【参加型】この世界の未来を守る、そんなお話
*星奈side
流生「いってらっせー」
全く、人使いが荒い。
と言っても、パーテーションなんて贅沢なものを欲しがったのは私たちだし、行くしか無いか…
え?跡奈?あんな可愛い娘、連れてけるわけないじゃないか。
そんなことを思いながら、階段を降りて周囲を見渡す。
ここは、本当にどこなんだろう。
ただ、半壊する前は大きな建物だったと言うことがわかる。
…ちょうど、夏季河中くらい。
あの学校は、とても大きかった。
入学したての時は、よく迷ったっけ。
クラスが7クラスもあって、未だに学年全員を認知していない。
彼らのことも、ほとんど知らない。
接点もなかった。
…跡奈は、入学式の人混みにもみくちゃにされてた時、助けたことあったけど。
ふと、見慣れたものを見つけ、足が止まる。
星奈「テニス…コート…?」
色褪せてところどころ壊れているが、確かにテニスコートだった。
それも、夏季河中の、テニスコートだった。
忘れるわけがないだろう。テニス部舐めんな。
ただ、一つの可能性が浮上してきた。
星奈「…ここ、私たちの、街?」
声に出してからハッと我に帰り、走って流生の元へ向かう。
修も、そろそろ戻ってきているはずだ。
空腹と疲労でいつもより早く息が切れるが、いち早くこの情報を…!
[水平線]
星奈「流生!!!!!」
修「いない。入れ違いだ。」
周りを見渡すと、修以外誰もいない。
修「ここにいるのも暇だから探検してくるらしい。俺は留守番だ。」
星奈「はぁ…はぁ…ん、んん。実はさ、とんでもないことに気がついたんだけど───」
修「え、マジかよ。」
相変わらずクールな反応だが、明らかに動揺している。
星奈「マジのマジ!そう、これからちょっとテニスコートの周り探索しようと思うんだけど、来る?」
修「いや、遠慮しておく。ここ、見張らないとだからな。というか、水飲むか?」
一度に3つもの情報が来て頭がぐるぐるするが、ありがたく水をいただく。
星奈「ん〜!生き返る〜!なんか、すっごい喉乾いてたみたい!」
体に水分を十分に行き渡らせ、死んでいた脳みそが活性化し始める。
重たい視界がパッと晴れると、今まで猫背で歩いていたんじゃないかと心配になるくらい背筋が伸びた。
修「食料、どうしようか。」
星奈「とりあえず、水で耐えるしかないよ。」
修が私を休ませようとしてくれているようで、座るよう言ってくる。
お言葉に甘えて、少し休憩することにした。
魁斗「お〜い!パーテーションみっけたぜ〜!」
跡奈「ひゃ〜、疲れた〜…」
魁斗と跡奈が、大きなパーテーションを二つ抱えて戻ってきた。
修「おかえり、こいつが大ニュースを持ち帰ってきたぞ。」
こいつ、と言って私を指差す。
こいつ呼ばわりは気に入らないが、同級生の話したことない男子に名前を呼ばれることはあまりないことに気がついたので黙っていた。
魁斗「え!」
跡奈「なになに!聞かせて!」
修「あぁ、それがな──」