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私に会えなかった時の私はキラキラしてた？

…へアンナはそう言って、それだけを言って、帰って行った。

そう言われる前から、既に少し違和感を感じていた。僕がルートと婚約する予定だったのにも関わらず、僕はへアンナに手を出そうとした。それをルートに見られて、二人はきっと僕のことは今後一生避けていくだろうと思っていた。

なのに、僕は呼んでいないのに、へアンナは自分の意志でやってきた。

『私に会えなかった時の私』…意味がわからない。なんなんだこれは。本当にへアンナなのか…？

僕は頭を抱えた。よくわからない、理解不能な言葉にどうしようもなかった。気がつけば、僕は泣いていた。


…そういえば、へアンナは久しぶりと言っていたな。いつからだ？いつから久しぶりなんだろうか。聞けばよかった。

様子がおかしくなった時といえば…、

…ああ、ルートとの婚約発表からだ。僕が手を出そうとした時、確かに様子が変だったんだ。

だから僕はお父様に相談をして、…その時はへアンナではないという決断が出ていたんだ。

[下線]…だが、どうやらいつも通りだったようだ。僕の思い込みが激しかっただけだね。[/下線]


僕は心を落ち着かせた。どうにも、興奮が収まりきらない。

へアンナはへアンナだ。

…あの時の変なへアンナじゃなくて、今のへアンナなら、手を出そうとしたこともきっと、[太字][下線]許してくれるはず[/下線][/太字]だ。