おかしな書記官。
「………………」
教令院で1人、机に向かって本を読んでいた。星に関する本、恐らく8割が嘘である本。短針が音を立てながら進んでいく、その音をブーツの音が遮っていた。そして、その音がどんどん大きくなっていく。
「…ふふっ、珍しいじゃん、アルハイゼン君。デレ期?」
ブーツの音の鳴らし主、アルハイゼン君が隣に座り分厚い本を持ってきて読んでいた。頭をよしよしと撫でたが、どうにも弾かれてしまう。
「………静かにしろ」
分厚い本に目線を向けたままアルハイゼン君はそう言った。
「ふふふ、照らなくてもいいのに〜」
少し離れていても嫌な顔をしているのが分かるほど嫌な顔をされ、彼からの返事はなかった。分厚い本に夢中になっているよう。
「アルハイゼン君、その本、面白いの?」
机に頬杖を立て、アルハイゼン君の方を向いた。
「面白くはない」
しおりを挟んで分厚い本を閉じ、腕を組んでやっとこちらに目線を合わせた。
「逆に、後輩いじめは面白いか?」
「心外だなぁ〜いじめなんてしてないよ。代理賢者サンともあろう方にね?」
「もう代理賢者である時間は終わったぞ」
アルハイゼン君はため息を漏らし、呆れ顔でそう言われた。
「久しぶりだな。後ろでティナリが言いナリになっていたぞ」
「そうか」
「ふふふっ、飽きないね〜、セノ君」
いつも通り面白くもないギャグを言って現れた彼はセノ君。こんなんでも大マハマトラである。
「…………もう良いって…」
嫌と言うほど呆れ顔で現れたのはティナリ君。アビディアの森のレンジャー長。
「やっほ〜、ティナリ君」
「久しぶりです、ユスンさん」
そう言われ、セノ君とティナリ君が私達と同じ机に向かってに座った。
「やめてよ〜敬語嫌いなんだよね」
「……こんな本を読むのか、捻くれているな」
いつのまにか、アルハイゼン君が私が読んでいた本を読んでいた。
「こらっ、そういう事言わないの!」
ティナリ君がアルハイゼン君の頭を軽く叩いた。
「滑稽でしょ?根拠も何もなくて思想ばっかだよ、その本」
「………捻くれた[漢字]ルタワ捻ト[/漢字][ふりがな]素論派[/ふりがな]…」
あんなに騒がしかった辺りは白けた。セノ君が言った寒い寒いギャグのせいで。
「面白くないか?」
面白くないよ。
「……………はぁ…」
呆れてため息を漏らすティナリ君、そんな事気にせず私の本を読むアルハイゼン君、凍ったみたいに動かない他の人、そしてセノ君の顔を見つめている私。
誰も動かない、時間が止まったみたいに。
「…………」
「どうしてくれるの?この空気………」
ティナリ君が怒っているような呆れているような顔でセノ君に問い詰めていた。
「怒らないであげて。ねぇ、アルハイゼン君?」
「俺に話を振るな」
「うふふっ、冷たいねぇ〜」
生意気、冷たい、図太い、マイペース、無気力、個人主義者、若干エゴイスト。言葉を繋げると最悪だけど、いじるには最高、面白い。性格のことに関しては捻くれている私が言うことじゃないけど、私より酷いからなぁ。
「で、2人はなにしに来たの?」
彼達にそう笑いかけた。
教令院で1人、机に向かって本を読んでいた。星に関する本、恐らく8割が嘘である本。短針が音を立てながら進んでいく、その音をブーツの音が遮っていた。そして、その音がどんどん大きくなっていく。
「…ふふっ、珍しいじゃん、アルハイゼン君。デレ期?」
ブーツの音の鳴らし主、アルハイゼン君が隣に座り分厚い本を持ってきて読んでいた。頭をよしよしと撫でたが、どうにも弾かれてしまう。
「………静かにしろ」
分厚い本に目線を向けたままアルハイゼン君はそう言った。
「ふふふ、照らなくてもいいのに〜」
少し離れていても嫌な顔をしているのが分かるほど嫌な顔をされ、彼からの返事はなかった。分厚い本に夢中になっているよう。
「アルハイゼン君、その本、面白いの?」
机に頬杖を立て、アルハイゼン君の方を向いた。
「面白くはない」
しおりを挟んで分厚い本を閉じ、腕を組んでやっとこちらに目線を合わせた。
「逆に、後輩いじめは面白いか?」
「心外だなぁ〜いじめなんてしてないよ。代理賢者サンともあろう方にね?」
「もう代理賢者である時間は終わったぞ」
アルハイゼン君はため息を漏らし、呆れ顔でそう言われた。
「久しぶりだな。後ろでティナリが言いナリになっていたぞ」
「そうか」
「ふふふっ、飽きないね〜、セノ君」
いつも通り面白くもないギャグを言って現れた彼はセノ君。こんなんでも大マハマトラである。
「…………もう良いって…」
嫌と言うほど呆れ顔で現れたのはティナリ君。アビディアの森のレンジャー長。
「やっほ〜、ティナリ君」
「久しぶりです、ユスンさん」
そう言われ、セノ君とティナリ君が私達と同じ机に向かってに座った。
「やめてよ〜敬語嫌いなんだよね」
「……こんな本を読むのか、捻くれているな」
いつのまにか、アルハイゼン君が私が読んでいた本を読んでいた。
「こらっ、そういう事言わないの!」
ティナリ君がアルハイゼン君の頭を軽く叩いた。
「滑稽でしょ?根拠も何もなくて思想ばっかだよ、その本」
「………捻くれた[漢字]ルタワ捻ト[/漢字][ふりがな]素論派[/ふりがな]…」
あんなに騒がしかった辺りは白けた。セノ君が言った寒い寒いギャグのせいで。
「面白くないか?」
面白くないよ。
「……………はぁ…」
呆れてため息を漏らすティナリ君、そんな事気にせず私の本を読むアルハイゼン君、凍ったみたいに動かない他の人、そしてセノ君の顔を見つめている私。
誰も動かない、時間が止まったみたいに。
「…………」
「どうしてくれるの?この空気………」
ティナリ君が怒っているような呆れているような顔でセノ君に問い詰めていた。
「怒らないであげて。ねぇ、アルハイゼン君?」
「俺に話を振るな」
「うふふっ、冷たいねぇ〜」
生意気、冷たい、図太い、マイペース、無気力、個人主義者、若干エゴイスト。言葉を繋げると最悪だけど、いじるには最高、面白い。性格のことに関しては捻くれている私が言うことじゃないけど、私より酷いからなぁ。
「で、2人はなにしに来たの?」
彼達にそう笑いかけた。
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