この小説は夢小説です。
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たとえすべてが嘘だとしても。

#6

「感じる愛情は鋭く、熱く」

「ここの珈琲美味しかった……」
彼をチラチラと見ていると、気付けばあっという間に珈琲は無くなっていた。コーヒーカップの中には、何も無い。
まだ時間もかかりそうな気がするし、もう一杯だけでも頼もう。そう思って、私は店員さんを呼ぼうと手を挙げる。だが、その直前。矢先の出来事だった。
「え……」
彼が本を閉じ、はぁと小さくため息を吐くのが聞こえた。咄嗟にバレないよう振り返ると、数秒彼はぼーっとどこかを見つめた後、珈琲を頼んだ。
これはチャンスだ。本能がそう私に語りかける。
心臓が高鳴る。ドク、ドク、ドク。鼓動する度に、体が動く感覚がする。鼓動が目立っているとうか、そんな感覚だった。
それでも私は、彼に声をかけてみた。
「あ……あの!さっき、あの、助けてくれた……人ですよね?」
少しだけしどろもどろになりながらも、必死に言葉を繋げて話しかける。彼は私の方を見ると、少しだけ驚いたような顔をして、その後言った。
「まさか、先程の方ですか」
「は、はい。偶然……ですね」
偶然というより、どちらかといえば必然寄りだが、口に出てしまったので、もう言い直しはできない。
「あぁ、そうですね。まさかこんな所で巡り会えるとは……何かの縁ですかね」
彼は笑みを浮かべながらそう口にする。そしてその後、どうぞ座ってくださいと、彼の向かい側の席の方を向いた。
突然そんな事を言われた私は、一瞬で顔が真っ赤になる。頬を中心に、どんどん顔が熱くなって、きっと今の私の顔は、真っ赤な旬のりんごのようだろう。
「あの、大丈夫ですか?顔が赤いですよ?」
「え?あぁ!これは全然、気にしないでください…」
彼は心配そうな表情で、私の顔を覗いた。それが少し恥ずかしくて、咄嗟にそっぽを向く。
「……」
ずっと立っているわけにもいかない。私はとりあえず、彼と向かい合わせになるよう座った。
そうすると、数秒だけお互い黙りこくる時間があった。何を話せば良いのか分からない、それはお互い様だった。
この状況で、最初に口を開いたのは彼の方。
「あの、よろしければ、互いに自己紹介でもしませんか?さっき言った通り、これも何かの縁ですし」
自己紹介、私にとってかなり幸運な提案だった。私はもともと、彼の事が知りたくてここまでやってきたのだから。
「そ、そうですね。どっちからしましょう?」
「小生からで大丈夫です」
そう言って彼が自己紹介を始めようとすると、同時に珈琲が来てしまった。彼は少しだけ困ったように笑った後、また話を再開させる。
「小生は[漢字]夢野幻太郎[/漢字][ふりがな]ゆめのげんたろう[/ふりがな]といいます。あなたは?」
夢野幻太郎。その名前を聞いた瞬間、頭の中に一つの記憶がよぎった。
そういえばこの名前の作家を、私は知っている。彼は作家だったのか、そう気付いた。確かに言われてみれば、風貌だったり口調がそれらしいような気もする。
私は少しばかりの衝撃を覚えた後、一旦呼吸を整えてから、自分の話を始めた。
「素敵なお名前ですね。私は……○○●●っていいます」
「ほう。あなたも、素敵な名前をしていますね」
彼――夢野さんは、そう言いながら小さく微笑んだ。

このボタンは廃止予定です

作者メッセージ

力尽きてぶつ切りです。でもまぁまぁな所で終わらせられましたね。


昨日は投稿できず大変申し訳ありませんでした。一応予備日を設定しておいて良かった……。いや、良くないんですけどね。
投稿できなかった理由なのですが、単純に言うとヒプマイのゲームをしていました。4.5周年記念ガチャで夢野先生のSSRをどうしても当てたかったり、イベントを走りたかったり、メインストーリー見たり……SSRは無事にお迎えできたし、他の事情ももう済みましたので、とりあえず安心です。


さて、話は変わりまして、この前私は「小説コンクール用の作品作るから休みます」と言いましたが、あれ普通に間に合いませんでした。皆さんに言う事ではないと思うんですけど、なんかごめんなさい。


そして、これもちょっとした報告になります。この小説は、今現在ライト版でしか公開・投稿を行っていないのですが、今日から登録版でも投稿を始める事に決定いたしました。小説の内容だったりは、特に何も変わりないのですが、今後はどっちでもご覧できますので、お好きな方の媒体でお読みください。


次の更新は9月23日、または9月25日を予定しております。気長にお待ちくださいませ。

2024/09/22 19:29

夢野 シオン@水野志恩SS ID:≫7tLEh4qnMjetA
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特に盗作投稿については、どういった部分が元作品と類似しているかを具体的にお伝え下さい。

《記入例》
・3ページ目の『~~』という箇所に、禁止されているグロ描写が含まれていました
・「〇〇」という作品の盗作と思われます。登場人物の名前を変えているだけで●●というストーリーや××という設定が同じ
…等

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