鴉の勝手でしょう。カァー!!
知らない天井だ……あれ、なんで私こんなとこに寝てるんだろう。
私、今日はクラブで学校が遅くなって、受験前で親にぐちぐち言われながらも塾に行って、塾でもぐちぐち言われて、めちゃくちゃ疲れた帰り道に信号待ちしてたら、________トラックが突っ込んで来たんだ。
「ワタリィィィィイイ!!!死なないでェェェ!!!お兄ちゃんを置いてかないでェェェ!!!」
「落ち着けコクマルっ!ここ病院ですのでそんなに叫ばないで下ぶな、あと任務なんだろ!!さっきお前の部隊長から連絡来たわ!!ワタリちゃん命に別状はないので任務終わらせてから病室に入れっ!!」
じゃあここは天国か……?
にしてはアルコール消毒液の匂いがキツい。小学校のとき骨折して一瞬だけ入院した近所の病院を思わせる匂いだ。
あっ、病院。もしかして私、あの後助かったのか。
自分では跳ねられてブロック塀に激突したし、直ぐに意識飛んだから即死だと思ったけど、トラックの人、逃げずに救急車呼んでくれたのか……ああ、死なずに済んで良かった。ありがとう、現代の医療技術。
というかさっきから「ワタリィィィィイイ」ってうるさいんだよ。同室の人のお兄さんか知らないけど、病院では静かにしなさいって習ったでしょう。
あー……なんか意識戻って来たら頭が痛くなって来た。声出そうとしてもカスッカスの吐息しか出ないし、ナースコールして人呼ばないと……
ぐっと、瞼に力を入れて持ち上げるけど、浮腫んでいるので半分も開かない。
ぼんやりとだけど見えるので取り敢えず、ナースコールを探すために首を横に動かす。まるで錆びついたロボットみたいにギギギっとほんの少ししか動かないが、事故後にこんだけ動けたら万々歳か。
「あっワタリ、目覚めたのかっ!?」
「ワタリちゃん!?!?ちょっと待っててね、今直ぐ先生呼んでくるから!!」
えっ、待って同室のワタリちゃんとらやも同じタイミングで目覚めたの?奇跡じゃん。同室のよしみでウチらこれから奇跡の二人組として仲良くやってこうな〜
なんてワタリちゃんのことはどうでもいいんだけど。
というか、どれくらい寝てたんだろう……流石に漫画みたいに10年とかは経ってないだろうけど、多分志望校の受験日は終わってる気がする。うわー事故とはいえ浪人生になっちゃった。
はぁっと、内心ため息をつきながらナースコールを探す。あれ、なんでナースコールが見当たらないんだろう?設置してなかったら普通に法律違反って本でのってたのに。
アレーっと思いながらベッドの脇に設置されてないかと、手を伸ばした。
そしたら何故かその手が温かいものにふれた。
例えるなら優しく手を握られた、みたいな。でも、私は事故に遭って目覚めたってぐらいで喜んで手を握ってくれるような家族関係ではないし、手を握ってくれそうな友人は現在行方不明。
じゃあ、誰なのか。
閉じかけた目を無理やり開けて、私の手を握る手を指、手の甲、腕、肩……の順に視線を上げて、最後に見たのは涙や鼻水でぐちゃぐちゃの汚ったない泣き顔。
だが、よく見たら顔のパーツは一つ一つ整っておりかなりのイケメンと伺えるがまだまだ幼く、多く見積もっても中学くらいにしか見えなかった。
しかし、私にこんなイケメンな中学生の知り合いなんて存在してないので、たぶん人違い。いやでも、病室での感動の再会で人違いをするか……?でもマジで私こんな子知らないぞ。
「よかっただよぉ〜ワタリが生きてる!!もう、雲隠れに襲撃されてワタリが怪我したって聞いたときは里抜けしてでも雲隠れ及び雷の国を滅ぼさないといけなくなるところだったよぉぉ!!でもさぁ、国宝超えて世界遺産のうちの可愛い可愛い可愛い可愛いワタリの頭を殴った時点でその忍びは万死にあたいするがねっ!!!そんな訳でワタリちゃんを狙った霧隠れの[漢字]【聞くに耐えない罵倒】[/漢字][ふりがな]ピーーーーピーーーー[/ふりがな]共には生きてるのを後悔するぐらいギットギットにしてやります」
「落ち着けシスコン!!」
「わーコウメちゃん俺の首絞まってる!!これじゃあワタリとの感動のチューも出来ないじゃないかっ!!!」
「せんでいいわ!!お前はさっさと任務に戻れっ!!」
「ワタリの無事を確認してからじゃないと任務に身が入らないっていうかァ!!」
「それでも忍びかっ!!」
イケメン君が私の手を握りながらマシンガントークぶっ放して、看護師と見受けられる女の子がそれに突っ込むという奇妙な構図を見せつれらる私はどう反応したらいいのだろうか。
といか、あなた達……
『だ……ぁ、れ?』
あっ、声出た。
私、今日はクラブで学校が遅くなって、受験前で親にぐちぐち言われながらも塾に行って、塾でもぐちぐち言われて、めちゃくちゃ疲れた帰り道に信号待ちしてたら、________トラックが突っ込んで来たんだ。
「ワタリィィィィイイ!!!死なないでェェェ!!!お兄ちゃんを置いてかないでェェェ!!!」
「落ち着けコクマルっ!ここ病院ですのでそんなに叫ばないで下ぶな、あと任務なんだろ!!さっきお前の部隊長から連絡来たわ!!ワタリちゃん命に別状はないので任務終わらせてから病室に入れっ!!」
じゃあここは天国か……?
