たとえすべてが嘘だとしても。
──時間はいつの間にか経っていき、夢野さんと出会ってから三日が経過した。
「……じゃあ、こんな感じで待ち合わせはダイジョーブかな?」
「はい。それで問題ないです」
「オッケー!じゃあ、水曜の午後7時、待ってるね♪」
電話口から聞こえるのは、いつもの乱数さんの声。今は、こんど食事に行く時の日程や時間を決めている。
「……楽しみにしています」
「うん!ボクも、●●と会えるの楽しみにしてるよ☆それじゃ、ボクは予定があるから、そろそろ切るね?」
乱数が電話を切ろうとしている。今更言うが、私にはどうしても、乱数さんに聞きたい事があった。そう、夢野さんについて、少しだけでも話を聞きたかったのだ。
「…………」
「ん?●●、どーしたの?」
聞きたい……聞きたいはずなのに。どうしても、勇気を出せない。声が出てこない。どうしよう、この雰囲気をどうにかできる何かを言わなければ。
「……いえ、なんでもありません!それじゃあ、また今度!」
自分に失望した。
なんで聞かずに終わらせちゃったんだろう、とにかくそう思う。私は元来臆病な性格で、自分の意見やらを人に伝えるのは苦手だ。それは分かっているし、直しようがない事も理解しているつもりだ。だが、今は少し勇気を出しても良かったんじゃないかと……そう思う。
だがまぁ、もう言葉は取り消せない。食事の時に聞いてみよう、そう思った。
「うん!それじゃあねー!」
電話が切れる音がした。
「……じゃあ、こんな感じで待ち合わせはダイジョーブかな?」
「はい。それで問題ないです」
「オッケー!じゃあ、水曜の午後7時、待ってるね♪」
電話口から聞こえるのは、いつもの乱数さんの声。今は、こんど食事に行く時の日程や時間を決めている。
「……楽しみにしています」
「うん!ボクも、●●と会えるの楽しみにしてるよ☆それじゃ、ボクは予定があるから、そろそろ切るね?」
乱数が電話を切ろうとしている。今更言うが、私にはどうしても、乱数さんに聞きたい事があった。そう、夢野さんについて、少しだけでも話を聞きたかったのだ。
「…………」
「ん?●●、どーしたの?」
聞きたい……聞きたいはずなのに。どうしても、勇気を出せない。声が出てこない。どうしよう、この雰囲気をどうにかできる何かを言わなければ。
「……いえ、なんでもありません!それじゃあ、また今度!」
自分に失望した。
なんで聞かずに終わらせちゃったんだろう、とにかくそう思う。私は元来臆病な性格で、自分の意見やらを人に伝えるのは苦手だ。それは分かっているし、直しようがない事も理解しているつもりだ。だが、今は少し勇気を出しても良かったんじゃないかと……そう思う。
だがまぁ、もう言葉は取り消せない。食事の時に聞いてみよう、そう思った。
「うん!それじゃあねー!」
電話が切れる音がした。
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