全部上書きして【Lier's world】
「...............そろそろ動いてもいいかもしれない あと残ってるのは[太字]『[漢字]正義[/漢字][ふりがな]ジャスティス[/ふりがな]』[/太字]ただ一つだから」
「おそらく同じペースで進行する可能性が大きいですし、今のうちに動いた方が得策です。むしろ今から動かないと、タイミングはやってこない」
「そのチャンスを無駄にはできないってわけね、」
「その通りです。」
[太字]「______そうしなければ、私達が罪に手を染めた意味がなくなってしまいますから。」[/太字]
[水平線]
[斜体]prrrr prrrr.........[/斜体]
電話の音がけたたましく鳴る。
朝露「______あ、捨て飯からだ」
電話を手に取って耳元に近づける。
朝露「.........もしもし捨て飯?」
捨て飯『___あ、もしもし。』
捨て飯の声がする。
______いや、確か電話って本人の声じゃなかったんだっけ............
捨て飯『先に言っておきますけど私の方はもうあの後落ち着いて外にも出れてますから安心してください。』
朝露「あ、先に言われた.........でもよかったよ」
捨て飯『ただ、柊翔の方はやっぱり私から嫌われてたっていうのがショックだったらしく.........』
捨て飯『ちょっと柊翔は部屋に籠もる事態になりました.........()』
今度は弟くんの方かよ。
じゃあ............
朝露「.........え俺らまたそっち行かなきゃダメな感じ?」
捨て飯『いや流石にもう遅いですからそんな事はしませんよ!?』
朝露「よかったまた呼ばれるかと思ったわ」
捨て飯『流石に私もそこまで非常識なことはしませんよ.........』
捨て飯『まぁ......ただ、人の見方もだいぶ変わった気がします。』
捨て飯『[太字]少しは柊翔の事も好きにはなれそうだなと。[/太字]』
朝露「.........! ......そっか、それならよかった」
捨て飯『こんなのありがとうじゃ済みません、感謝してもしきれないです.........』
朝露「いや別にお礼なんていいよ、そんくらいの事だし」
捨て飯『.........朝露さんは本当に優しいですね、何回でもそう思える』
捨て飯『[太字]誰かを導いてくれる、真っすぐで優しい光みたいですよ。[/太字]』
捨て飯『[太字]______私はそのせいで、もう目の前が希望で汚れてるんですから。[/太字]』
............多分褒め言葉だ。
朝露「そう?嬉しい。............んーでも、やっぱ俺の隣にあいつがいなかったらそうじゃなかったかもしれないな」
捨て飯『......夕凪さんの事ですか?』
朝露「そ、あいつが俺に憧れてくれたからさ。今までもこれからもそうしようって思えたから。」
朝露「[太字].........振り返れば、俺は夕凪に助けられてばっかりだったよ。[/太字]」
捨て飯『...... 確かに夕凪さん、『できる人』って感じですもんね。』
捨て飯『でも夕凪さんはどっちかと言うと、無光層に光を届けてくれる存在って感じしますね。朝露さんとはまた違った光で、それまで誰の目にもつかなかった人を見つけてくれる人。』
その言い回しに、どこか重い説得力を感じた。
朝露「あー、すごいなその言い方。納得するわ。俺とあいつでまさに『似て非なる者同士』って感じだったもん。」
捨て飯『確かに二人はよく真反対な感じしてますね。意見とかもバラバラですし』
朝露「そういうところはちょっと気に食わないんだけど最高の親友だぜ」
捨て飯『こんなにも相性のいい二人が出会えたのが奇跡でしかないですね、本当』
朝露「............まぁ、そうだな」
捨て飯『............え柊翔出てきた』
朝露「えマジ」
捨て飯『あっはいマジです、ちょっとこれ以上話してもあれでしょうし切りますね!』
朝露「あーおけ分かった。じゃあな捨て飯ー」
捨て飯『はい! ではまた!』
そう言って予想もしなかった形で電話は切られた。
______。
[小文字][小文字]朝露「奇跡、か............。」[/小文字][/小文字]
朝露「............」
[水平線]
捨て飯『無光層に光を届けてくれる存在って感じしますね。』
捨て飯『朝露さんとはまた違った光で、それまで誰の目にもつかなかった人を見つけてくれる人。』
[水平線]
[太字]______[漢字]あいつ[/漢字][ふりがな]夕凪[/ふりがな]がそんな感じの光かって言われると、少し違う気がした。[/太字]
[水平線]
夕凪「...............。」
これまでにない不安感と焦燥。
どことなく心の中から湧き出て、それは留まることを知らない。
夕凪「............」
いつもなら愛猫のわさびでも撫でていれば戻るのに、今日という今日に落ち着きは戻らなかった。
ニャーン......
理由は何となく知っている。
夕凪「...............」
[太字]次は自分だと分かっている。
ただそれが怖い。
ただそれだけの言葉が誰にも言えない。[/太字]
俺はずっと、______
[太字][中央寄せ]第5章「希望で汚れた日々」 完[/中央寄せ][/太字]