなことです。」[/大文字]

「絆創膏...。すごいですね、私達にはない発想で、●●さんは私達に絆創膏を貼ってくれますね。」
のっきさんは瞳にかすかに涙をうかべながら言った。
「あぁ。ほんとに。今の言葉で俺、結構救われたぞ。」
かいとさんもそう言ってくれる。

「ありがとうございます。私も今のお二人の言葉で絆創膏、貼られましたっ！」

「まぁとにかく。ほんとのことも僕のことも全部話したわけだし、次は残りの3人を待つだけだね。」
3人というのは翔さん、そらくん、かもめさんのことだろう....

「てことで、○○っ！」ｷﾞｭｯ
「ふぇ、わ、なろ屋さん！？」
「これからなにがあっても僕たちと一緒にいてねっ...！」

「はいっ！もちろんですっ...！」