特級呪術師護衛任務へ行くそうで
●●『兄さんッ…!!!』
●●『何してッ……』
兄さんは自分の腹を刃物で刺した。
誰かに殺されるのではなく、
"自害"を選んだ。
…刃物?
誰の?
●●『はっ…?………無い…』
腰に常備していた小刀が無くなっていた。
●●『(クッソ、迂闊だった…!何でもっと早く…!!)』
そんな事を考えても、もう後の祭り。
急いで兄さんに駆け寄る。
糸師瀬成「はは、何でこっちに来るんだよ…●●」
●●『こっちは聞きてぇ事めっちゃあんだよ…』
●●『何で自分の腹なんか刺した…!!』
糸師瀬成「僕がこれ以上暴走しないため…かな」
●●『は、反転術式使えんだろ…!さっさと使えよ!』
糸師瀬成「もう呪力切れなんだよ」
●●『じゃあ私が!』
糸師瀬成「待っt((
●●『反転術s((
ボダダダダッ…
●●『…あ……………』
閉じるのを忘れてしまった口から、血がボタボタと零れ落ちる。
呪力が切れているのは兄さんだけじゃない。
私もだった。
●●『(ッッもう一回!!)』
●●『反転((
糸師瀬成「●●、やめて」
●●『…さっきのはッ…偶然できなかっただけかもしれねーじゃん…!』
糸師瀬成「……そんな訳無いでしょ…?自分でも…分かってるはずだよ、もう呪力が無いんだ」
●●『〜〜〜ッッ…!!』
糸師瀬成「それに…●●はまだ、反転術式のッ…アウトプットは…慣れてないんだから、無理しない方が良い…」
●●『でも…でも!!』
●●『まだ呪術師に戻る選択肢が無くなったわけじゃねぇだろ…?』
糸師瀬成「臆病な上の奴らが、今更僕を信じると思う?それに僕は…もう呪術師には戻れ[小文字]ない…[/小文字]ゴフッ」
●●『兄さん!もう話さなくて良い!!止血!すぐに止血するから!!反転術式ッ…!!』
クラッ、ボダダッ
●●『あ゙ッ…』
すんでのところで意識を取り戻す。
倒れるわけにはいかない。
糸師瀬成「[小文字]●●…もう…無理なんだよ…ほら、向こう行きなよ…皆、●●の事待ってるよ…?それ以上無理したら、命に関わる…[/小文字]」
●●『ッこんな時まで人の心配してんじゃねーよ…!!もっと自分の状態を…』
糸師瀬成「[小文字]●●は…優しいね…呪詛師になった僕を、もう一度兄さんって呼んでくれるなんて…正直思ってなかった…[/小文字]」
●●『ッッ…(ギュ…』
兄さんの手を強く握る。
それは、泣きたいくらいに暖かかった。
糸師瀬成「[小文字]●●は●●のままで良いんだ…僕みたいに、上なんかに振り回されないでね…[/小文字]」
糸師瀬成「[小文字]●●の事を…大切に想ってくれる人が沢山が居て、ちょっと安心した…[/小文字]」
兄さんの手を握る力が強くなる。
糸師瀬成「[小文字]僕は●●が大好き…●●は僕の…[/小文字]」
●●『[小文字]…………[/小文字]』
[中央寄せ]「[小文字]僕の…自慢の妹だ…[/小文字]」[/中央寄せ]
兄さんはそう言って微笑んだ。
兄さんの脈が途切れた。
さっきまで、ほんの数秒前にはあった、兄さんの手の温もりが少しずつ消えていく。
●●『…あぁ…………』
●●『あぁぁぁあぁぁぁぁあああッッッ!!!!!!!』
●●『兄さんッッ!!!!何で…何で何で何で!!!』
何度も反転術式を使う。
何度も反動がくる。
反動が重くなっていく。
頭がクラクラする。
何もできなかった。
●●『クッソ…!!反転術((
ギュッッ
誰かに優しく抱きしめられる。
五条悟「●●!もう良い!!」
●●『せんせー!!せんせーなら何とか!』
五条悟「…無理だよ、僕には」
●●『ッッ…しょーこさんは!?!?乙骨先輩も居るはず…!!!!』
五条悟「無理なんだよ!!いいか、人は死んだらもう戻ってこないんだよ!それに…」
五条悟「いくら身内でも、呪術師…非術師に手を出してしまっている時点でもう……彼は処刑対象だ」
●●『ぁぁあ………(ポロポロ』
五条悟「●●。●●はよくやったよ」
私を抱きしめる腕がきつくなる。
●●『ぁ…あぁ…五条先生ッ……!』
兄さん、私は兄さんが大好き。
瀬成兄さんが、私の兄で良かった。
