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病室10号室から、君へ________。

#5


利「…めちゃくちゃ暇だな。」
奏多先生がいなくなって、話し相手がいなくなったせいか非常に暇だ。
利「…また図書館に行ったら、翠に会えるかな。」
変に期待して。
さっき翠は戻らないって言ってたのに。
俺の足は図書館に向かっていた。

まぁ、案の定いるわけもなく。
静かな図書館と、風の音が流れていた。
利「まぁ…いるわけないよね。」
なんてひとりでしょんぼりして。
ほとんど自業自得なのに。
利「…いいや。結局読めなかった恋愛小説でも読もう。」
沈みかけの夕日をバックに、俺は小説を読み始めた。
物語の舞台は病院。
主人公は、病院にいる少女が気になっていた。
でもその少女は自分と同じく病気を患っていた。
だけど二人とも教えなかった。どちらも得をしないから。
それから二人の病気が悪化し、死ぬ直前。
主人公はどうしてもこの気持ちを伝えたくて。
自分の腕にある点滴を外し、少女の手を握り、こういった。
[下線]君のことが好き[/下線]、だと。
そしたら、まさかの少女も主人公のことが好きだったようで
その二人は手をつなぎ、甘ったるいキスをし、幸せそうな顔をして亡くなった、という話だった。
利「なかなかに重い話だったな…。」
でも、なんだか共感できた。
[斜体]俺は、どうしたんだろ[/斜体]。
[斜体]なにがひっかかっているんだろう。[/斜体]
[斜体]喉の奥でひっかかる気持ち[/斜体]。
[下線]この気持ちは何だろうか。[/下線]
そのとき、ふわっと[斜体]翠が頭の中に浮かんだ[/斜体]。
利「翠のことが…。」
[下線]好き[/下線]、なのだろうか。
でも初対面で惚れるなんてほとんどありえないだろう。
漫画の世界じゃないのに。
利「っは、ないない。友達だから。」
そう、友達だから。
そう言い聞かせて、図書室を出て行った。

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作者メッセージ

更新遅れすぎてすみません…。
最近休暇もらいまくってますね。
そういえばあともう一か月くらいしたら、活動一周年ですよわたくし。
はやいですねー、時の流れって。(誰目線)
見てくれてる皆さん大好きです。いつもありがとうございます。

2024/11/02 20:24

rary@ぼちぼち活動開始中 ID:≫.pW3N8u9QP9cU
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