見習い女神とのクエスト体験記
「まずは手本を見せる。よく見ておれい」
オヤジはハア~~~! と気合いを溜めている。あっち向いてホイパワーってやつか?
「あっち向いて~~~~~ホォォォォォイ!」
ビュン! と指からレーザー光線みたいなのが飛んできた。ええ!?
ドカアアン! と岩にレーザーが命中して木っ端微塵に。マジかよ!?
「まあ、こんなもんじゃな」
オヤジはふい~と汗を腕で拭いながら呟く。
「なんかスゲぇなおい」
「はい。光属性の魔法でしょうか?」
ミルーカ様は頤に細い指を添えながらそう零した。
確かにレーザーですもんね。
「では、カラカサアゲユキよ。やってみるのじゃ」
「つってもなあ……」
いや、そりゃ俺だって小学生ぐらいの頃に手からレーザー出す練習とかしてたぜ? まさか大学生になってまたする事になるとはな……。
「唐傘さん。手をお貸しください」
「え?」
ミルーカ様はすっと俺の手を優しく包み込むように手を添えた。わお。
「アップステッパー」
パアアと光の粒が弾ける。綺麗だ。
「はい。これで大丈夫だと思います」
「俺も、イケますかね?」
「唐傘さんならば大丈夫なはずですよ」
「ミルーカ様がそう仰るなら」
ミルーカ様のやんわりとした笑みに俺は微笑み返す。そして岩場へと向き直った。
「うおお~~あっち向いて~~~~~」
俺は腰をググッと屈めて、指先に力を入れた。
「ホォォォォォイ!!」
ドビューン! と指先からレーザーが射出された。
いやマジマジ。
ドカアアン! と岩が粉砕された。やったぜ!
「よっしゃあ!」
俺がガッツポーズをすると、ミルーカ様は我が事のようにわあいと手を叩き、オヤジは口をあんぐりと開けていた。
「す、凄いです! 唐傘さんやりましたね!」
「はい! 惚れましたか?」
「え? あ、いや、その」
まだみたいだな。ミルーカ様があたふたしているのを俺は微笑ましく見ていると、あんぐりと口を開けていたオヤジがフルフルと肩を震わして俺に言った。
「カラカサアゲユキよ! 1発で成功するとは! まさかあっち向いてホイ修行をしたことがあったのか!?」
あるわけねーだろ。
オヤジはハア~~~! と気合いを溜めている。あっち向いてホイパワーってやつか?
「あっち向いて~~~~~ホォォォォォイ!」
ビュン! と指からレーザー光線みたいなのが飛んできた。ええ!?
ドカアアン! と岩にレーザーが命中して木っ端微塵に。マジかよ!?
「まあ、こんなもんじゃな」
オヤジはふい~と汗を腕で拭いながら呟く。
「なんかスゲぇなおい」
「はい。光属性の魔法でしょうか?」
ミルーカ様は頤に細い指を添えながらそう零した。
確かにレーザーですもんね。
「では、カラカサアゲユキよ。やってみるのじゃ」
「つってもなあ……」
いや、そりゃ俺だって小学生ぐらいの頃に手からレーザー出す練習とかしてたぜ? まさか大学生になってまたする事になるとはな……。
「唐傘さん。手をお貸しください」
「え?」
ミルーカ様はすっと俺の手を優しく包み込むように手を添えた。わお。
「アップステッパー」
パアアと光の粒が弾ける。綺麗だ。
「はい。これで大丈夫だと思います」
「俺も、イケますかね?」
「唐傘さんならば大丈夫なはずですよ」
「ミルーカ様がそう仰るなら」
ミルーカ様のやんわりとした笑みに俺は微笑み返す。そして岩場へと向き直った。
「うおお~~あっち向いて~~~~~」
俺は腰をググッと屈めて、指先に力を入れた。
「ホォォォォォイ!!」
ドビューン! と指先からレーザーが射出された。
いやマジマジ。
ドカアアン! と岩が粉砕された。やったぜ!
「よっしゃあ!」
俺がガッツポーズをすると、ミルーカ様は我が事のようにわあいと手を叩き、オヤジは口をあんぐりと開けていた。
「す、凄いです! 唐傘さんやりましたね!」
「はい! 惚れましたか?」
「え? あ、いや、その」
まだみたいだな。ミルーカ様があたふたしているのを俺は微笑ましく見ていると、あんぐりと口を開けていたオヤジがフルフルと肩を震わして俺に言った。
「カラカサアゲユキよ! 1発で成功するとは! まさかあっち向いてホイ修行をしたことがあったのか!?」
あるわけねーだろ。