突然だけど、私は虐めにあっていた。始まりは、小学生の頃───[水平線]「ふーん。夜って、都市伝説とか好きなんだ」
「……そうだけど」
きっかけは、わからない。だけど、この後から……
[斜体][明朝体]バシャーン[/明朝体][/斜体]
扉を開けた瞬間、水が降って来た。
「……何これ？」
[小文字]「ハハハ。引っかかってやんの」[/小文字]
笑い声が聞こえる。しかも、どんどん虐めは、エスカレートして行って───[水平線]今日は雨の日だ。
「行ってくるね」
「うんっ！」
私と暗菜さんは外に出る。買い出しに行きたくって……
しばらく歩いていたら、白いぼろぼろの着物を着た女性に会った。傘もささず、人形を引きずってる。
[小文字]「不思議な人だね……」
「だね……」[/小文字]
見れば、目はつり上がって、口は耳元まで裂けている。まるで口裂け女……でもなんか違う。第一口、見せてるもん。
「……え？」
「どしたの〜って、ん？」
人形じゃなくて……人？小学生くらいの子供？
「あ、あれかな！[太字]ひきこさん[/太字]！」
「ひきこさん……？」
聴けば虐めの恨みから、自分の姿を見た子供を捕らえて肉塊になるまで引きずり回し、決まった場所に連れて行き放置する、と言う者らしい。
ってあれ？
「み、見ちゃってない？」
「……あ」
ひきこさんは、こっちを向く。人生が終わったって思った瞬間、何度目だろ。
だけど……
「なんも、起こんない……？」
「あ、いじめられっ子は襲われないんだった〜！」
「は、はぁ……」
なら、良かった〜って。暗菜さんに近づいていく。
「暗菜さん！虐められた経験は！」
「え？無いよ？」
「……」
どうすれば、いいの！？
すると暗菜さんは鏡を取り出し、ひきこさんに向ける。
「ほ〜らこれで帰る！」
「本当だ……」
自分の顔が醜いからか、鏡を向ければ帰っていくらしい。
今日も、都市伝説に遭遇しました。