見習い女神とのクエスト体験記
アルセンの町に着いた俺とミルーカ様は、ギルドに寄っていく。受付に向かい、クエスト完了の報告をすると受付嬢から「報酬です」とチャリチャリ音が鳴る巾着袋? みたいなものを貰った。中を見てみるとコインがいくつも入っている。コインを1枚つまんで取り出してみた。
「えっと……これはこの世界の通貨ですか?」
俺がコインをまじまじと見ながら、ミルーカ様に尋ねる。
「はい。それは1ネカですね。グレードがありまして、ネア、ネム、ネミ、ネマ、ネカと分けられており、1、10、100、1000、10000と数字があります」
めっちゃあるやん。混乱してくる。
俺がグルグル目を回していると、クスリとミルーカ様は微笑した。
「少しずつ、勉強していきましょう。焦ることはありませんからね」
ミルーカ様のその柔らかな声音が俺の心に浸透していき、やがて平静さを取り戻す。
俺とミルーカ様はギルドの隣に併設されている酒場に足を運んだ。中々の盛況ぶりだ。冒険帰りか?
「1、10、100、……はい、全部で500ネミあります。おお、結構な報酬ですよ」
ミルーカ様は、ちょこっと驚いた様子でそう仰った。へえ、多いんだ。俺はふと尋ねた。
「じゃあ何か買えますかね?」
「はい。食事してもいいですし、露店でアイテム買ってもいいですし、お好きに使ってください」
ミルーカ様のお言葉に俺はコクリと頷く。
「そうですか……じゃあミルーカ様、何か欲しいものはありますか?」
「…………………………へ?」
俺の言葉を理解するのに時間がかかったミルーカ様は呆けた声を出す。
「ミルーカ様に何かプレゼントしたいです」
俺は真っ直ぐミルーカ様を見つめて言うと、ミルーカ様は目をあっちへこっちへしていた。
「え、いや、あの唐傘さん? これはあなたの報酬なんですよ?」
「はい。分かっています。好きに使っていいんですよね?」
何やら混乱中のミルーカ様に俺はゆっくりと、諭すように言った。
「俺は、この報酬を使って、プレゼントをして、ミルーカ様の喜んでいる姿が見たいんです」
「――っ!」
俺の言葉を聞いて、ミルーカ様は暫し呆然とされていた。
「あの……ミルーカ様?」
ミルーカ様は俯いて、顔を両手で覆い、肩をプルプルさせていた。どうしたんだ? 俺、出しゃばった真似しちゃったかな?
程なくして、ミルーカ様は顔を上げて、にこやかに仰った。
「失礼しました。ありがとうございます。……それでは露店の方を一緒に回って頂いてもよろしいでしょうか?」
「はい!」
俺は今日一番の声で返事をした。ミルーカ様と露店へレッツラゴー!
「えっと……これはこの世界の通貨ですか?」
俺がコインをまじまじと見ながら、ミルーカ様に尋ねる。
「はい。それは1ネカですね。グレードがありまして、ネア、ネム、ネミ、ネマ、ネカと分けられており、1、10、100、1000、10000と数字があります」
めっちゃあるやん。混乱してくる。
俺がグルグル目を回していると、クスリとミルーカ様は微笑した。
「少しずつ、勉強していきましょう。焦ることはありませんからね」
ミルーカ様のその柔らかな声音が俺の心に浸透していき、やがて平静さを取り戻す。
俺とミルーカ様はギルドの隣に併設されている酒場に足を運んだ。中々の盛況ぶりだ。冒険帰りか?
「1、10、100、……はい、全部で500ネミあります。おお、結構な報酬ですよ」
ミルーカ様は、ちょこっと驚いた様子でそう仰った。へえ、多いんだ。俺はふと尋ねた。
「じゃあ何か買えますかね?」
「はい。食事してもいいですし、露店でアイテム買ってもいいですし、お好きに使ってください」
ミルーカ様のお言葉に俺はコクリと頷く。
「そうですか……じゃあミルーカ様、何か欲しいものはありますか?」
「…………………………へ?」
俺の言葉を理解するのに時間がかかったミルーカ様は呆けた声を出す。
「ミルーカ様に何かプレゼントしたいです」
俺は真っ直ぐミルーカ様を見つめて言うと、ミルーカ様は目をあっちへこっちへしていた。
「え、いや、あの唐傘さん? これはあなたの報酬なんですよ?」
「はい。分かっています。好きに使っていいんですよね?」
何やら混乱中のミルーカ様に俺はゆっくりと、諭すように言った。
「俺は、この報酬を使って、プレゼントをして、ミルーカ様の喜んでいる姿が見たいんです」
「――っ!」
俺の言葉を聞いて、ミルーカ様は暫し呆然とされていた。
「あの……ミルーカ様?」
ミルーカ様は俯いて、顔を両手で覆い、肩をプルプルさせていた。どうしたんだ? 俺、出しゃばった真似しちゃったかな?
程なくして、ミルーカ様は顔を上げて、にこやかに仰った。
「失礼しました。ありがとうございます。……それでは露店の方を一緒に回って頂いてもよろしいでしょうか?」
「はい!」
俺は今日一番の声で返事をした。ミルーカ様と露店へレッツラゴー!
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