見習い女神とのクエスト体験記
「それでは一旦女神ルームの方へと参ります」
ミルーカ様は町の広場の隅の方で俺に向けてそう告げた。あまり人目につかない方がいいんだろうな。
「まあ、もういい時間ですもんね」
「はい。クエストは受けられる時間帯も決まっていますから」
そういうものなのか。俺はふんふんと頷く。
「ではゲートを開きます」
ミルーカ様はパッと手を翳して、唱えた。
「ヴィーナスゲート」
パアアアアアと光粒が弾けて、デデン! とでっかい扉が出現した。
「さあ、どうぞ唐傘さん」
ミルーカ様が手を翳すと自動的に扉が開いた。おお~~。ちなみにここに来るときも同じ扉を使ったんだよな。何度見てもすげ~。
「し、失礼しま~す……」
俺はそそくさと扉の中へと入る。その後に続いてミルーカ様も入ってきた。扉はスーッと消えていく。
扉をくぐった先は――
〖女神ルーム〗。俺がミルーカ様と初めて出会った場所だ。空気も美味く感じる。
部屋の中は真っ白。特に何も置かれてはいない。清楚たる女神様のお部屋だからだろうか。
「お疲れ様でした。唐傘さん」
ミルーカ様が俺に声を掛ける。
「あ、はい」
「お茶飲みますか? お煎餅もありますよ?」
そう仰ってミルーカ様は卓袱台に湯呑み、急須、お煎餅の入った器、座布団と次々に出現させた。急に田舎感出てきたな。
「い、いただきます」
座布団の上に俺は正座する。足痺れても構わない覚悟でござる。
向かいにミルーカ様が座り、急須を手に取ってコポポと湯呑みにお茶を注ぐ。
「どうぞ」
「ありがとうございます」
俺はミルーカ様から湯呑みを受け取る。お茶を飲もうとしたら――
「おっ、茶柱立ってる」
縁起いいや~ん。俺がお茶をズズズと飲んでいると、ミルーカ様はふぃ~と息をついていた。
「はあ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~」
いや脱力しすぎ~~。俺がフニャフニャになったミルーカ様に笑いかける。
「ずっと緊張されていたんですか?」
「へ? ……はっ! あっはい! そ、そうですね! 私は女神なので! はい!」
急にピシッとなって、女神の体裁を取り繕おうとするミルーカ様。か、可愛い……! 俺は湯呑みをプルプルしながら悶えていた。
その後は、お煎餅ポリポリお茶ズズズでのんびりまったり過ごした。
「では、唐傘さん。今日のクエストはこれで終わりです。本当にお疲れ様でした」
「はい。えっとここから帰れるんですか?」
「ええ。お送りさせていただきます。時間もあの時のままですので」
ミルーカ様は扉をパッと出現させる。そういうシステムなんだな。ミルーカ様はニコリとする。
「本当にありがとうございました。唐傘さん。……もしよろしければまたクエストを」
「また絶対来ます!」
ミルーカ様が言い終わらない内に俺はここぞとばかりに被せた。マジで次もよろしくっす!
ミルーカ様は町の広場の隅の方で俺に向けてそう告げた。あまり人目につかない方がいいんだろうな。
「まあ、もういい時間ですもんね」
「はい。クエストは受けられる時間帯も決まっていますから」
そういうものなのか。俺はふんふんと頷く。
「ではゲートを開きます」
ミルーカ様はパッと手を翳して、唱えた。
「ヴィーナスゲート」
パアアアアアと光粒が弾けて、デデン! とでっかい扉が出現した。
「さあ、どうぞ唐傘さん」
ミルーカ様が手を翳すと自動的に扉が開いた。おお~~。ちなみにここに来るときも同じ扉を使ったんだよな。何度見てもすげ~。
「し、失礼しま~す……」
俺はそそくさと扉の中へと入る。その後に続いてミルーカ様も入ってきた。扉はスーッと消えていく。
扉をくぐった先は――
〖女神ルーム〗。俺がミルーカ様と初めて出会った場所だ。空気も美味く感じる。
部屋の中は真っ白。特に何も置かれてはいない。清楚たる女神様のお部屋だからだろうか。
「お疲れ様でした。唐傘さん」
ミルーカ様が俺に声を掛ける。
「あ、はい」
「お茶飲みますか? お煎餅もありますよ?」
そう仰ってミルーカ様は卓袱台に湯呑み、急須、お煎餅の入った器、座布団と次々に出現させた。急に田舎感出てきたな。
「い、いただきます」
座布団の上に俺は正座する。足痺れても構わない覚悟でござる。
向かいにミルーカ様が座り、急須を手に取ってコポポと湯呑みにお茶を注ぐ。
「どうぞ」
「ありがとうございます」
俺はミルーカ様から湯呑みを受け取る。お茶を飲もうとしたら――
「おっ、茶柱立ってる」
縁起いいや~ん。俺がお茶をズズズと飲んでいると、ミルーカ様はふぃ~と息をついていた。
「はあ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~」
いや脱力しすぎ~~。俺がフニャフニャになったミルーカ様に笑いかける。
「ずっと緊張されていたんですか?」
「へ? ……はっ! あっはい! そ、そうですね! 私は女神なので! はい!」
急にピシッとなって、女神の体裁を取り繕おうとするミルーカ様。か、可愛い……! 俺は湯呑みをプルプルしながら悶えていた。
その後は、お煎餅ポリポリお茶ズズズでのんびりまったり過ごした。
「では、唐傘さん。今日のクエストはこれで終わりです。本当にお疲れ様でした」
「はい。えっとここから帰れるんですか?」
「ええ。お送りさせていただきます。時間もあの時のままですので」
ミルーカ様は扉をパッと出現させる。そういうシステムなんだな。ミルーカ様はニコリとする。
「本当にありがとうございました。唐傘さん。……もしよろしければまたクエストを」
「また絶対来ます!」
ミルーカ様が言い終わらない内に俺はここぞとばかりに被せた。マジで次もよろしくっす!
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