アンリ『救ってきた！！！』


トド『…あ、アンリ。何言ってんの…？あたいよくわかんない。』

オルト『そ、その女性はペペロンチーノ家のお嬢様では…！？』

男性？『お前バッカじゃねーの！？』

女性？『いくらなんでもプリンセスを攫ってくるのは大変です…！返してあげてください…！』

へアンナ『あ、皆様落ち着いてほしいですわ！』

４人とも大きな声をだして、あまりにも困惑している様子だった。４人とも驚いたような顔をしている。

アンリは上手く弁明しようとしているが、４人の声量があまりにも大き過ぎて、４人分の声のパワーに負けている。おかげで４人には何も聞こえていないようだ。

もはや外まで聞こえているのでは…！？私は危険を察知していた。

そして私は大きな声を出して、

へアンナ『[大文字]落ち着いてください！！！[/大文字]』

一同『あ……。』

ようやく落ち着いたようだった。


オルト『アンリ、一から説明しろ。』

アンリ『僕、人間から転生したって言っただろ？それは信じてくれたじゃん。』

女性？『はい、明らかなこの世界の知識不足と、この世界にはない語学を頭に身につけていた、この世界ではない料理が何十個も作れたこと、からアンリ様はこの世界のものではないと判断いたしました。』

男性？『で、それがなんなんだよ。』

まだ名前がわからないが、とある男はかなり怒っているようだった。私を連れてくると、何にか大変なことでも…。

…そうだ。この街の存在がバレてしまうこと、そしてこの状態を政府に伝えてしまうと、この人たちの生きる術が無くなってしまうから。そういうことか…。自分なりに考えてみたが、確かにデメリットが大きい。

アンリ『僕、本当は今日やってるパーティーから、ユーマっていう王子の財宝とか宝とか、美味しいもの盗もうとしたんだよ。』

アンリ『そうしたら、外で話してる王子と、このへアンナがいるのがわかって…。』

トド『お、お嬢様に呼び捨て！？あたいしんじらんない…。』

た、確かに…。けれど私の正体を知っている彼は、今更様付けとかは慣れないだろう。アンリは話を続けた。

アンリ『盗み聞きしちまったんだよ。「お前は誰だ？」って王子がへアンナに言っていて…。まあとにかくやばかったんだよ。』

アンリ『俺はそのベランダから外に出るのが最適だと思ったからどいてくれと変装をして王子に行ったんだ。そうしたら出て行ってくれた。いろんな言い分はしたがな。』

アンリ『で、へアンナに色々聞いてみたら…。同じ人間だったんだ。』

４人は私をじっと見つめた。ひえー…。

私も何か言おうと思って。口を開いた。

へアンナ『わたくしも人間でして…。』

へアンナ『お会いできて光栄ですわ！』


アンリ『ということで、数日間よろしく！』

４人『え？』

へアンナ『と、泊まるんですの！？』