ユト
#1
プロローグ
『えー、これから私達は一切他国のものに触れてはいけません。もう一度言います。これから私達は他国のものに触れてはいけません。もし他国のものに触れたり他国のことの話をした場合、その時はその人たちは『ユト』になり裏切り者としてユト達が住む「家」に行ってもらいます。突然のことですがご了承願います。詳しくは後日お話しいたします。それでは。』
この時、私はまだ5歳だった。
他国とか言う言葉をまだ覚えていない時期でこのことがどれだけ重大なのかが分かっていなかったかもしれない。
でも、堅実でいつもお米を口周りにつけるとお行儀悪いからやめなさいと言うお父さんが食べていた食パンを床にボトっと落とし、お母さんが口に手をつけて目を見開いていたから家族の危機に値することなんだとは思ったかもしれない。
父(拓真)「・・・、なんで。」
母(真弓)「・・・、!碧、それ、ちょうだい?」
母は何かを思い出したかのように私のパンを指さして言った。
碧「・・、なんで?お母さんの分あるよ、ホラ。」
真弓「ごめんね、でもね、碧がそれを持ってると碧がお母さんと会えなくなっちゃうよ?」
碧「むー、・・はい、どうぞニコッ」
真弓「ありがとう、碧。代わりにほら、碧の好きなふりかけごはん。」
碧「うわぁっ。ありがとう、お母さん。」
その時私は、まだこれがどのようなことかわからなかった、いや、分かりたくなかった。
だってわかったら、とても深い沼に入ってしまいそうだったから。
私のこの判断が良い方に向くか、また悪い方に向くかはまだわからない。
しかしこれだけは言えるであろう。
「この事はいずれ大事件となるであろう。」
この時、私はまだ5歳だった。
他国とか言う言葉をまだ覚えていない時期でこのことがどれだけ重大なのかが分かっていなかったかもしれない。
でも、堅実でいつもお米を口周りにつけるとお行儀悪いからやめなさいと言うお父さんが食べていた食パンを床にボトっと落とし、お母さんが口に手をつけて目を見開いていたから家族の危機に値することなんだとは思ったかもしれない。
父(拓真)「・・・、なんで。」
母(真弓)「・・・、!碧、それ、ちょうだい?」
母は何かを思い出したかのように私のパンを指さして言った。
碧「・・、なんで?お母さんの分あるよ、ホラ。」
真弓「ごめんね、でもね、碧がそれを持ってると碧がお母さんと会えなくなっちゃうよ?」
碧「むー、・・はい、どうぞニコッ」
真弓「ありがとう、碧。代わりにほら、碧の好きなふりかけごはん。」
碧「うわぁっ。ありがとう、お母さん。」
その時私は、まだこれがどのようなことかわからなかった、いや、分かりたくなかった。
だってわかったら、とても深い沼に入ってしまいそうだったから。
私のこの判断が良い方に向くか、また悪い方に向くかはまだわからない。
しかしこれだけは言えるであろう。
「この事はいずれ大事件となるであろう。」
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