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粋すぎぃ!

#1

愛、打ち上げて

[太字]「ごめんなさい」[/太字]

高校卒業の日、そう言われた瞬間この俺、[漢字]田所浩二[/漢字][ふりがな]たどころこうじ[/ふりがな]の二年間の恋は砕け散ったかに思えた。
「はは…そうだよな…」俺は言った。
当たり前だ、告白した相手はこの学校のマドンナ高校2年生の[漢字]遠野[/漢字][ふりがな]とおの[/ふりがな]まずうち。成績優秀、容姿端麗…自分とは釣り合わないことなんて一目瞭然だ…。しかし、俺は次の言葉で砕けかけた心が修復された。
「別に先輩が嫌いってわけじゃなくて…むしろ好きっす」
遠野は言った。
まさかの両思い、一瞬天にも昇る気持ちだったがすぐに疑問に思ったので「両思いなのになんで付き合えないんだ?」そう、聞いた。
「先輩は家業の花火師目指してるんすよね?花火師になるにはとてつもない努力がいるって聞きました。なので自分の存在が先輩の夢を邪魔することにならないかって…」
これを聞いて俺は「全然そんなことはない!」と言おうとしたが、やめた。俺がそんなことはないと思っていても遠野は優しいから心配し続けるだろう。恋人に心配をさせる彼氏なんて屑だ。だから…
「なら[下線]3年後[/下線]、毎年花火大会をしてる○○河川敷で俺がどんな花火よりも粋な花火を打ち上げる‼︎それで花火師になれることを証明する!だから…その時お前の気持ちが変わってなかったら![太字]付き合ってくれ‼︎[/太字]」
言い終わると何故か俺は涙が溢れ出した。この涙が何なのかは分からない、それでも真っ直ぐ遠野を見つめる。
遠野も一筋の涙を流し、俺の片手を両手で握り言った。
「わかった…その日までずっと待ってるから…‼︎」
涙でぼやけて目の前は何も見えなかったけど、心の中には遠野の姿がはっきり見れた。

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作者メッセージ

初投稿です。この作品は私の友達の実体験をモデルにしました。なぜか話を聞いた時親近感を覚え、作品にしなければならないと感じました。これからも少しずつ更新する予定です。楽しんでください。

2024/09/18 12:46

discovery666 ID:≫972W/z4G4BVy6
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