お疲れ様。ゆっくり休んでね。
バイバイ。
私はいつの間にか、五条せんせーの腕の中で眠っていた。
[打消し] [/打消し]
五条悟side
伏黒恵「●●ッッ!!」
五条悟「[小文字]恵、静かに。●●寝たよ、疲れるよねそりゃ。呪力もほぼ残ってないし、よっぽど無茶したんだろう[/小文字]」
五条悟「[小文字]●●は僕に任せて。恵は高専の皆をまとめておいてくれる?騒がしいからね(笑)[/小文字]」
伏黒恵「[小文字]…分かりました。……あ、ヴィランの方は、逃げられましたが雄英生の被害はゼロだそうです[/小文字]」
五条悟「[小文字]そう、呪霊もしばらく…というかもう来ないと思うよ。瀬成の差し金だろうしね。瀬成の遺体は硝子に頼むよ[/小文字]」
伏黒恵「[小文字]合宿はどうしますか?[/小文字]」
五条悟「[小文字]それは雄英高校の人達によるかな。詳細は僕も知らないし〜[/小文字]」
伏黒恵「[小文字]そうですか…[/小文字]」
伏黒恵「[小文字]●●は、大丈夫ですか?[/小文字]」
五条悟「[小文字]うん。精神の方は…少し不安定だけど問題ない。乗っ取られたせいで弱っていたんだと思うよ[/小文字]」
伏黒恵「[小文字]良かった…[/小文字]」
五条悟「[小文字]じゃ、そっちは頼んだよ、恵[/小文字]」
伏黒恵「[小文字]はい[/小文字]」
五条悟「ッッッ…!!!」
何もできなかった…!!
●●1人に戦わせてしまった。
乗っ取られている時、●●がすぐに戻ってこれなかったのは…戻りたいと思ってなかったから。
どれだけ短い時間でも●●に、"戻りたくない"、そう思わせてしまった。
従兄弟と言えど兄だろ!
五条悟「俺は●●の何を見てきたんだ…!!!」
ベッドに●●を下ろした後、●●の手を強く握る。
五条悟「俺は、胸張って●●の兄だって言えるようになるよ」
五条悟「瀬成、お前の●●への想いは俺が引き継ぐからな」
●●はその日から3日ほど、起きる気配も無くぐっすりと眠っていた。
●●『何してッ……』
兄さんは自分の腹を刃物で刺した。
誰かに殺されるのではなく、
"自害"を選んだ。
…刃物?
誰の?
●●『はっ…?………無い…』
腰に常備していた小刀が無くなっていた。
●●『(クッソ、迂闊だった…!何でもっと早く…!!)』
そんな事を考えても、もう後の祭り。
急いで兄さんに駆け寄る。
糸師瀬成「はは、何でこっちに来るんだよ…●●」
●●『こっちは聞きてぇ事めっちゃあんだよ…』
●●『何で自分の腹なんか刺した…!!』
糸師瀬成「僕がこれ以上暴走しないため…かな」
●●『は、反転術式使えんだろ…!さっさと使えよ!』
糸師瀬成「もう呪力切れなんだよ」
●●『じゃあ私が!』
糸師瀬成「待っt((
●●『反転術s((
ボダダダダッ…
●●『…あ……………』
閉じるのを忘れてしまった口から、血がボタボタと零れ落ちる。
呪力が切れているのは兄さんだけじゃない。
私もだった。
●●『(ッッもう一回!!)』
●●『反転((
糸師瀬成「●●、やめて」
●●『…さっきのはッ…偶然できなかっただけかもしれねーじゃん…!』
糸師瀬成「……そんな訳無いでしょ…?自分でも…分かってるはずだよ、もう呪力が無いんだ」
●●『〜〜〜ッッ…!!』
糸師瀬成「それに…●●はまだ、反転術式のッ…アウトプットは…慣れてないんだから、無理しない方が良い…」
●●『でも…でも!!』
●●『まだ呪術師に戻る選択肢が無くなったわけじゃねぇだろ…?』
糸師瀬成「臆病な上の奴らが、今更僕を信じると思う?それに僕は…もう呪術師には戻れ[小文字]ない…[/小文字]ゴフッ」
●●『兄さん!もう話さなくて良い!!止血!すぐに止血するから!!反転術式ッ…!!』
クラッ、ボダダッ
●●『あ゙ッ…』
すんでのところで意識を取り戻す。
倒れるわけにはいかない。
糸師瀬成「[小文字]●●…もう…無理なんだよ…ほら、向こう行きなよ…皆、●●の事待ってるよ…?それ以上無理したら、命に関わる…[/小文字]」
●●『ッこんな時まで人の心配してんじゃねーよ…!!もっと自分の状態を…』
