色々考えて仕事をしていたら、時刻はもう午後の五時半になっていた。
「うーん、そろそろ準備しなきゃ……」
ちょうどさっき集中も切れたし、今が支度を始めるのにちょうどいい時間だろう。
パソコンを閉じて、自室に向かう。着る服はあらかじめ決めていたので、するのはお化粧と持ち物チェック、あと髪のセットだけだ。
「まぁ、だけといっても大変なんだけどね……」

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「はぁ。準備終わり。時間もちょうどいいかな」
大体の支度を終わらせると、時刻は午後六時半ぐらいになっていた。少し早めに終わってしまったが、まぁこれぐらい早い方が、余裕を持ててちょうどいいだろう。
「よし、行こうかな」
ドレッサーの上の化粧品を片付ければ、私の外に出るための準備はほとんど完了してしまった。
「さて、最後に忘れずヒプノシスマイクを……」
私はこの前の事を全く忘れていない。もちろん、ヒプノシスマイクは絶対に持っていく。バッグにしっかりマイクを入れた事を確認してから、私は待ち合わせ場所へと向かった。

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「さて、ここら辺。乱数さんはまだ来てないか…」
待ち合わせ場所に着くのは、案外早かった。電車ではなくタクシーを使ったのが当たりだったか、今の時刻はまだ、待ち合わせ時間の数分前だ。もちろん、乱数さんはまだ居ない。
「少し待とうか」
スマホでも見ていれば、すぐに時間は経つだろう。その間に、Fling Posseについて調べていれば良い。私はそう思い、肩にかけていたバッグからスマートフォンを取り出した。
しかし、今のところ神様は、私を平和にさせてくれないらしい。
「ヒャッハー！シブヤは俺たちが占拠してやるぜい！いーひっひ！」
不運な事に、スマホを取り出した瞬間、近くからパトカーのサイレンと、男数人の声が遠くから聞こえてきた。
「うるさっ。何だろう」
大きい音が何よりも嫌いな私。つい今の状況が気になってしまい、私は男達の声がする方へと、足を向かわせた。
「大丈夫。今の私にはマイクがあるんだから……！」
止まる事を知らずに。