たとえすべてが嘘だとしても。
「え?あなた、Fling Posseのメンバーなんですか!」
「……まさかお前、知らなかったのか?」
「そういうのあんまり詳しくないんです!本当に知りませんでしたよ!」
「なんでだよ!お前ここシブヤだぞ!シブヤに居て知らねぇのかよ!」
「詳しくないんですって!」
「なんだコイツ!」
髪の毛を思わず切ってしまったショックと、この人がメンバーだと知って湧き上がった感情。どっちもとても強いもので、私の心の中では、色々な思いだったりというのがグルグルと渦巻いていた。目の前の敵たちそっちのけで、心の整理をつけようとする。
「お、おいお前ら……。こっちのこと考えろよ。今一応ケンカ中だろ……?」
「ちょっと待ってて!今はそれどころじゃないの!」
気付けば敵を待たせてしまう始末。それくらい、私の胸の中は、困惑で満たされていた。
そしてどうやら、困惑しているのは私だけではない。なんなら、ここにいる人たち全員、この状況に戸惑いを覚えていた。なんだかお笑い劇場みたいな状況だが、これは現実。そう、今から男達数十人と私達二人、まさに多勢に無勢な状況で戦わなければいけないのも、全てがリアルなのだ。
「ああクソ、なんだこのカオスな状況は……。まあいいぜ、お前らが油断してるってことだもんなあ」
うつつを抜かしていると、男たちが再度、マイクを起動させる。
「次で仕留めてやんよぉ!」
男たちの攻撃が、私達を追い詰める__と思った、その瞬間。
「そんな事はさせねぇよ」
彼が私の前に出て、男たちと向き合う。両者譲らず、完全に戦いの目をしていた。
普段の私なら、この状況を怖いと思っていただろう。しかし、今はそう思わない。なぜなら、私も今前ににいる彼と、同じ気持ちを背負っているから。
「真剣勝負といこうぜ!」
「……まさかお前、知らなかったのか?」
「そういうのあんまり詳しくないんです!本当に知りませんでしたよ!」
「なんでだよ!お前ここシブヤだぞ!シブヤに居て知らねぇのかよ!」
「詳しくないんですって!」
「なんだコイツ!」
髪の毛を思わず切ってしまったショックと、この人がメンバーだと知って湧き上がった感情。どっちもとても強いもので、私の心の中では、色々な思いだったりというのがグルグルと渦巻いていた。目の前の敵たちそっちのけで、心の整理をつけようとする。
「お、おいお前ら……。こっちのこと考えろよ。今一応ケンカ中だろ……?」
「ちょっと待ってて!今はそれどころじゃないの!」
気付けば敵を待たせてしまう始末。それくらい、私の胸の中は、困惑で満たされていた。
そしてどうやら、困惑しているのは私だけではない。なんなら、ここにいる人たち全員、この状況に戸惑いを覚えていた。なんだかお笑い劇場みたいな状況だが、これは現実。そう、今から男達数十人と私達二人、まさに多勢に無勢な状況で戦わなければいけないのも、全てがリアルなのだ。
「ああクソ、なんだこのカオスな状況は……。まあいいぜ、お前らが油断してるってことだもんなあ」
うつつを抜かしていると、男たちが再度、マイクを起動させる。
「次で仕留めてやんよぉ!」
男たちの攻撃が、私達を追い詰める__と思った、その瞬間。
「そんな事はさせねぇよ」
彼が私の前に出て、男たちと向き合う。両者譲らず、完全に戦いの目をしていた。
普段の私なら、この状況を怖いと思っていただろう。しかし、今はそう思わない。なぜなら、私も今前ににいる彼と、同じ気持ちを背負っているから。
「真剣勝負といこうぜ!」
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