見習い女神とのクエスト体験記
監視塔をぐるりと廻り、俺とミルーカ様は受付っぽいところへと赴いた。
「ありがとうございます。確かにお受け取り致しました」
監視塔の守衛を務めてる好青年が俺からスーツケースを恭しく受け取った。
「えっと、……これで?」
俺がミルーカ様の方を一瞥すると、
「はい、これでクエスト完了です」
とミルーカ様はニコリと微笑んだ。
簡単すぎじゃないか?
逆に怖いんだが。なんか裏ありそうなんだが。
「お疲れ様でした。唐傘さん」
「あ、はい。お疲れ様でした」
守衛が荷物を持って奥へと引っ込んでいく。
「では戻りましょう」
「ほいさ」
俺とミルーカ様は監視塔の外へと出る。
「結局中身何だったんだろう……」
「ふふっ、気になりますか?」
俺が荷物の中身に思いを馳せていると、ミルーカ様は悪戯っぽく笑った。
「は、はい」
「で~~も、言ったはずですよ。依頼人の意向で秘密になっている、と」
ミルーカ様はウインクしながら、人差し指を唇に当てて『シーー』のポーズをする。様になってます。
「分かっています。ただ気になるものは気になるんですよね……」
「唐傘さんも秘密にしていること、ありますでしょう?」
「めっちゃありますね」
「そうです。その秘密を暴かれてもよろしいのですか?」
「全力で阻止しますね」
「でしょう? つまりはそういうことです」
気になっても詮索するなってことか。まあ、誰にでも人には言えないような秘密の1つや2つ持っていてもおかしくはないか……。
俺とミルーカ様は来た道をテクテクと歩いている。一本道だから迷う道理はない。
「ただのおつかいって感じでしたね」
俺が感想をそのまま伝えると、ミルーカ様はふふっと笑った。
「大事で、立派な、クエストの1つですよ」
「そうですね」
「報酬はギルドに行って受け取ります。その後です、が、……!」
ミルーカ様が何かに気付いたような顔をする。
「ミルーカ様?」
「唐傘さん。飛びます。手を」
「へ?」
急にミルーカ様が俺の手をぎゅっ、と握ってきた。 ひょおおおおおおおおおお!?
俺が驚くのも束の間、俺とミルーカ様はその場からシュンと掻き消えた。
ど、どこに飛ぶんですか……?
「ありがとうございます。確かにお受け取り致しました」
監視塔の守衛を務めてる好青年が俺からスーツケースを恭しく受け取った。
「えっと、……これで?」
俺がミルーカ様の方を一瞥すると、
「はい、これでクエスト完了です」
とミルーカ様はニコリと微笑んだ。
簡単すぎじゃないか?
逆に怖いんだが。なんか裏ありそうなんだが。
「お疲れ様でした。唐傘さん」
「あ、はい。お疲れ様でした」
守衛が荷物を持って奥へと引っ込んでいく。
「では戻りましょう」
「ほいさ」
俺とミルーカ様は監視塔の外へと出る。
「結局中身何だったんだろう……」
「ふふっ、気になりますか?」
俺が荷物の中身に思いを馳せていると、ミルーカ様は悪戯っぽく笑った。
「は、はい」
「で~~も、言ったはずですよ。依頼人の意向で秘密になっている、と」
ミルーカ様はウインクしながら、人差し指を唇に当てて『シーー』のポーズをする。様になってます。
「分かっています。ただ気になるものは気になるんですよね……」
「唐傘さんも秘密にしていること、ありますでしょう?」
「めっちゃありますね」
「そうです。その秘密を暴かれてもよろしいのですか?」
「全力で阻止しますね」
「でしょう? つまりはそういうことです」
気になっても詮索するなってことか。まあ、誰にでも人には言えないような秘密の1つや2つ持っていてもおかしくはないか……。
俺とミルーカ様は来た道をテクテクと歩いている。一本道だから迷う道理はない。
「ただのおつかいって感じでしたね」
俺が感想をそのまま伝えると、ミルーカ様はふふっと笑った。
「大事で、立派な、クエストの1つですよ」
「そうですね」
「報酬はギルドに行って受け取ります。その後です、が、……!」
ミルーカ様が何かに気付いたような顔をする。
「ミルーカ様?」
「唐傘さん。飛びます。手を」
「へ?」
急にミルーカ様が俺の手をぎゅっ、と握ってきた。 ひょおおおおおおおおおお!?
俺が驚くのも束の間、俺とミルーカ様はその場からシュンと掻き消えた。
ど、どこに飛ぶんですか……?
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