境界線で夢を見た
[明朝体]??「そう、個性だよ」
どこからか聞こえた声に辺りを見渡す。
●●「個性って...ぅ」
??「返事したな、おつかれ」
??「俺の個性は洗脳。返事したらゲームオーバーだ」
個性の説明と共に紫髪のイケメンが姿を現した。
嘲笑うような顔を見せたあとそのまま去っていきそうな背中に
いつもの調子で声を掛ける。
●●「洗脳...良い個性ですね、でもザンネン効きません」
??「___は?」
●●「私の個性、無敵なんです」
返事をするはずのない私が話し始めたからか
動揺を隠しきれていない様子に笑いが溢れた。
●●「つまり個性が効かない体質ってことです!」
●●「あと名前をお伺いしてもよろしいでしょうか」
最後名前を聞いたのは好奇心であって
別に顔がタイプだったからとかじゃない。
心操「俺は心操人使。...あんたは?」
●●「その前にこの人の洗脳解いてくださいよ」
心操「全力で殴れ」
思わぬ回答にぴくりと体を揺らす。
●●「もう一度言ってもらっても...?」
心操「全力で殴る」
え?と声がもれそうになったが今は緊急事態。
●●(ごめんなさい!)
ためらいがちに拳を食らわせた。
マイク(おォ〜っとここで暴力!!!!審査員どうすんの!?)
・・・
心操「1ポイントどころかゼロポイント...最悪だな」
髪をくしゃりと掻き上げて眉をしかめる心操くん。
ポイントがゼロなのは私もなので特になにも言い返さず
●●「もし落ちたら一緒のクラスが良いね」
とだけ言っておく。
心操「まぁ...落ちるなんて考えたくないけどな」
助けた子をぶん殴ってからずっと一緒に行動していたからか
ほんの少し仲良くなった心操くんと私。
心操「あ、俺お前の名前まだ聞いてない」
●●「えー?教えてあげない」
心操「不平等だろ」
思いっきり顔をしかめる心操くんはそっちのけにして
視界に映ったふわふわの緑頭に夢中になった。
あれってもしかしなくても緑谷くんじゃ___
心操「?おい、」
●●「ぁごめん好きな人見つけた!またね!」
心操「っは?ちょ、おい!」
・・・
心操「なんか、変なやつだったな...」
試験のとき、引くほど挙動不審なやつがいてなんとなく目についた。
それだけだったのにまさか洗脳できないとか、
妙に仲良くなったりとか、予想すらしてなかった。
それで、なんか一緒に帰ることになって置いてかれて。
心操「今日、疲れたな」
すこし汗ばむようになってきた季節。
額ににじむ汗を拭いつつ
制服をあおぎながらのんびり帰路へ付いた。
[/明朝体]
どこからか聞こえた声に辺りを見渡す。
●●「個性って...ぅ」
??「返事したな、おつかれ」
??「俺の個性は洗脳。返事したらゲームオーバーだ」
個性の説明と共に紫髪のイケメンが姿を現した。
嘲笑うような顔を見せたあとそのまま去っていきそうな背中に
いつもの調子で声を掛ける。
●●「洗脳...良い個性ですね、でもザンネン効きません」
??「___は?」
●●「私の個性、無敵なんです」
返事をするはずのない私が話し始めたからか
動揺を隠しきれていない様子に笑いが溢れた。
●●「つまり個性が効かない体質ってことです!」
●●「あと名前をお伺いしてもよろしいでしょうか」
最後名前を聞いたのは好奇心であって
別に顔がタイプだったからとかじゃない。
心操「俺は心操人使。...あんたは?」
●●「その前にこの人の洗脳解いてくださいよ」
心操「全力で殴れ」
思わぬ回答にぴくりと体を揺らす。
●●「もう一度言ってもらっても...?」
心操「全力で殴る」
え?と声がもれそうになったが今は緊急事態。
●●(ごめんなさい!)
ためらいがちに拳を食らわせた。
マイク(おォ〜っとここで暴力!!!!審査員どうすんの!?)
・・・
心操「1ポイントどころかゼロポイント...最悪だな」
髪をくしゃりと掻き上げて眉をしかめる心操くん。
ポイントがゼロなのは私もなので特になにも言い返さず
●●「もし落ちたら一緒のクラスが良いね」
とだけ言っておく。
心操「まぁ...落ちるなんて考えたくないけどな」
助けた子をぶん殴ってからずっと一緒に行動していたからか
ほんの少し仲良くなった心操くんと私。
心操「あ、俺お前の名前まだ聞いてない」
●●「えー?教えてあげない」
心操「不平等だろ」
思いっきり顔をしかめる心操くんはそっちのけにして
視界に映ったふわふわの緑頭に夢中になった。
あれってもしかしなくても緑谷くんじゃ___
心操「?おい、」
●●「ぁごめん好きな人見つけた!またね!」
心操「っは?ちょ、おい!」
・・・
心操「なんか、変なやつだったな...」
試験のとき、引くほど挙動不審なやつがいてなんとなく目についた。
それだけだったのにまさか洗脳できないとか、
妙に仲良くなったりとか、予想すらしてなかった。
それで、なんか一緒に帰ることになって置いてかれて。
心操「今日、疲れたな」
すこし汗ばむようになってきた季節。
額ににじむ汗を拭いつつ
制服をあおぎながらのんびり帰路へ付いた。
[/明朝体]
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