鏡の奥の景色
ここでちゃんと説明しよう。
蒼那が異能に目覚めたのは3年前のことだった。
いつも通り学校からの帰り道を歩いていると、ある人物に会ったのだ。
サングラスをかけた、なんだかチャラそうな青年だ。
青年は何か困ったようにそこら辺を見回していた。
蒼「あのー・・・何か探し物ですか?」
?「ん?ああ!探し物に間違いはないが・・・・・・ん?んン⁉お前、いい”異能”持ってんじゃねェか!」
蒼「は?”異能”?」
この青年は何を言っているのか。”異能”とかアニメや漫画の見過ぎではないのだろうか。
青年のことを若干引いたように見ていると、青年は蒼那の手を取り、
?「んじゃ、今から着いてきてくれな!」
蒼「はあ⁉」
蒼那の叫び声が青空に響いた。
蒼「あの、まず貴方は誰ですか?今の状態だと完全にただの誘拐犯ですよ」
?「あれ?まだ名前言ってなかったか?」
青年はそう言うと、蒼那に振り返り、
「俺は[漢字]飾祀渚[/漢字][ふりがな]かざまつりなぎさ[/ふりがな]。機密組織の”ウタカタ”に所属している」
蒼「”ウタカタ”?機密組織?何を言って・・・・・・」
渚「着いたら分かる。俺らが今向かってんのは”ウタカタ”の本部だ」
渚はそう言うとまた足を進めた。
すると、彼のポケットからけたたましい音が鳴り響いた。
渚「うわっ!げ・・・剣さんじゃん・・・ぜってー小言言われるー」
そう呟きながら渚はいやいや電話に出た。
渚「もしもs・・・・・・《なァにサボってんだァ‼バカ野郎‼‼》うわっ、うるせ」
スマホから低い声が聞こえてきた。低いがどこか美しさもある、恐らく女性の声だ。渚は心底イヤそうな顔をしながら耳を当て、
渚「それより剣さん、”異能”持ってる人間見つけましたよ」
《ほー・・・お前にしては良い結果だな。んで今どこだ?》
渚「もう喫茶の近くっす。んじゃ、とりあえず切るっすね」
《おま・・・》
プツ
半ば強制的に電話を切った渚の手を蒼那はじっと見つめた。
蒼「今の電話なんですか・・・?私をどうするつもりですか・・・?」
渚「んー、別に手荒なことしねェよ。ただ話を聞いてもらうだけな」
渚はそう言って微笑むと、「ほら、着いたぜ」と言って目の前の店を見上げた。
つられて蒼那も見上げる。
_____そこは、極普通の喫茶だった。
蒼那が異能に目覚めたのは3年前のことだった。
いつも通り学校からの帰り道を歩いていると、ある人物に会ったのだ。
サングラスをかけた、なんだかチャラそうな青年だ。
青年は何か困ったようにそこら辺を見回していた。
蒼「あのー・・・何か探し物ですか?」
?「ん?ああ!探し物に間違いはないが・・・・・・ん?んン⁉お前、いい”異能”持ってんじゃねェか!」
蒼「は?”異能”?」
この青年は何を言っているのか。”異能”とかアニメや漫画の見過ぎではないのだろうか。
青年のことを若干引いたように見ていると、青年は蒼那の手を取り、
?「んじゃ、今から着いてきてくれな!」
蒼「はあ⁉」
蒼那の叫び声が青空に響いた。
蒼「あの、まず貴方は誰ですか?今の状態だと完全にただの誘拐犯ですよ」
?「あれ?まだ名前言ってなかったか?」
青年はそう言うと、蒼那に振り返り、
「俺は[漢字]飾祀渚[/漢字][ふりがな]かざまつりなぎさ[/ふりがな]。機密組織の”ウタカタ”に所属している」
蒼「”ウタカタ”?機密組織?何を言って・・・・・・」
渚「着いたら分かる。俺らが今向かってんのは”ウタカタ”の本部だ」
渚はそう言うとまた足を進めた。
すると、彼のポケットからけたたましい音が鳴り響いた。
渚「うわっ!げ・・・剣さんじゃん・・・ぜってー小言言われるー」
そう呟きながら渚はいやいや電話に出た。
渚「もしもs・・・・・・《なァにサボってんだァ‼バカ野郎‼‼》うわっ、うるせ」
スマホから低い声が聞こえてきた。低いがどこか美しさもある、恐らく女性の声だ。渚は心底イヤそうな顔をしながら耳を当て、
渚「それより剣さん、”異能”持ってる人間見つけましたよ」
《ほー・・・お前にしては良い結果だな。んで今どこだ?》
渚「もう喫茶の近くっす。んじゃ、とりあえず切るっすね」
《おま・・・》
プツ
半ば強制的に電話を切った渚の手を蒼那はじっと見つめた。
蒼「今の電話なんですか・・・?私をどうするつもりですか・・・?」
渚「んー、別に手荒なことしねェよ。ただ話を聞いてもらうだけな」
渚はそう言って微笑むと、「ほら、着いたぜ」と言って目の前の店を見上げた。
つられて蒼那も見上げる。
_____そこは、極普通の喫茶だった。
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