全部上書きして【Lier's world】
夕凪「............」
一人だけになった。
母親も自殺して.........いや、この場合『してるように見えていた』だが。
高校を卒業する数日前でこうなったことを思い出す。
突然自分だけ取り残された、孤独になっていた。
______手が震えだす。
もう片方の手は震えなかった。
[水平線]
レモン「[太字]夕凪さんが皆を助けたみたいに、少しはうちらにも頼ってくださいよ!![/太字]」
[水平線]
夕凪「.........!」
[小文字]夕凪「......いや、でも.........ッ」[/小文字]
夕凪「[太字]............ちょっとくらい『先生』が弱くたって、いいよね。[/太字]」
[水平線]
朱肉「............早く終わるといいな。」
レモン「まぁまぁそんな急かさないでさ〜。夕凪さんには夕凪さんの事情があるんだし.........
[太字][斜体]ガチャッ[/斜体][/太字]
捨て飯「あ、そんなこと言ってたら。」
夕凪「............」
捨て飯「............大丈夫ですか?」
[小文字]夕凪「.........いや、?」[/小文字]
夕凪「[太字]............一人だけでもいいから、ちょっとだけ『勇気』がほしい。[/太字]」
夕凪「......やっぱり俺、一人じゃ開けらんないわ。」
朝露「.........じゃあ、俺と一緒な。それでいい?」
夕凪「あー、もちろん。大歓迎だわ。」
朝露「じゃ、その涙とっとと吹いて弟くんに会いに行こーぜ。」
夕凪「.........泣きやめるかな、w」
やっぱり、笑ってるこいつは誰よりも眩しかった。
[水平線]
夕凪「............。」
朝露「.........で扉開けるってことでおけ?」
夕凪「.........うん。」
夕凪「扉開けるまで、手添えるとかしてほしい。」
朝露「ん、分かった。」
朝露「[太字]______でも俺は扉の向こう側行けないからな。[/太字]」
朝露「[太字]そっち側はお前と、弟くんだけの世界にしとくから。[/太字]」
夕凪「.........変な気遣いありがとよ」
朝露「んじゃ、カウントダウン3秒前〜」
夕凪「ちょ、急だなおい!?」
朝露「3、2、1」
夕凪「.........ッ」
[斜体]ギギギ......[太字]ガタンッ[/太字][/斜体]
少しだけ金属が擦れて固かった扉が音を立てて開いた。
朝露「.........俺は待ってるから。弟くんに会いに行きな。」
夕凪「.........うん。」
前を向き直す。
夕凪「......!」
目の前は、殺風景だった。
何もなかった。
[太字]______ただそこにいる、姿カタチが分からないほど悲惨な肉塊となっていた弟を除いて。[/太字]
[小文字]夕凪「............こう、た」[/小文字]
夕凪「......ッ幸唄!!」
一目散に幸唄の元に駆け出した。