「そうそう。言ってなかったね。僕は、なろ屋っていうよ。」
「...。なろや...。」

私が名前を唱えると同時になろ屋さんは再び通話に戻った。
...一体この人はなにがしたいのだろう。私が死のう死なないだろうがこの人には1ミリも関係ないのに。
「...うん、そう。それで..あ、そう！おっけ〜。」ぴっ
なろ屋さんが電話を切った。...しまった。この人が電話をしてる間にでも逃げ出しときゃよかったかなぁ。そう思っていると
「ねね。名前、なんていうの。」

一瞬、びっくりした。名前を聞かれることはともかく、話しかけられることすらが久しぶりだった私にはハードルの高い会話だ。
「聞いてる？なーまーえ！」

「●●っていいます...。」
「そっか！じゃあ○○って呼ぶね！」
「...。あ。ありがとうございます？」
...疑問形になってしまった。
「疑問形おもしろいねぇｗてかともかくさ、ついてきてよ！」

「はぁ？」
ほんとに謎だ。この人...いやなろ屋さんは何を言ってるんだ。どう考えてもおかしいでしょ。自殺を止めた人がついてこいなんていうの。
そうこう考えているうちになろ屋さんは私の返事も聞かずに腕をひっぱっていった。

＿数分後＿

わざわざ走ってここに来たのに理由があったのはもう少し先の話

「みんな、ただいま〜！」
なろ屋さんがそう言うと同時に金髪の髪をした男の子がリビング？らしきところからでてきた。

「なろきゅん！！おかえりなさい！」
「のき〜。ただいま。例の子、連れてきたよ！」

例の、子？　それって、私？
「へぇ、きれいな子ですね。ほんとにまちがってないんですか？」
「あはは、それはないはずだよ。だって...」
なろ屋さんは金髪の人にごにょごにょとなにかをはなした。
「あぁ、じゃああってますね。...えっと。名前なんていうんですか？」

二度目の質問まだ..くすぐったい感覚はあるな...
「●●です...」
「●●さんですね！お願いします！」

「○○。今から、君に2つの選択肢を与えるよ。」
グレーの髪の...なろ屋さんはそう言った。　　　選択肢...？

金髪の髪の人...名前聞いてないや。金髪の人も口を開く。

「＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿？」


「え？」
唖然としてしまった。