糸師瀬成「[小文字]●●は…優しいね…呪詛師になった僕を、もう一度兄さんって呼んでくれるなんて…正直思ってなかった…[/小文字]」
●●『ッッ…(ギュ…』
兄さんの手を強く握る。
それは、泣きたいくらいに暖かかった。
糸師瀬成「[小文字]●●は●●のままで良いんだ…僕みたいに、上なんかに振り回されないでね…[/小文字]」
糸師瀬成「[小文字]●●の事を…大切に想ってくれる人が沢山が居て、ちょっと安心した…[/小文字]」
兄さんの手を握る力が強くなる。
糸師瀬成「[小文字]僕は●●が大好き…●●は僕の…[/小文字]」
●●『[小文字]…………[/小文字]』
[中央寄せ]「[小文字]僕の…自慢の妹だ…[/小文字]」[/中央寄せ]
兄さんはそう言って微笑んだ。
兄さんの脈が途切れた。
さっきまで、ほんの数秒前にはあった、兄さんの手の温もりが少しずつ消えていく。
●●『…あぁ…………』
●●『あぁぁぁあぁぁぁぁあああッッッ!!!!!!!』
●●『兄さんッッ!!!!何で…何で何で何で!!!』
何度も反転術式を使う。
何度も反動がくる。
反動が重くなっていく。
頭がクラクラする。
何もできなかった。
●●『クッソ…!!反転術((
ギュッッ
誰かに優しく抱きしめられる。
五条悟「●●!もう良い!!」
●●『せんせー!!せんせーなら何とか!』
五条悟「…無理だよ、僕には」
●●『ッッ…しょーこさんは!?!?乙骨先輩も居るはず…!!!!』
五条悟「無理なんだよ!!いいか、人は死んだらもう戻ってこないんだよ!それに…」
五条悟「いくら身内でも、呪術師…非術師に手を出してしまっている時点でもう……彼は処刑対象だ」
●●『ぁぁあ………(ポロポロ』
五条悟「●●。●●はよくやったよ」
私を抱きしめる腕がきつくなる。
●●『ぁ…あぁ…五条先生ッ……!』
兄さん、私は兄さんが大好き。
瀬成兄さんが、私の兄で良かった。
お疲れ様。ゆっくり休んでね。
バイバイ。
私はいつの間にか、五条せんせーの腕の中で眠っていた。
[打消し] [/打消し]
五条悟side
伏黒恵「●●ッッ!!」
五条悟「[小文字]恵、静かに。●●寝たよ、疲れるよねそりゃ。呪力もほぼ残ってないし、よっぽど無茶したんだろう[/小文字]」
五条悟「[小文字]●●は僕に任せて。恵は高専の皆をまとめておいてくれる?騒がしいからね(笑)[/小文字]」
伏黒恵「[小文字]…分かりました。……あ、ヴィランの方は、逃げられましたが雄英生の被害はゼロだそうです[/小文字]」
五条悟「[小文字]そう、呪霊もしばらく…というかもう来ないと思うよ。瀬成の差し金だろうしね。瀬成の遺体は硝子に頼むよ[/小文字]」
伏黒恵「[小文字]合宿はどうしますか?[/小文字]」
五条悟「[小文字]それは雄英高校の人達によるかな。詳細は僕も知らないし〜[/小文字]」
伏黒恵「[小文字]そうですか…[/小文字]」
伏黒恵「[小文字]●●は、大丈夫ですか?[/小文字]」
五条悟「[小文字]うん。精神の方は…少し不安定だけど問題ない。乗っ取られたせいで弱っていたんだと思うよ[/小文字]」
伏黒恵「[小文字]良かった…[/小文字]」
五条悟「[小文字]じゃ、そっちは頼んだよ、恵[/小文字]」
伏黒恵「[小文字]はい[/小文字]」
五条悟「ッッッ…!!!」
何もできなかった…!!
●●1人に戦わせてしまった。
乗っ取られている時、●●がすぐに戻ってこれなかったのは…戻りたいと思ってなかったから。
どれだけ短い時間でも●●に、"戻りたくない"、そう思わせてしまった。
従兄弟と言えど兄だろ!
五条悟「俺は●●の何を見てきたんだ…!!!」
ベッドに●●を下ろした後、●●の手を強く握る。
五条悟「俺は、胸張って●●の兄だって言えるようになるよ」
五条悟「瀬成、お前の●●への想いは俺が引き継ぐからな」
●●はその日から3日ほど、起きる気配も無くぐっすりと眠っていた。
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