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#3

きっと交わることのなかった太陽

夕凪「高校......何年の頃だ?」



朝露「高2。」



夕凪「あーそうだった。高2の頃の......夏だったかな。」





[水平線]








俺はその日も遅い時間まで勉強してて.........




夕凪「まだ明るいな......」




夏だったから、6時とかそのくらいになってもまだ明るかったのを今でも覚えている。




夕凪「勉強してたとはいえ、流石にそろそろ怒られそうだし」


夕凪「......[小文字]帰らないと[/小文字]」




[斜体]ザッ ザッ ザッ [/斜体]......


こんな時間に、しかも俺ではない誰かの足音が聞こえた時は普通に怖くて......




夕凪「......!?」




んで、思わず振り向いたら.........




朝露「.........」




______朝露がいたわけ。


見た目は今とほぼ変わりないけど、当時の俺からすればすごく怖いように見えた。




夕凪「[小文字]え[/小文字].........」



朝露「......おい、お前」



夕凪「[小文字]え、あ[/小文字]......[小文字]な[/小文字]、何ですか......」




正直今でもあの言葉は忘れられそうにない。








朝露「.........[太字]俺と"友達"になってくれないか。[/太字]」








夕凪「[小文字]え[/小文字].........?」




そんなこと言われるとは、正直思ってもなかった。


初対面だと言うのに、ましてや当時学年でも怖がられていた朝露に、だ。




______怖くて怖くてしょうがなかったよ。





[水平線]





[中央寄せ]朝露side[/中央寄せ]





夕凪「[小文字]え[/小文字].........?」




まぁ、分かりきってたことだし当然と言った所だ。




朝露「......」




そりゃ普通に考えてそうだろうな、って反応だった。


何もしてないのに通りすがりのチンピラに絡まれたら誰でもそうなる。


そんなんで『友達』になってくれなんて.........我ながらアホらしかった。




[小文字]でも、こうするぐらいの事しか俺には方法がなかったから......[/小文字]




脳が自分のやった事を今さら理解したかのように一瞬頭が空っぽになると、すぐにそれは元に戻る。




目の前には豆鉄砲を食らった鳩のような顔の夕凪がいる。


夕凪はハッと我に返ったような表情をすると、2、3秒の沈黙が流れて口を開いた。




夕凪「......分かりました。いいですよ。」




朝露「.........!」








夕凪「[太字]友達、なりましょう。[/太字]」




[水平線]


[中央寄せ]夕凪side[/中央寄せ]




朝露「......で、お前名前は?」



夕凪「え、名前も知らないで友達なろうとか思ってたんですか?」



朝露「あぁそうだよ何か悪いか〜!?」




無計画.........思い立ったらすぐ行動するようなタイプなのかな。




夕凪「......えっと、俺は[漢字]夕凪[/漢字][ふりがな]ゆうなぎ[/ふりがな] [漢字]璃透[/漢字][ふりがな]あきつ[/ふりがな]。」




朝露「おー、璃透って言うのか!俺は[漢字]朝露[/漢字][ふりがな]あさつゆ[/ふりがな] [漢字]庵[/漢字][ふりがな]いおり[/ふりがな]な。」


朝露「よろしく!」




眩しい笑顔だった。


夕日の逆光に照らされてそう見えるだけだったのか、俺が勝手にそう見えただけだったのか。




夕凪「あ......うん、よろしく。」




それは今聞かれても、分からないと思うな。

このボタンは廃止予定です

作者メッセージ

ちなみにこの世界には能力とかしっかりあるんで。

キリが良いところでしっかり載せておきますので。

2024/11/19 18:23

炙られまぐろ ID:≫ipAZHid6FOeE2
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