全部上書きして【Lier's world】【Thanks for 2000 views over!!!!】
佐々木「............まず、前提として。これはずっと言ってなかったんですが.........[太字]私も能力者の1人です。[/太字]」
佐々木「.........まぁ、自分の意志で能力があることを言ってなかったので、知らなくて当然です。」
佐々木「.........前提はここまでとして。ここからが本題ですからね?」
夕凪「............受け入れる覚悟は出来てるからな」
朱肉「コクッ」
佐々木「[太字]______私は昔............『神様』とずっと言われていたんですよ。[/太字]」
[太字]そう呟く彼は手袋に包まれた自分の右手を見つめていた。[/太字]
[水平線]
[太字]『神様、どうか私に幸福を............』
『神様のお兄ちゃん、私を幸せにしてくださいっ!』
『あぁ神よ、私は______ 』[/太字]
「..................」
[太字]今日も『神様』として祀られる日々。
私は『神様』なんかじゃなく、ただこの世に産み落とされただけの1人の『人間』だと言うのに。[/太字]
[太字]『神様、どうか私に幸福を与えてください.........!』[/太字]
「..............」
そうやってまた手を握られる。もう何回人の手に触れただろうか。
[漢字]他人様[/漢字][ふりがな]ヒトサマ[/ふりがな]の手垢ばかりになっているような感覚がしてならなかった。
[水平線]
「.........母さん。僕、僕こんなのお願いしてない。だから
[太字][大文字]『ッうるさい黙れッッ!!!!』[/大文字][/太字]
[大文字][太字][斜体]パシンッ!![/斜体][/太字][/大文字]
「.........ッ」
[太字]『お前は "神様" としてその場に座ってるだけでいいんだ!!それだけで裕福な暮らしができるんだから!!!!』[/太字]
[太字][大文字]『お前は "神様" なんだから!!!!』[/大文字][/太字]
「............」
確かに僕を産んだ親は普通だった。確かに普通の親だったのに、次第に私のことはただの[太字]『金のなる木』[/太字]としか見てくれなくなっていた。
私はこんな事望んでいないのに。[太字]幸せになることを望んだだけなのに。[/太字]
[水平線]
『あぁ、貴方が神様ですか.........』
「............」
『あぁ神様、願わくば私の村の小麦が豊作になるようにしてはくれませんか。』
[太字]『お願いします。』[/太字]
今日も手を握られる。
「............」
[太字]確かに、こうやって人をこの力で救ってあげたいのも本心だった。[/太字]
それでも、人にその力を縋られるのが嫌でイヤで仕方がなかった。
[水平線]
[太字]『[漢字]この嘘つきの疫病神ッ!![/漢字][ふりがな]カミサマの嘘つき[/ふりがな]』
『[漢字]幸福どころか不幸にしやがって!!!![/漢字][ふりがな]カミサマの嘘つき[/ふりがな]』
『[漢字]お前なんか神様じゃねぇ!![/漢字][ふりがな]カミサマの嘘つき[/ふりがな]』
『[漢字]いや、ヒトのそれですらない!!!![/漢字][ふりがな]カミサマの嘘つき[/ふりがな]』[/太字]
「...............」
意識が戻って、気づいたら罵詈雑言を浴びていた。
正直なところ、不思議なことに怒りとか悲しみを感じることはなかった。
どうやら[漢字]罵詈雑言[/漢字][ふりがな]狂信者[/ふりがな]が語るに、私はあの時の農家の住む村の小麦を豊作にするどころか不作にしたらしい。
そんなの、私ではない。[太字]自然という『神様』に好きなように弄ばれただけだろう。[/太字]
[太字]______それなのに、この人たちは。[/太字]
[太字][大文字]『[漢字]ヒトを見下して何が楽しい!?[/漢字][ふりがな]カミサマの嘘つき[/ふりがな]』
『[漢字]私達はお前の[漢字]玩具[/漢字][ふりがな]おもちゃ[/ふりがな]じゃねぇんだ!![/漢字][ふりがな]カミサマの嘘つき[/ふりがな]』
『[漢字]とっとと成仏しろ!!!![/漢字][ふりがな]カミサマの嘘つき[/ふりがな]』[/大文字][/太字]
