全部上書きして【Lier's world】【Thanks for 2000 views over!!!!】
レモン「ふーん。」
レモン「[太字]でも同じ身体に2つ人格が宿った所で何も変わらない。それが入れ替わったって何の助けにもならない。[/太字]」
レモン「[太字]ヒーローぶってるみたいだけどアンタはヒーローなんかじゃない。ただの愚民。ただもう1つの人格を作り上げて社会の足を引っ張って生きているだけの不適合者。[/太字]」
レモン「そんなボロボロになった佐々木とか言うヤツの身体で、どうするって言うの?」
鈴木「[太字]______俺は自分の不幸を妬む、それだけだ。[/太字]」
レモン「.........ふーん。........じゃあ一撃で殺して、あ・げ・る、ッ!!」
鈴木「[太字]______『[漢字]不幸を捧げる[/漢字][ふりがな]アンラック・ユー[/ふりがな]』[/太字]」
レモン「能力.........、今さら悪あがきしても無駄なのにねっ!!」
[太字][斜体]ガシャーン......[/斜体][/太字]
レモン「!?」
突如、先程まで何の変哲もなかったトンネルが[漢字]瓦解[/漢字][ふりがな]がかい[/ふりがな]を始める。
鈴木「.........だから言っただろ?」
鈴木「[太字]俺は自分の不幸を妬むって。[/太字]」
レモン「______イヤだ............まだ、幸せに..............幸せになることを望んだだけなのに..............お前ごときに.............!!」
生きることを投げ出したようとは言えなかったが、ただ全てに絶望する彼女。
思えば、もうまともに生きることは投げ出していた、投げ出されていたかもしれない。
鈴木「............お前に、1つだけ聞くよ。」
レモン「.........何?w」
鈴木「[太字]______お前にとって『幸せ』とはどういうモノだ。[/太字]」
レモン「家族から愛されて育って、そうやって生きていること..........」
レモン「それこそが私にとっての『幸せ』で、私の求めてるモノなの.........!」
鈴木「............そうか。でもそれは俺にとっては間違いとしか思えないな。」
レモン「はぁ?哲学とか言う答えのない問題聞いといて他人様の持論にいちゃもんつけるとか意味わかんない.........」
鈴木「そう言うと思ったよ、俺は」
鈴木「............いいか、よく聞け。家族から愛されて育つことも確かに『幸せ』かもしれない。それでも..................」
鈴木「[太字]______それが『幸せ』の全てとは限らないだろ?[/太字]」
鈴木「それだけが『幸せ』じゃねぇ。例えば趣味の時間とか、贅沢をした時とか、家族との団らんとやら、世界にはたくさんの『幸せ』の作り方がある。」
鈴木「お前にとってはそれが『幸せ』だって言うのなら、それなら現実を見せてあげるよ。」
鈴木「[太字]家族からの愛"だけ"が『幸せ』の全てだって言うのなら、お前はただ他人を無差別に殺して自分の手を汚しているだけだ。[/太字]」
レモン「............ッ違う、私は『幸せ』なそいつらから、!」
鈴木「『幸せ』を感じたいだけ............そんなの違う。ただ『幸せ』を奪って虚空に放りだしてるだけだ。」
鈴木「[太字]ずっと同じようで全く違う世界で俺らは、ここまで違う道を進んできた。[/太字]」
鈴木「[太字]どっちも『ヒトではない何か』とされ続けてきて、ずっと『幸せ』の正しい在り方も知らなかった。[/太字]」
鈴木「違う道を進んでいたとは言ってもまだ分かり合える、そう思うのは俺だけか?」
レモン「.............分かり合えるかなんて、分からない...............」
レモン「心に致命傷を抱えた私が他人様のことを信じるなんて、できない。」
レモン「[太字]______それでも、1つだけ聞きたい。[/太字]」
鈴木「..............何でも聞くぞ」
レモン「[太字]もうそのことばっかり聞いてたらさ、『幸せ』が何なのか分かんなくなっちゃったよ。[/太字]」
レモン「もう何なのか分からなくなった今『幸せ』のために動く意味もないし...........」
レモン「[太字]ねぇ、私...........これからどうすればいいかなぁ?w[/太字]」