全部上書きして【Lier's world】
レモン「ッ今行きますからね夕凪さん!!ッ[太字]『断』!![/太字]」
禍々しい赤い斬撃が飛ぶ。
[太字][斜体]ザシュッ[/斜体][/太字]
その斬撃は長い髪を一直線に切り捨て、腕に赤黒い傷口を作り上げた。
[太字]「あ゛あ゛あぁぁぁ......!!!!」[/太字]
朱肉「[太字]その巨大な幹は力の証、変わらぬ緑は活力の証 今、我の呼び掛かけに応えその先に隔たりを[/太字]」
朱肉「[太字]『[漢字]揺[/漢字][ふりがな]ゆ[/ふりがな]り[漢字]籠[/漢字][ふりがな]かご[/ふりがな]の[漢字]大樹[/漢字][ふりがな]たいじゅ[/ふりがな]』!![/太字]」
痛みに喘ぎ[漢字]嘔吐[/漢字][ふりがな]えず[/ふりがな]くヒトと夕凪の間、正確に隔たりとなる樹木の壁が生まれる。
朱肉「捨て飯さんは夕凪先生のとこに!!」
捨て飯「分かりました!!」
朝露「............お前、誰なんだよ。」
「.........邪魔をしないで」
「これは私と『璃透』二人だけの[漢字]問題[/漢字][ふりがな]オハナシ[/ふりがな]なの」
妖美な声は痛みに耐えるように震え、どこか猫なで声で不気味だ。
夕凪「ゲホッゲホッ.........ッ」
朝露「夕凪!? ちょ、あんま無理しなくても___ 」
夕凪「[太字]俺の、母さん............[/太字]」
朝露「は.........!?」
『俺の母さん』ってことは、そういう事だよな.........?
勝手に産んでおいてあんな事してんのかあの母親............
朝露「[太字]お前、自分の子供に何してんのか分かってんのか......!![/太字]」
______気持ち過去自分の記憶にいたクソジジイにも聞こえるくらいの声量で呼びかける。
「...............あなた達には関係ないって言ったの、分からないかしら........?」
朝露「あぁ分かんねぇよお前がイカレ野郎だから余計にな!!」
朝露「[太字]『[漢字]裂想蹴[/漢字][ふりがな]れっそうしゅう[/ふりがな]』ッ!![/太字]」
腰の入った前蹴り。
あの日武術はやれなかったけど、意外と見様見真似でもできるもんだな。
「ッう゛ぅっ.........!!」
見るからに軽そうだったその母親は軽くふっ飛び頭を打って気絶していた。
[小文字]朝露「............この辺は天罰でも下ったんだろな」[/小文字]
朝露「てか夕凪大丈夫かお前、首絞められてたけど!?」
力なく座り込んでいる夕凪の方を見る。
夕凪「..................ッ」
捨て飯「.........ゆっくりでいいので、何があったか教えてもらえますか......?」
[水平線]
捨て飯「.........ゆっくりでいいので、何があったか教えてもらえますか......?」
嫌だ、言いたくないんだ。
でも俺が言わなかったらその後何て言われるか............
夕凪「あ、......ッおれ.........」
夕凪「はぁッ、ふ、ぅ゛、」
捨て飯「.........落ち着いて、ゆっくり吸って.........吐いて.........」
背中を優しくさすられる。
言葉に従って浅くはあっても息を吸う。
夕凪「............おれ、は、」
捨て飯「......つらいなら別に、無理に話さなくてもいいんですよ......?」
首を横に振る。
せめて今こそワガママを言わせてほしい。
夕凪「[太字]話さないとダメなんだって、分かってるから[/太字]」
夕凪「[太字]そうじゃなきゃずっと、囚われたままだと思うから[/太字]」
夕凪「[太字]______皆みたいに、ならないとって思えたから[/太字]」