「ッ............」
______これが八つ当たりでしかないのも知らず、私を痛めつける。
一体、さっきまで神様神様とうるさかったこの人たちが、颯爽と手のひらを返して私を押しつぶして何が楽しいのだろうか。私には到底理解できなかった。
...............私はずっと誰かが、自分が______
[太字]【[漢字]幸運[/漢字][ふりがな]グッドラック[/ふりがな]】であることを願っただけなのに。[/太字]
[水平線]
佐々木「............以上です。」
朝露「............じゃあ佐々木さんの能力って、」
佐々木「______[太字]【[漢字]幸運[/漢字][ふりがな]グッドラック[/ふりがな]】。[/太字]自分自身や他人に対して全てがプラスに動くようになる力です。」
朱肉「てか、佐々木さん『神様』って言われてたんだ............」
佐々木「.........そうですね。能力を得て、祀られる前からも『神様』ってあだ名があったくらいですから。」
鉛「.........先輩、もしかしてその手袋は、」
佐々木「.........あぁ、これですか。確かに変でしたよね。」
佐々木「私の幸運を他人に与えるには[太字]『その人に触れる』[/太字]必要があるんです。」
佐々木「私はまた前のようにこの力に狂わされないように、変に触れてしまわないように、こうやって手袋をつけて対策してたってわけですよ。」
鉛「そう言うことだったんだ、先輩の手袋............てっきり肌荒れひどいのかと思っちゃったじゃないですか」
佐々木「私そんな乾燥肌じゃないですよ?w」
鉛「そうでしたっけ.........()」
捨て飯「.........あの、話だいぶズレてませんか?()」
朝露「えっと.........結局何が言いたいんだったっけ?」
夕凪「.........要は、連続通り魔殺人鬼のレモンをどうするかって話だろ」
朱肉「先生、それ話だいぶ飛躍してないかな」
佐々木「[太字].........いや、言いたい事はあってます。[/太字]」
佐々木「[太字]問題はレモンさんをどうやったら[漢字]説得できる[/漢字][ふりがな]元に戻せる[/ふりがな]か、です。[/太字]」
朱肉「そもそも、今どこにいるかすらも分からないし.........
[斜体]ブーッ ブーッ[/斜体]
朱肉「.........?」
[水平線]
L◯NE
『八ツ橋トンネルで待ってる』
『今の朱肉ちゃんなら、前に言ってた提案飲んでくれるんじゃないかなー、なんて思ったからさ』
[水平線]
捨て飯「............これって」
朱肉「............考えてる時間、ないみたいですね。」
朝露「アイツ、ここで俺らのこと殺すつもりでいるのか............!」
夕凪「いやどう考えても朱肉だけだろ」
捨て飯「まぁまぁ.........というか、殺人鬼に太刀打ちなんてできるものなんですか......?」
鉛「.........弱音吐くからダメなんですよ捨て飯さん!前向かなきゃ!!」
捨て飯「うっ、そうですか.........とりあえず善処しますね.........()」
朝露「............佐々木さん、大丈夫か?」
佐々木「............じゃあそうですね、皆さん。」
朱肉「?」
鉛「、どうしたんですか先輩......?」
捨て飯「.........?」
佐々木「[太字]...............私は、皆さんの幸運を心から願っています。だから______[/太字] 」
佐々木「[太字]______グッドラック![/太字]」
[小文字]朱肉「............ふふっ」
朝露「............ッ、らしくないなぁ〜。」[/小文字]
鉛「............!」
鉛「............先輩こそですよ。.........言う必要はないかもですけどねw」
佐々木「............確かに、そうかもしれない。」
佐々木「[太字]それでも私は、意味はあると思いますよ。[/太字]」
佐々木「______それだけでも心って軽くなりますから。」
鉛「...............!」
鉛「[太字].........じゃあ先輩も![/太字]」
[太字]鉛「______グッドラック!」[/太字]