願いは貴方と会う事でした。
「は、はぁ……」
まだこの世界は続く。それはとても分かっているのだが、私はもう疲れてしょうがなかった。既に、どっと疲労感が溜まっている。
「……帰りたいなぁ」
「そうね。せめてお化粧だけでもしたいわ!」
私は今、十紀人さんや九日さん、六華さん、五百助さん達と一緒に、この暗闇をただ歩いている。私の言葉を拾って反応してくれる六華ちゃんは、あまりにも可愛くて優しすぎる。好きの気持ちがどんどんと湧き上がった。
「……ここ暗いし、ほんと怖いですね。不気味」
「なんか出そうだな」
「そういう事言わないでくださいよぉ」
十紀人さんが怖い事を言い出す。なんかって、なんだろうか。お化け、幽霊。
いや、きっと違う。この展開だと、出てくるのは……。
「…………おじさん?」
[小文字]「怖いぃ……!だ、誰かぁ…!」[/小文字]
「おい、なんか声聞こえるぞ」
[大文字]「ひぃ!誰かぁ!おじさんの手を握っててぇ!」[/大文字]
「キャッ!さいってい!」
予想的中、といった所だろうか。いや、原作は何回も見ているので、正直全部の流れが分かるが。マジでここも見覚えがありすぎるくらいなんだが。
「……暗闇って怖いですね」
「そうだな、世の中には知らなくていいこともあるんだぞ、少年少女たちよ」
「お、おう……」
なんだかんだ、この人達と私は、一緒の立場になっている気がする。いや、それは当たり前と言ってしまえばそうなのだが、なんというか、私一人だけ、彼らの人生を知ってしまっているのが、なんだか歯がゆいというか、おぼつかないというか、心地よい罪悪感を覚えてしまうような、そんな感覚。
きっと、それを感じる必要は無いんだろうけど、それでもなんだか、思い詰めたような気持ちになってしまうのだ。
「…………そろそろじゃない?」
中々な距離を歩いてきた所。原作だったら、そろそろネバーランドに着く頃合いで良いだろう。
「確かに、もうかなりの距離を歩いたような気がします」
不自然に思われないように、緊張しながらも適度に会話も行う。心臓がドクドクと脈打つ感覚を、この短時間で何回覚えたのか。
そんなこんなで歩いていると、やはり原作通り、どこかから光がやってきた。
「お、あそこじゃないか?」
「やっと出られるね」
ぞろぞろと、光がある方へと歩いていく。
恐怖感、緊張、マイナスな感情はいくらでもあった。
でも、それよりも、私はただ、この状況がたまらなく、どうしようもないほど、嬉しかったのかもしれない。
まだこの世界は続く。それはとても分かっているのだが、私はもう疲れてしょうがなかった。既に、どっと疲労感が溜まっている。
「……帰りたいなぁ」
「そうね。せめてお化粧だけでもしたいわ!」
私は今、十紀人さんや九日さん、六華さん、五百助さん達と一緒に、この暗闇をただ歩いている。私の言葉を拾って反応してくれる六華ちゃんは、あまりにも可愛くて優しすぎる。好きの気持ちがどんどんと湧き上がった。
「……ここ暗いし、ほんと怖いですね。不気味」
「なんか出そうだな」
「そういう事言わないでくださいよぉ」
十紀人さんが怖い事を言い出す。なんかって、なんだろうか。お化け、幽霊。
いや、きっと違う。この展開だと、出てくるのは……。
「…………おじさん?」
[小文字]「怖いぃ……!だ、誰かぁ…!」[/小文字]
「おい、なんか声聞こえるぞ」
[大文字]「ひぃ!誰かぁ!おじさんの手を握っててぇ!」[/大文字]
「キャッ!さいってい!」
予想的中、といった所だろうか。いや、原作は何回も見ているので、正直全部の流れが分かるが。マジでここも見覚えがありすぎるくらいなんだが。
「……暗闇って怖いですね」
「そうだな、世の中には知らなくていいこともあるんだぞ、少年少女たちよ」
「お、おう……」
なんだかんだ、この人達と私は、一緒の立場になっている気がする。いや、それは当たり前と言ってしまえばそうなのだが、なんというか、私一人だけ、彼らの人生を知ってしまっているのが、なんだか歯がゆいというか、おぼつかないというか、心地よい罪悪感を覚えてしまうような、そんな感覚。
きっと、それを感じる必要は無いんだろうけど、それでもなんだか、思い詰めたような気持ちになってしまうのだ。
「…………そろそろじゃない?」
中々な距離を歩いてきた所。原作だったら、そろそろネバーランドに着く頃合いで良いだろう。
「確かに、もうかなりの距離を歩いたような気がします」
不自然に思われないように、緊張しながらも適度に会話も行う。心臓がドクドクと脈打つ感覚を、この短時間で何回覚えたのか。
そんなこんなで歩いていると、やはり原作通り、どこかから光がやってきた。
「お、あそこじゃないか?」
「やっと出られるね」
ぞろぞろと、光がある方へと歩いていく。
恐怖感、緊張、マイナスな感情はいくらでもあった。
でも、それよりも、私はただ、この状況がたまらなく、どうしようもないほど、嬉しかったのかもしれない。
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