にしてはアルコール消毒液の匂いがキツい。小学校のとき骨折して一瞬だけ入院した近所の病院を思わせる匂いだ。
あっ、病院。もしかして私、あの後助かったのか。
自分では跳ねられてブロック塀に激突したし、直ぐに意識飛んだから即死だと思ったけど、トラックの人、逃げずに救急車呼んでくれたのか……ああ、死なずに済んで良かった。ありがとう、現代の医療技術。
というかさっきから「ワタリィィィィイイ」ってうるさいんだよ。同室の人のお兄さんか知らないけど、病院では静かにしなさいって習ったでしょう。
あー……なんか意識戻って来たら頭が痛くなって来た。声出そうとしてもカスッカスの吐息しか出ないし、ナースコールして人呼ばないと……
ぐっと、瞼に力を入れて持ち上げるけど、浮腫んでいるので半分も開かない。
ぼんやりとだけど見えるので取り敢えず、ナースコールを探すために首を横に動かす。まるで錆びついたロボットみたいにギギギっとほんの少ししか動かないが、事故後にこんだけ動けたら万々歳か。
「あっワタリ、目覚めたのかっ!?」
「ワタリちゃん!?!?ちょっと待っててね、今直ぐ先生呼んでくるから!!」
えっ、待って同室のワタリちゃんとらやも同じタイミングで目覚めたの?奇跡じゃん。同室のよしみでウチらこれから奇跡の二人組として仲良くやってこうな〜
なんてワタリちゃんのことはどうでもいいんだけど。
というか、どれくらい寝てたんだろう……流石に漫画みたいに10年とかは経ってないだろうけど、多分志望校の受験日は終わってる気がする。うわー事故とはいえ浪人生になっちゃった。
はぁっと、内心ため息をつきながらナースコールを探す。あれ、なんでナースコールが見当たらないんだろう?設置してなかったら普通に法律違反って本でのってたのに。
アレーっと思いながらベッドの脇に設置されてないかと、手を伸ばした。
そしたら何故かその手が温かいものにふれた。
例えるなら優しく手を握られた、みたいな。でも、私は事故に遭って目覚めたってぐらいで喜んで手を握ってくれるような家族関係ではないし、手を握ってくれそうな友人は現在行方不明。
じゃあ、誰なのか。
閉じかけた目を無理やり開けて、私の手を握る手を指、手の甲、腕、肩……の順に視線を上げて、最後に見たのは涙や鼻水でぐちゃぐちゃの汚ったない泣き顔。
だが、よく見たら顔のパーツは一つ一つ整っておりかなりのイケメンと伺えるがまだまだ幼く、多く見積もっても中学くらいにしか見えなかった。
しかし、私にこんなイケメンな中学生の知り合いなんて存在してないので、たぶん人違い。いやでも、病室での感動の再会で人違いをするか……?でもマジで私こんな子知らないぞ。
「よかっただよぉ〜ワタリが生きてる!!もう、雲隠れに襲撃されてワタリが怪我したって聞いたときは里抜けしてでも雲隠れ及び雷の国を滅ぼさないといけなくなるところだったよぉぉ!!でもさぁ、国宝超えて世界遺産のうちの可愛い可愛い可愛い可愛いワタリの頭を殴った時点でその忍びは万死にあたいするがねっ!!!そんな訳でワタリちゃんを狙った霧隠れの[漢字]【聞くに耐えない罵倒】[/漢字][ふりがな]ピーーーーピーーーー[/ふりがな]共には生きてるのを後悔するぐらいギットギットにしてやります」
「落ち着けシスコン!!」
「わーコウメちゃん俺の首絞まってる!!これじゃあワタリとの感動のチューも出来ないじゃないかっ!!!」
「せんでいいわ!!お前はさっさと任務に戻れっ!!」
「ワタリの無事を確認してからじゃないと任務に身が入らないっていうかァ!!」
「それでも忍びかっ!!」
イケメン君が私の手を握りながらマシンガントークぶっ放して、看護師と見受けられる女の子がそれに突っ込むという奇妙な構図を見せつれらる私はどう反応したらいいのだろうか。
といか、あなた達……
『だ……ぁ、れ?』
あっ、声出た。
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