見習い女神とのクエスト体験記
「では、参りましょう。唐傘さん」
「はい!」
ヴィーナスゲートの前でミルーカ様は俺に声を掛け、俺はハキハキと返事をする。
特に荷物はない。忘れ物とかもないよな。
「忘れ物かもかも~~~~~~」
カミレラ様が俺にピッ! とお札みたいなものを渡してきた。
「これは?」
カミレラ様が尋ねた俺にドヤ顔をキメてくる。
「転移札かも~~。困ったらこれで呼ぶかも~~。カミレラの名を呼べば飛んでくるかも~~」
「あ、ありがとうございます」
俺はそれを有り難く受け取った。
とはいえ語尾にかもがついているから本当に来るかどうかは怪しいところだ。
「カミレラ様。それでは書類仕事の方はよろしくお願いしますね」
ミルーカ様がカミレラ様にそう言うと、カミレラ様は顔をしかめる。
「げっ。そういえばそんなのあったかもかも~~」
「そうですよ。私はクエストで手が離せないんですから」
「なるべく早く帰ってくるかもかも~~」
「さあ、それはどうでしょう?」
ミルーカ様はしてやったりな表情を浮かべている。へえ、こんな一面もあるんだなあ。
「む~、……プリン」
ボソッと、カミレラ様が呟いた。
「!」
ミルーカ様がはっとする。
「プリン隠れて食べたのは一体何回目かもかも~~?」
「し、しつこいですよ! それでは行ってきます! 唐傘さん入ってください!」
「あ、逃げたなかもかも~~~~~~!」
ミルーカ様はヴィーナスゲートを開け、中へと入る。んじゃまあ俺も行くとしますか。
「唐傘さん」
「!」
カミレラ様がすっと姿勢を正して、俺に告げた。
「ミルーカの事、よろしくお願い致します」
「……はい!」
先輩女神の威厳というのをまざまざと見せつけられた俺だった。
「はい!」
ヴィーナスゲートの前でミルーカ様は俺に声を掛け、俺はハキハキと返事をする。
特に荷物はない。忘れ物とかもないよな。
「忘れ物かもかも~~~~~~」
カミレラ様が俺にピッ! とお札みたいなものを渡してきた。
「これは?」
カミレラ様が尋ねた俺にドヤ顔をキメてくる。
「転移札かも~~。困ったらこれで呼ぶかも~~。カミレラの名を呼べば飛んでくるかも~~」
「あ、ありがとうございます」
俺はそれを有り難く受け取った。
とはいえ語尾にかもがついているから本当に来るかどうかは怪しいところだ。
「カミレラ様。それでは書類仕事の方はよろしくお願いしますね」
ミルーカ様がカミレラ様にそう言うと、カミレラ様は顔をしかめる。
「げっ。そういえばそんなのあったかもかも~~」
「そうですよ。私はクエストで手が離せないんですから」
「なるべく早く帰ってくるかもかも~~」
「さあ、それはどうでしょう?」
ミルーカ様はしてやったりな表情を浮かべている。へえ、こんな一面もあるんだなあ。
「む~、……プリン」
ボソッと、カミレラ様が呟いた。
「!」
ミルーカ様がはっとする。
「プリン隠れて食べたのは一体何回目かもかも~~?」
「し、しつこいですよ! それでは行ってきます! 唐傘さん入ってください!」
「あ、逃げたなかもかも~~~~~~!」
ミルーカ様はヴィーナスゲートを開け、中へと入る。んじゃまあ俺も行くとしますか。
「唐傘さん」
「!」
カミレラ様がすっと姿勢を正して、俺に告げた。
「ミルーカの事、よろしくお願い致します」
「……はい!」
先輩女神の威厳というのをまざまざと見せつけられた俺だった。